柴田亜美氏「セクシー田中さん」原作者・芦原妃名子さんの訃報に涙「漫画家全員が今、動揺してます」<冒頭5分ほぼ全文>

2024.02.04 13:05

漫画家の柴田亜美氏が2月4日、フジテレビ系「ワイドナショー」(毎週日曜あさ10時~)に出演。1月29日に死去した漫画「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんを追悼した。


柴田亜美氏、芦原妃名子さんの訃報に涙

芦原さんの訃報を受け、柴田氏は「まずは、遺族の皆様に今回のことは心からお悔やみ申し上げます。すみません、いつもと調子が違ってしまったら、本当にすみません」と涙ながらにコメント。「実写ドラマ化の難しさという話は聞いていました。そして、今回、1番悪い形で出たなと思いました。何か疎通は取れてなかったのか、止められる段階があったんじゃないかと思いました」と思いを明かした。

続けて「ただお願いしたいのが、脚本家の方を責めるのはやめていただきたいです。周りがとやかくというのは今控えましょう」と訴えた柴田氏。「自分は33年ぐらい漫画家やってる中で、1番のショッキングな出来事でした」「漫画家全員が今、動揺してます。しんどいと思います」と話し、「今は漫画家だけじゃなくて、編集さんも自分を大切にしてください。もしどうしても今描けないと思ったら、休むことを許してあげてください」と寄り添った。

そして、最後に「セクシー田中さん」を読んだとし「本当にすごい才能の人だなと思いました。間違いなくこの作品、原作者のものだと思いました。作品は原作者のもので、それは本当に間違いありません」と断言。「本当にすごい作品を描かれた方なので、あの作品は残ります。残るから、安らかにっていう言葉は今はまだ言えないけど、どうかゆっくりと休まれてください」と語った。

柴田亜美氏、冒頭5分間ほぼ全文

まずは、遺族の皆様に今回のことは心からお悔やみ申し上げます。すみません、いつもと調子が違ってしまったら、本当にすみません。アニメでもちょこちょここういうことはありました。私はフリーで仕事をしてるので、いろんな出版社で担当さんがいらっしゃってて、担当さんたちはアニメ化の仕事だけではなく、ドラマ化、映画化の仕事もしておりました。その時に、実写ドラマ化の難しさという話は聞いていました。そして、今回、1番悪い形で出たなと思いました。何か疎通は取れてなかったのか、止められる段階があったんじゃないかと思いました。

それで、ただお願いしたいのが、脚本家の方を責めるのはやめていただきたいです。周りがとやかくというのは今控えましょう。そして今、すごいお願いしたのが、自分は33年ぐらい漫画家やってる中で、1番のショッキングな出来事でした。この私がそうだとすれば、めちゃめちゃみんなタイムラインも流れてきてますけど、漫画家全員が今、動揺してます。しんどいと思います。特にネームをやってる人たち、ストーリーを考えてる段階の子たちはそれすら頭に入らないんじゃないかと、考える段階じゃないかと思います。だから、本当に1人1人、もう誰かのため、会社のため、漫画のためとか無理をせずに、自分のために今回ばかりはいいんだと。自分の思った通り、私たちは絶対アンケートや売り上げはもうずっとに追われます。評価にも追われます。ストレスを感じないわけはないんです。ストレスを感じないっていうことはできないけど、もしやれることがあるとすれば、ストレスを積み重ねないことだと思うんです。だからもう今は漫画家だけじゃなくて、編集さんも自分を大切にしてください。もしどうしても今描けないと思ったら、休むことを許してあげてください。それでもうとことんとことん落ち込んでもいいんだと思います。我慢だけはしないでほしい。本当に我慢だけはしなくていいよ。もう落ち込んで落ち込んで、落ち込みまくっとけば、どこかでもう落ち込めばぐらいまで行って、「さあやるか」ってなるかもしれないし、描くことによって気分が紛らう人たちはもうバリバリ描いてもいいと思う。それでいいと思う。

今、本当に編集部良くなってて、昔はメディア化の時でも脚本チェックする時でも、私たちは休みなんかもらえなかったけど、今しっかり休みをくれるようになってくれてる。まだそれでも足りない部分もあるけど、こっからすごい良くはなっていく。良くはなっていくから。だから、その不安の声をいっぱいもうSNSにあげても自分たちに返ってくるだけだから。もちろん仲のいい友達同士で愚痴はもうどんどん、どんどん言っていいよ。私だって口悪いから、めちゃめちゃ悪口言ってるから。だから、自分を大切にして。自分を大切にすることがいい作品作りに今は結びつくから、そうしてください。

あと、最後になりますけど、今回「セクシー田中さん」を読ませていただきました。本当にすごいなと思ったのが、もう私は少年漫画家だから、超人ばっかり描いてきました。強い奴らばっかり描いてきて、相手もそういうのを描いてきたんだけど、現代ものでこれだけ1人1人の、キャラクターの性格をかき分ける深いところまで行ってる。その表情の、口のちょっとした動かし方、目の輝かせ方でも、この人、本当にすごい才能の人だなと思いました。間違いなくこの作品、原作者のものだと思いました。作品は原作者のもので、それは本当に間違いありません。本当にすごい作品を描かれた方なので、あの作品は残ります。残るから、安らかにっていう言葉は今はまだ言えないけど、どうかゆっくりと休まれてください。

芦原妃名子さん死去「セクシー田中さん」など連載

芦原さんは1月26日に「セクシー田中さん」実写ドラマ版の制作陣との間に起きたトラブルを、自身のブログ及びXで明かしていたが、28日に一連のポストを削除し、「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」とのコメントのみを残していた。

報道によると、28日から行方不明になっており、29日に栃木県内で死亡しているのが見つかったという。50歳だった。(modelpress編集部)

情報:フジテレビ

主な相談窓口

いのちの電話(一般社団法人 日本いのちの電話連盟)

ナビダイヤル:0570-783-556
午前10時~午後10時

フリーダイヤル:0120-783-556
毎日午後4時~同9時
毎月10日:午前8時~翌日午前8時
【Not Sponsored 記事】

関連リンク

関連ドラマ

  1. セクシー田中さん

    セクシー田中さん

    2023年10月22日(日)スタート

    毎週日曜22:30 / 日本テレビ系

    詳しく見る

関連記事

  1. ウエンツ瑛士“役者の元に台本が上がってくる時”に「全ての人の合意」確信  原作作品の映像化にコメント
    ウエンツ瑛士“役者の元に台本が上がってくる時”に「全ての人の合意」確信 原作作品の映像化にコメント
    モデルプレス
  2. 三谷幸喜氏、芦原妃名子さん死去に声震わせ「踏みとどまってほしかった」自身の葛藤も吐露「死にたいと思ったことだって実はある」
    三谷幸喜氏、芦原妃名子さん死去に声震わせ「踏みとどまってほしかった」自身の葛藤も吐露「死にたいと思ったことだって実はある」
    モデルプレス
  3. 「セクシー田中さん」出演の毎熊克哉、芦原妃名子さん追悼「今は言葉が見つかりません」
    「セクシー田中さん」出演の毎熊克哉、芦原妃名子さん追悼「今は言葉が見つかりません」
    モデルプレス
  4. 「セクシー田中さん」出演の安田顕、芦原妃名子さん死去に沈痛「深く、深く、悲しみに耐えません」
    「セクシー田中さん」出演の安田顕、芦原妃名子さん死去に沈痛「深く、深く、悲しみに耐えません」
    モデルプレス
  5. 「セクシー田中さん」主演の木南晴夏、芦原妃名子さん追悼「この悲しみが連鎖しないことを願います」
    「セクシー田中さん」主演の木南晴夏、芦原妃名子さん追悼「この悲しみが連鎖しないことを願います」
    モデルプレス
  6. 「逃げ恥」脚本家・野木亜紀子氏、芦原妃名子さん死去に「他人事ではない」日テレのコメントにも私見
    「逃げ恥」脚本家・野木亜紀子氏、芦原妃名子さん死去に「他人事ではない」日テレのコメントにも私見
    モデルプレス

「ニュース」カテゴリーの最新記事

  1. 岩崎宏美(66)、初孫とのハワイ旅行での思い出ショットを披露「ご家族の楽しさとうれしさがあふれていていい写真ばかり」 ファン注目
    岩崎宏美(66)、初孫とのハワイ旅行での思い出ショットを披露「ご家族の楽しさとうれしさがあふれていていい写真ばかり」 ファン注目
    ABEMA TIMES
  2. イモトアヤコ(39)、K2で滑落した登山仲間・中島健郎さんへの思いを抱え スイスの名峰・ブライトホルン登頂を報告
    イモトアヤコ(39)、K2で滑落した登山仲間・中島健郎さんへの思いを抱え スイスの名峰・ブライトホルン登頂を報告
    ABEMA TIMES
  3. 新山千春(44)、長女・もあの高校の卒業式に参加し夫撮影の2ショット披露「お母さんというよりお姉さんみたいですね」ファン注目
    新山千春(44)、長女・もあの高校の卒業式に参加し夫撮影の2ショット披露「お母さんというよりお姉さんみたいですね」ファン注目
    ABEMA TIMES
  4. 13歳年下の一般男性と再婚・“元花田美恵子”Mieko(55)「白髪染めやめてます」最新ショットが話題に「ほんとステキ~美しい」「若く見えますね〜」
    13歳年下の一般男性と再婚・“元花田美恵子”Mieko(55)「白髪染めやめてます」最新ショットが話題に「ほんとステキ~美しい」「若く見えますね〜」
    ABEMA TIMES
  5. 櫻坂46村井優、選抜復帰への想い明かす「EX大衆」表紙登場
    櫻坂46村井優、選抜復帰への想い明かす「EX大衆」表紙登場
    モデルプレス
  6. 日向坂46正源司陽子、渾身のプロポーズも予想外の結果に地団駄「こんな軽い奴が好きなのか!」<もっと!日向坂になりましょう>
    日向坂46正源司陽子、渾身のプロポーズも予想外の結果に地団駄「こんな軽い奴が好きなのか!」<もっと!日向坂になりましょう>
    WEBザテレビジョン
  7. 元PASSPO☆根岸愛&KEYTALK小野武正、結婚発表 直筆文書で報告
    元PASSPO☆根岸愛&KEYTALK小野武正、結婚発表 直筆文書で報告
    モデルプレス
  8. 瀬戸朝香、イギリス留学中の長男&長女が帰国「我が子たちまた大っきくなってた」
    瀬戸朝香、イギリス留学中の長男&長女が帰国「我が子たちまた大っきくなってた」
    モデルプレス
  9. 「愛のハイエナ season3」番組関連動画の総再生数、6億回を突破 看板企画“山本裕典、ホストになる。”“14才の母”などが牽引
    「愛のハイエナ season3」番組関連動画の総再生数、6億回を突破 看板企画“山本裕典、ホストになる。”“14才の母”などが牽引
    WEBザテレビジョン

あなたにおすすめの記事