「あなたのご両親、挨拶もないのね」と嫌味の義母→届いたある荷物で態度が一変
「あなたのご両親、挨拶もないのね」
「あなたのご両親、挨拶もないのね」は義母の口癖でした。実家の両親と何かしらの接点があるたび、必ずそう言われるのです。結婚の挨拶も丁寧にお伺いしたつもりですし、母は季節ごとに新潟の名産品を義母宛に送っていました。お盆や年末年始には電話もしているはずです。
「お母さん、両親は何度もお品を送ってますし、電話もしてると思うのですが……」
そう伝えても、義母は「あら、そうだったかしら」と曖昧に流すばかり。
実家の母の困った顔
ある日、実家に帰った私は思い切って母に尋ねました。「お義母さんに、ちゃんとご挨拶できてる?何か粗相があったかな」母は少し考えてから、「電話はかけているのよ。でも、いつも留守番電話なの」と答えました。
義母は留守電を聞かない人だ、と義父が言ったことがあります。「便利だけど、聞くのは苦手なのよ」と本人も話していたそうです。それを聞いて、ようやく腑に落ちた気がしました。
両親はマメに連絡を取ろうとしていたのに、義母には届いていなかったのです。けれど、それを義母に説明したところで「私が悪いと言うの?」と怒らせてしまいそうで、口を閉ざしていました。
動揺した義母の電話
そんなある日、義母から珍しく電話がかかってきました。受話器の向こうの義母は、いつもと違う、戸惑った口調でした。
「あなたのお母様から、すごい荷物が届いて……ちょっと、すぐ来てくれない?」何があったのかわからないまま義母の家に駆けつけると、リビングの大きな桐箱と、便箋数枚にわたる母の手紙がテーブルに広げられていました。
漆器の老舗、と書かれた箱書きが見えます。義母は便箋を握ったまま、私の顔を見て「ごめんなさい」と一言。今までの嫌味とは別人のような表情でした。
そして...
手紙には、母らしい控えめな言葉が綴られていたそうです。「お電話を何度かおかけしたのですが、お留守のようで」「いつも季節のお品を受け取っていただきありがとうございます」と。義母は留守電を聞かない自分の習慣を、その日初めて省みたようでした。
翌日、義母から再び電話がかかってきました。「今度、ご両親に直接お礼を申し上げに行きたいわ」あの嫌味ばかりだった義母が、別人のような口調で話していたのです。
母にこの話を伝えると、母は受話器の向こうで「ようやく、ご縁が始まりましたね」と笑いました。長い遠回りの末に、私の両親と義母は、ようやくちゃんと出会えた気がしました。
(30代女性・パート)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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