

激やせ新人OLが流した涙の理由とは? 女性ヘルスケア専門看護師マリリンのおしゃべり相談室 第2回

なんとなくの不調を、そのままにしていませんか? 月経のリズム、気持ちの波、ちょっとした体のサイン。
女性の毎日には、理由のわからない「ゆらぎ」がつきものです。
この連載では、企業で働く女性たちの健康を長年支えてきた産業看護師が、女性ホルモンと心と体のつながりについて、やさしく、ていねいにひも解いていきます。
「自分をもっといたわる」きっかけに、今日のお話を読んでみませんか?
第2回 激やせ新人OLの悩み〈前編〉
健康管理室は、働く人の“よろず相談所”です。
企業にある健康管理室では、保健指導にとどまらず、従業員のみなさんからの幅広い相談をいつでも受け付けています。
ある日、いまにも泣き出しそうな表情を浮かべた30代の女性(仮名・美保さん)が訪ねてきました。
華奢な体に比べて頬はふくらみが目立ち、ノースリーブからのぞく二の腕は驚くほど細い。どこか陰のある雰囲気をまとっていました。
健診履歴を確認しましたが、新入社員のため記録はなし。
(なぜ、これほどやせているのか。彼女の放つ独特の空気感は何だろう?)
まずはご自身の言葉で話していただき、必要なサポートを探ることにしました。
若くして告げられた厳しい現実
美保さんは、20代前半で子宮頸がんを発症。発見が遅く、子宮と卵巣を切除せざるをえませんでした。
「もう自分は子どもを持てない」と、涙ながらに語ってくださったその話は、若い女性にとってあまりにも過酷な体験であり、簡単には受け入れられない現実です。
子宮頸がんについて知ってほしいこと

実は「子宮頸がん」は20代から注意が必要な病気です。女性特有のがんは、現役世代では男性よりも罹患者が多く、ライフステージによって注意すべき疾患が変わっていくのが特徴です。
「子宮頸がん」では、毎年およそ1万人が罹患し、約3千人が命を落としています。20歳になったら必ず検診を受けることが大切で、前がん状態で発見できれば治癒できる可能性は高くなります。原因となるウイルスの感染を予防できるワクチンも有効で、ワクチンの公費負担は、小学校6年生から高校1年生の女子が対象となります。対象のお子さんがいる方は、ぜひ医師に相談してみてください。
一方で、日本の子宮頸がん検診の受診率は残念ながら高いとはいえません。イギリスやアメリカでは70〜80%にのぼりますが、日本は約40%程度にとどまっており、特に20代から30代では25.7%とさらに低い水準です(日本医師会調べ)。

涙の理由はまだ見えない
美保さんに「仕事の環境で困っていることはありませんか?」と尋ねると、「職場の方は良くしてくれるので問題はありません」との返答でした。
(少しでも力になりたいのに……。涙ぐみながら来室した理由は、ほかにあるのだろうか?)
そう思いながらも、彼女の胸の内はまだ見えてきません。
「これまで大変なご経験をされたのですね。病状などで配慮が必要なときは、お声掛けください。産業医と相談できます。また2週間後にご様子をお聞かせくださいね。」
そう伝え、この日は一度お帰りいただくことにしました。
実は美保さんは、このとき語らなかったさらに大きな悩みを抱えていたのです。そのお話は、次回に続きます。
教えてくれた人看護師マリリン
在阪企業の産業看護師として活動中
女性の健康のサポートの必然性を感じ、セミナーなど多数実施
女性医学学会認定女性ヘルスケア専門看護師 女性心身医学学会認定専門看護師
写真/ピクスタ 文/看護師マリリン
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