GENIC増子敦貴「体感予報」で感じた“マジック現象” 俳優よりアーティスト業が難しい理由【インタビュー】
2024.12.10 17:00
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男女7人組ダンス&ボーカルグループGENICの増子敦貴(ましこ・あつき/24)、小池竜暉(こいけ・りゅうき/24)にモデルプレスがインタビュー。ソロ編、ユニット編の計3本をお届けする。Vol.1の増子のソロ編では、アーティストでありながら俳優としても活動している理由、印象的だった作品など個人活動を中心に語ってもらった。
増子敦貴、アーティスト&俳優の二刀流で活躍
増子は、エイベックス主催の「Boys Award Audition 2016」でファイナリストに選ばれ芸能界デビュー。2019年にGENICとして活動をスタートする。個人では俳優活動にも力を入れ、テレビ朝日系「機界戦隊ゼンカイジャー」(2021)、MBS「体感予報」(2023)、舞台「千と千尋の神隠し」(2024)と話題作に多数出演。9日に最終回を迎えたテレビ東京系ドラマプレミア23「Qrosの女 スクープという名の狂気」では人気俳優・藤井涼介を演じ、黒幕という重要な役で物語に華を添えた。増子敦貴「体感予報」反響の大きさ語る「今でも鮮明に覚えています」
― まず、アーティストをやりながら俳優の道にも進もうと思ったきっかけを教えてください。増子:舞台に出させてもらったときに楽しいと感じたことがきっかけで、ネガティブに聞こえるかもしれないですが、ほかに武器が欲しかったという理由もあります。舞台やドラマに出演する回数を重ねていくうちに、緊張や不安よりも楽しさを感じることが圧倒的に大きくなったんです。向いているのかもしれないなと思うきっかけになりました。
― 一番印象に残っている作品はありますか?
増子:今までで一番反響をいただいた作品は「体感予報」です。BL作品だったので、最初にお話を聞いたときはどんな展開が待っているのかドキドキもしましたし、演じがいがあった作品でした。相手役の(樋口)幸平にも感謝です。スタッフさんと出演者全員が良い作品にしようと心を一つにした作品だったので今でも鮮明に覚えています。
「体感予報」だけでなく、「千と千尋の神隠し」も人の力強さが全部詰まっている舞台でした。千尋役の皆さんだったり、湯婆婆役の皆さん、アンサンブルの皆さんの技術はもちろん、内面も全部が尊敬できる人たちで「僕もこういう人たちのようになりたいな」と思いました。
増子敦貴 舞台「千と千尋の神隠し」共演者から受けた刺激
― 出演作の中で刺激を受けた共演者の方はいますか?増子:全員なんですが、千尋役の4名(橋本環奈・上白石萌音・川栄李奈・福地桃子)の方は特に刺激を受けました。僕より20cmくらい身長も低く小柄な方たちが、ほかのお仕事もある中で、約3時間の舞台を1人で駆け回って、ずっと声を張って、裏でもずっと元気で本当にタフだなと思いました(笑)。4名とも千尋になるべくしてなった人たちなんだろうなとすごく勉強になりました。湯婆婆役の皆さんもどこからその声が出ているんだろうと尊敬しかなかったです。僕は最年少じゃないのに最年少っぽく見えちゃうので、いつも気にかけてくださって「坊や~」みたいなニュアンスでお散歩に誘ってくれましたし、人間ができている方がたくさんいて刺激的でした。ハク役で一緒だった三浦宏規くんは昔から憧れの存在で、ずっと背中を追い続けていたので、同じ役を勝ち取ってロンドンで再会できたのはすごく感慨深かったですし、かっこよかったです。
― ロンドン公演で大変だったことはありますか?
増子:日本とは日照時間が違っていて、夏は22時くらいまで明るいんです。それで体が夜モードにならなくて、昼間が長いと感じたストレスなのか分からないですが、初めて1ヶ月の間に3回風邪をひきました。
増子敦貴、アーティスト&俳優の明確な違い
― 増子さんが思うアーティストと俳優活動の違いを教えてください。増子:グループは自分を表現する、俳優はいただいた役を表現する、役として生きるという根本的な違いがあって、どちらが難しいか考えたときに自分を表現する方だと思うんです。自分を見ている数が一番少ないのは自分だなとふと思ったときがあって、意外と自分のことを自分が一番知らないんだと気づきました。向き合い方次第で表現は変えられることもグループ活動の中で気づきましたし、正解も不正解もない、自分が表現したことが正解の場所なので、ライブとかは情熱に燃えるときもあれば、ふと冷静になるときもあって面白さを感じます。
俳優はたくさんのチャレンジができる場所です。自分で言うなという感じですが、まだ24歳なのでチャレンジして失敗することが大切で、チャレンジすることを怖がらないでできる場所だと思っています。
― グループに還元できていると感じることはありますか?
増子:良い例だと「体感予報」で知ってくださる方が増えて、GENICを見たときに、僕を好きになったはずが、ほかのメンバーを好きになっているというマジック現象です。これはすごく良い還元だと思っていて、ライブを見に来て素敵なメンバーたちに気づいてくださる方がとても多くて嬉しいです。
増子敦貴、桐谷健太&哀川翔らとの共演エピソード
― 「Qrosの女 スクープという名の狂気」の撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?増子:今までと色が違う役になっています。桐谷健太さんをはじめ、哀川翔さん、ずっとテレビで見ていた方たちとご一緒して、僕は「ROOKIES」(TBS系/2008)世代だったので、夢のような人たちと隣り合わせでメイクをしているだけでドキッとしました。
物語的には、言ってしまえばおいしかったです(笑)。黒幕で全ての元凶だったので、演技のしがいがありました。最終話まで観て面白かったと思うかは僕にかかってくるようなキーとなる役だったので、最終話の撮影は緊張するかと思ったんですが、桐谷さんたち先輩方と演技が出来る嬉しさの方が勝っちゃってあまり緊張しなかったんです(笑)。だからぜひ作品を楽しんでいただけたら嬉しいです。
― 役作りをするうえで一貫して大切にしていることはありますか?
増子:そこは悩んでいるところです。「役作りって何だろう?」と思ったときもあるんですが、僕は形から入るタイプなので、自分が考える役の図や絵が出てきたときに、どんな体型か、どんな癖があるかというところを自分で作り出したり、読み取って付け加えていきます。簡単に言えば増量したり減量したりすることから始めていくタイプです。例えば山に籠もっている人の役があったとしたら、本当に籠もりにいきたいですね。
増子敦貴の夢を叶える秘訣
― 俳優、アーティスト活動と二刀流をこなす増子さんが思う夢を叶える秘訣を教えてください。増子:ちょっとだけ願うことです。大きく願えば願うほど、意外にうまくいかないケースが多くないですか?「これは絶対」と思ったことは最大の目的なんだろうなと空が認知して、一番最後の試練として与えられる気がするんです。「こうなったら良いな」と思っていたことが意外に当たったりするので、願うのはちょっとだけ。実際にやるときは熱量高く全力を意識しています。
― ありがとうございました!
(modelpress編集部)
★グループ活動に迫ったユニット編は12月17日、楽曲制作について語った小池編は12月21日に配信予定。
増子敦貴(ましこ・あつき)プロフィール
2000年1月5日生まれ、福島県出身。メンバーカラーは赤。主な出演作は、ミュージカル「テニスの王子様」(2018~2020)、「東京ラブストーリー」(2022)、ドラマ「合コンに行ったら女がいなかった話」(2022)、映画「ウォンカとチョコレート工場のはじまり(吹替)」(2023)など。現在、NHK Eテレ「ビットワールド」準レギュラー、仙台放送「あらあらかしこ」の準レギュラーとして出演中だ。
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