Snow Man渡辺翔太、再演に後ろ向きだったSixTONES森本慎太郎を説得「お前じゃなきゃできないから、頼む」<DREAM BOYS>
10月9日(水)から29日(火)に東京・帝国劇場で上演される舞台「DREAM BOYS」の制作発表会見が7月31日に都内にて行われ、主演のSnow Man・渡辺翔太、チャンプ役のSixTONES・森本慎太郎のほか、紫吹淳、鳳蘭が登壇。再演への意気込みや、帝国劇場での特別な思い出などを語った。
渡辺翔太×森本慎太郎が続投――現・帝国劇場での最後の「DREAM BOYS」
2004年1月の滝沢秀明主演による初演以来、18年間の長きにわたり、亀梨和也(2004~2012年主演)、玉森裕太(2013~2018年主演)、岸優太(2019~2021年1月主演)、菊池風磨(2021年~2022年主演)らを中心に、毎年さまざまな組み合わせで演じ継がれてきた「DREAM BOYS」。2019年の公演から、演出に堂本が加わっている。
2025年2月に建て替えのため一時休館を控える現・帝国劇場最後の公演となる今作は、前作(2023年9月)に続き、主演に渡辺、チャンプ役に森本が続投。さらに、今作は総勢21人の少年忍者が出演。うち9人が初参加となる。初演以来20周年にあたる今作で、公演回数は750回を超える見込みとなっている。
「僕たちを選んでいただけたことを本当に光栄に思っている」
会見冒頭、渡辺は「現・帝国劇場では最後の『DREAM BOYS』ということなので、その中で僕たちを選んでいただけたことを本当に光栄に思っていますし、悔いのないように最後まで全力で駆け抜けていけたらいいなと思っておりますので、皆さんぜひ応援の程よろしくお願いいたします」とあいさつ。
森本は「僕と渡辺でまた今年もやらせていただきます。自分たちらしく去年もできたのかなと思うので、今年もラストだからといって変なことをせず、力を抜きつつ、いい『DREAM BOYS』をお届けできたらと思います」と意気込んだ。
「帝国劇場での特別な思い出、今の帝国劇場から持って帰りたいもの」を問われると、渡辺は「それこそ『DREAM BOYS』は、僕と慎太郎は他のメインの先輩たちの後ろにサポート側としても出ていたので、最前線に立って演じるこの未来はあまり想像しなかったので、これはエモーショナルというか、帝国劇場は自分のタレント人生を感じられる場所でもあるのかなというふうに思いますね」とコメント。
また、「持って帰れるかは分からないですけど、帝国劇場のB6に大浴場がありまして、その大浴場でよく同期とか後輩たち、先輩たちと一緒にお風呂に入りながら、その日の公演の駄目出しだったり、ああだったよね、こうだったよねという青春トークをした思い出があるので、その思い出を持って帰れたらいいなと思います」と笑顔を見せた。
森本は「僕が『DREAM BOYS』に初めて出たときは2007、8年とかで、そのときのプロデューサーさんに今回やるとなって久しぶりにお会いしたときに、互いに年を取ったんだなと思ってエモさを感じました」と話す。
続けて、「持ち帰りたいなと思うものはですね、帝劇の畳ですね。多分当時からずっと使っている気もしていて、わりと年季の入った畳が中にはあったりするので、僕もそこでよく寝ますし、畳一畳いただけたらと思います」とアピールした。
“何にも変わらない”関係性でも互いに忘れない敬意
「『DREAM BOYS』で共演して関係性は変わったか」との質問には、森本が「なんも変わんないね」と即答。
渡辺も「何にも変わらないですね」と頷きながらも、「本当に表裏なく、常に太陽みたいにみんなを笑かして盛り上げて現場を明るくしてくれるというか、ムードメーカーで、その辺は本当に頼りになる。だから慎太郎の周りに人が集まるんだろうなというふうに見ていて思いますね。大好き」と、共演して改めて感じた森本の魅力を明かす。
森本も「彼の稽古とかステージに対する姿勢がやっぱり本当にすてきで、すごく真面目なんですよ。彼は、100%、120%、その一日の出来を完璧にするために、合間もずっと台本を読んでぶつぶつ言って、“違う”となってやり直すという。やっぱりその姿勢が改めて好きだなと思うところで、僕にないものを持っているから、やっぱり僕もこの人のことが大好きだなって思いますね」とリスペクトを込めて愛を伝えた。
「去年を超えるつもりで演じられたら」
「昨年の初演の手応えと、今年の再演をどのように進化させようとしているか」を問われると、渡辺は「作品は変わらないけどキャストが変わっていくシステムというか。そんな中で、去年僕と慎太郎を選んでいただいて、今までとは違ったふうに『DREAM BOYS』が見せられたんじゃないかなという部分はあります」とコメント。
続けて、「今年は現・帝国劇場クローズということもありますけど、先程慎太郎も言っていましたけど、肩の力を入れすぎずに、去年を超えるつもりで演じられたらいいなというふうに思っています」と意気込んだ。
森本は「手応えに関して言うとですね、僕は自分で評価をつける人間じゃないんですね。なので、メンバーだったり見てくださった方々から、“慎太郎と翔太の『DREAM BOYS』素晴らしかったよ”と言っていただいて、そう言っていただけたのであれば、やっていてよかったなと思えるので、それが手応えにつながっているのかなぁという感じです」と自身での手応えはあまり感じられなかった様子。
そして、「クローズするからといって何か特別なことをやりすぎると多分空回りもするだろうし、それは光一くんも望んでいないことだと思うので、光一くんのつける演出に従って、いいものを届けられるようにここから稽古していくのが一番なのかなと思っております」と胸の内を明かした。
「映像作品と舞台の違い、芝居することの魅力と難しさ」について、渡辺は「ナマモノなので、皆さんコンディションが毎日違うので、相手の出方で自分も気付いたら動きや言い回しが変わっていたりというのは、舞台の醍醐味というか。毎日同じものはないというところは魅力的で面白いところでもあるし、でもそれがやっぱり緊張感だったりプレッシャーだったりという部分はあると思います」とコメント。
森本は「何もかも違いますよね。映像だと小さくボソボソ喋ってちょっと眉毛を動かすだけでも考えていることって伝わるじゃないですか。でもそれって舞台だと何も伝わらないというか。だからこそ演技をする上で必要で大事にしなきゃいけないものっていうのが違うので、難しさしかないですね」と真剣な表情。
「発声も違うし、『DREAM BOYS』に関しては歌も入ってくるから、すごく勉強しながら映像を見て、“ここ微妙”とか思いながらやり直して…みたいなのをずっと重ねていく毎日ではあったので、去年は。すごく大変で難しかったです」と振り返った。
渡辺翔太の決意「もし声がかかったらやりたいなという強い意志があった」
「再演の話があったときの気持ち」について、渡辺は「(昨年は)やっぱり“僕なんかが”とちょっと謙遜していた部分もあります。でもそんな中、今ここにいる皆さんと一緒に、そして光一くんの演出もあり、1カ月を終えた後、達成感と“楽しかったな、またやってみたいな”と、マイナスからのスタートがプラスの気持ちに変わったというのがすごく大きい変化だったなと思い、今年のお話を伺ったときは迷わず『僕にやらせていただけるのであれば、ぜひよろしくお願いします』って。そのときは、迷いはあまりなく、ぜひというお返事はすぐできました」と回答。
しかし、現・帝国劇場のクローズにあたり、最後は『DREAM BOYS』に一番ゆかりのある人物が演じるのではないかと考察していたともいい、「亀梨くんや玉森くんなどいろいろな先輩が浮かび上がってきた中で、そんな中でも、自分にもし声がかかったらやりたいなという強い意志もあったので、本当にありがたい機会だなというふうに思っています。もうだから“歴史の証人”ってことですよ。…すみません、言い過ぎました。失礼しました」とおどけてみせた。
一方の森本は、「この顔ぶれで去年もやってますから、楽しく緊張せずいいものが作れるんじゃないかなと思いました」と発言しつつ、少し間をおいて「NOを出しました」と、実は一度断っていたことを告白。
「去年やってみて楽しかったんですけど、自分の中で納得いかないところがたくさんあったので、そのままステージに立つのってお客さんに失礼なんじゃないかなっていう思いがありましたね。なので、僕じゃない人の方がいいお芝居を届けられるんじゃないかなっていうので、ちょっと…っていう感じですね」と遠慮がちに明かす。
「先ほどの質問にもありましたけど、演技が全然違うからこそ、一からやらなきゃいけないことで、そのやらなきゃいけない、できなきゃいけないことっていうのが、このチャンプの役としてできていないんじゃないかという、自分の中での採点結果でした」と、昨年の出来には納得がいっていなかったようだが、「また今回やってみて、自分の中でどうなるのかっていうのは楽しみの一つでもあります」と顔を上げた。
また、背中を押されたきっかけは2つあったといい、「1つは翔太に電話して、『俺ちょっと断るわ』って話をしたんです。そしたら、『慎太郎とやったのがすごく楽しかったし、慎太郎とだからやりたいと思える』って言ってくれたこと。もう1つは、メンバーが『翔太と慎太郎のドリボを見て、もう一回見たいって思うよ』って言ってくれたんですよ。メンバーがそうやって言ってくれるってことは、見に来てくださった方々もそう思ってくださっているんじゃないのかなって思えて、じゃあ受けるかって。なので、翔太とメンバーに背中を押されたって感じです」と回顧。
渡辺は「ある意味自分にストイックというか、自分のやり方に納得がいかないが故のそういう決断だったとは思うんですけど、でも僕は慎太郎がよかったので、電話してめちゃくちゃ口説きました」と振り返りながら、森本に対し「全部喋るね、プロセスを。生々しすぎてヒヤヒヤしました、聞いていて」と苦笑い。
そして、「『お前じゃなきゃできないから、頼む』って。慎太郎のそういう気持ちも分かっていながら、自分はやると決めていたので、じゃあ自分と他に誰がいるかなっていう想像もしたけど、全く慎太郎以外が出てこなくて。やっぱり慎太郎とやっていて楽しかったのが一番大きかったので、電話して『俺はやりたいんだけど。慎太郎“と”やりたいから』って」と口説き文句を明かし、改めて「本当にありがとう」と森本に向けて感謝を述べ、「友情が垣間見える、リアルな“DREAM BOYS”っぽいエピソードではあるかな」とほほ笑んだ。
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