「ジムに通っても続かないでしょ」と笑う友人→1年後の同窓会で起きたこと
笑われた夜、心に残った一言
あの日は、いつもの居酒屋で友人グループで集まっていました。話題が運動の話になり、私は「最近ジムに通い始めたんだ」と何気なく伝えたのです。
すると一人の友人が「ジムに通っても続かないでしょ」と笑いました。冗談めかした言い方で、悪気はなかったのかもしれません。でも、その場の空気が私を笑う方向にゆっくり流れていったのが、はっきりとわかりました。
私は「そうかな」と曖昧に返して、グラスに視線を落としました。反論しなかったのは、彼女の言うことが当たっているかもしれない、と自分でも思っていたからです。
家に帰って布団に入っても、あの言葉が頭から離れませんでした。続かないでしょ。続かないでしょ。
言わずに通い続けた1年
翌週から、私はそれまで以上に真面目にジムに通うようになりました。週3回、仕事終わりに着替えて、1時間だけマシンに向き合う。それだけのことを、ただ続けたのです。
誰にも報告はしません。あの友人にも、家族にも、ほかの友人たちにも。続いていることを話して、また続かなくなったときの自分が惨めになる気がしたからです。
途中で何度も、行きたくない日はありました。雨の日も、残業が長引いた日も。それでも、家に帰る前に必ずジムの前を通る道を選び、玄関を開けるような気軽さでジムのドアを押す習慣にしていきました。
気づけば3カ月、半年、9ヵ月。鏡の中の自分は、私だけが気づくくらいの速さで、少しずつ変わっていきました。
1年後の同窓会、ふいに気づかれた変化
1年後、同窓会の連絡が来ました。例の友人グループに、何人か加わった集まりです。私は新しいワンピースを買って、少しだけ気合いを入れて参加しました。
席に着いてしばらく経った頃、隣の友人が私の腕をふと見て、「もしかして、ジムまだ続けてるの?」と聞いてきました。あの夜笑った彼女ではなく、別の友人です。「うん、続いてるよ」と私は答えました。
「すごい!全然変わったじゃん」とその友人が声を上げ、ほかのみんなが口々に「言われてみれば」「肩のラインがきれい」と続けてくれました。あの夜笑った友人も、そこにいました。彼女はしばらくグラスを見つめてから、「えらいね、本当に」と、いつもの軽い口調ではない声でつぶやいたのです。
そして...
帰り道、駅までの道で、あの夜のことを何度か思い返しました。「続かないでしょ」と笑った彼女を、恨んだ気持ちが消えたわけではありません。それでも、あの一言が私の背中を1年間押し続けてくれたのも、また事実でした。
もしあの夜に笑われなかったら、ここまで真剣にジムに通っていなかったかもしれません。誰かに証明したかったわけでもなく、ただ「続かなかった自分」のままでいたくなかったのだと、ようやく気づきました。次の1年も、誰にも言わず、黙ってジムのドアを押す日を重ねていこうと思います。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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