モデルプレスのインタビューに応じた片岡沙耶(C)モデルプレス

“下乳天使”片岡沙耶に聞くランジェリー選びの大切さ マスクブランドも立ち上げた実業家兼グラドル<モデルプレスインタビュー>

2021.01.09 21:00

“さやぼー”の愛称で親しまれ、“下乳天使”とも呼ばれるGカップの美バストを武器にグラビアで活躍している片岡沙耶(かたおか・さや/27)。モデルプレスは自身で衣装デザインや製作を手掛けるなどデザイナーや実業家としての一面も持つ彼女の素顔に迫った。

片岡沙耶、子役・グラビアアイドル・デザイナー…異色の経歴を歩む素顔

片岡は子供時代からCM・テレビドラマを中心に活動していたが、高校入学のタイミングでチアリーディングに専念するため活動を休止。チアリーディング部では全国大会決勝に進むほどの結果を残す。

その後、高校3年生のときに原宿でスカウト。「何年もずっと子役をやっていたから芸能に名残惜しさがあって、これも何かの縁だしもう1回やってみようと勢いで飛び込んでみました。そこで闘えるのは何か考えたときにやっぱりインパクトだと思って」と決意し、グラビアデビュー。2020年5月からはフリーランスで活動している。

文化服装学院ファッション工科基礎科ニットデザイン科を卒業し、ハンドメイドマスクブランド『Bow』では、企画・商品デザイン・縫製生産まで全て自身で行っている。

子役、グラビアアイドル、デザイナーと異色の経歴を歩む片岡にコロナ禍でやりがいが見つかったというマスクの生産や今後の夢について聞いた。

片岡沙耶、大きい胸がコンプレックスだった中学時代

片岡沙耶(C)モデルプレス
― 改めてデザインの勉強を始めたきっかけから教えて下さい。

片岡:やっぱり小さい頃から大きい胸がコンプレックスで、可愛いランジェリーがないし、目立ってしまうというのがすごく嫌だったので、そこを改善できないかなと思ってランジェリーのデザイナーを目指すようになりました。元々デザインとか絵を描くこととか他の人と違う洋服を着るのも好きだったし、現実的な視点でも人間が生きる上で衣食住は絶対なくならないので、それに関わる職も一生失われないと思って料理は苦手だったし、お家のデザインでもないし…と消去法で考えたときにお洋服が残ったというのもあります。

― 胸にコンプレックスがあったのは中学生のときですか?

片岡:そうですね。小学生から中学生に上がる春休みの間に一気にCカップまで大きくなりました。背が小さい割には大きかったので制服がセーラー服だったんですけどバストが大きくなると前が上がってお腹が見えている状態になっちゃったんですよ。それでやっぱり目立つので冷やかされるほどではないけど男子からの視線を感じて嫌でしたね。

― コンプレックスは段々解消されていきましたか?

片岡:高校生になると女子から「良いな~」と言われることも多くなったので「これって誇りに思って良いことなんだ」と考え方が大人になれた自分がいて、強みとして胸を張れるようになったのはその頃からです。

― 胸の大きさは遺伝なんでしょうか。

片岡:私のお家は遺伝です。母親も妹も大きいです。小学生のときは新体操をやっていて、結構体も柔らかかったし、選手に進む道も誘われていたんですけど、母親も私が絶対胸が大きくなるのが分かっていたので、ああいう競技はほっそりとした体が大事だから向いていないと思ってその道には進ませなかったらしいです。

大きいバスト向けのランジェリーの現実とは

片岡沙耶(C)モデルプレス
片岡沙耶(C)モデルプレス
― 大きいサイズ用のランジェリーはデザインの種類が少ないですよね。

片岡:普通のランジェリーショップに行ったらA、B、Cカップは絶対あるので種類が豊富な中でG、H、Iらへんになると百貨店のランジェリーショップに行ったり特注で作ってもらわないとなかなか日本ではサイズがないんです。だから皆が可愛いのを着ている中で「あー自分は着れないんだ」という気持ちがすごくあって、そういうのを作りたいと思っていました。でもバストにも色々な形があるのでアンダーが大きい人もいれば細い人もいるし、小さいサイズの人より母数が少ない上にさらにそこから細かく分類されていくからサイズ展開をしていくのが難しくて生産されていないという現実があって、なかなか難しいですね。それをどうにかできないかなというのは永遠の課題として考えています。

― それこそS・M・Lのサイズ展開しかないところもありますよね。

片岡:そうそう。ランジェリーだけでなく洋服もそうなんですけど、安さを求める傾向が今は強いから尚更難しくて、良いものや数が限られているとそれだけでも高価になってしまうから時代には合ってないんだろうなとか、考えます。まずこの『安価でとりあえず形になってればいい』という意識を『高価だけど良い製品。だから手に入れたい』という意識に変えていくかが重要だと思っています。そのためには、どのようにプロモーションすればニーズ側に響くのかを日々考えています。

片岡沙耶が訴えるサイズに合わせたランジェリーを選ぶ大切さ

片岡沙耶(C)モデルプレス
― 胸が大きいグラビアタレントさんは普段のランジェリーはどうされているんでしょうか?

片岡:そうですね。グラビア撮影はそもそも特殊なので合ってないのをつけていることも多いと思うんですけど(笑)、普段困っているという話は聞くし、特注で作っている子が多いかもしれないです。それかそもそも合ってないのをつけているか。サイズって毎回測っていますか?私はランジェリー買う度に絶対試着するし体の変化を見ているんですけど、「大体こんな感じ」で付けている人も多いイメージなのでそもそも合っているのをあんまりしてないんじゃないかなと思っています。

― やっぱり合っているものを付けていると全然見え方は違いますか?

片岡:違います。形も綺麗に見えます。あと合っていると締めつけ感がないので苦しくなかったり。

― 片岡さんも合ってないサイズのものをつけてしまった失敗経験はありますか?

片岡:試着したときに嫌だなと感じたものは買ってないので、買ってからめちゃくちゃ合わなかったということはあんまりないですね。母親から「自分に合ったものをしなさい」という育てられ方をしたのでそれこそ最初は「試着するの面倒くさいな」という気持ちだったけど、今思えばすごく大事なことだったんだなと思います。今はもう習慣になっているので何も思わないし、皆にも合っているものをつけてほしいです。

片岡沙耶、マスクは一から自身で生産

― マスクのブランド『Bow』は始めてみて想像と違ったことや大変だったことはありますか?

片岡:作るのが楽しいのでそんなにないかもしれません。今のこの時期的にマスクは絶対必要なものだし誰かの役に立っているのが嬉しいです。そもそもマスクを発売しようと思ったのもコロナが蔓延して大変だったときにマスクが全然なくて自分の身の回りの手の届く人たちに作ってあげまくったんです。それに対して「ありがとう」と感謝してもらえたのがすごく嬉しくて「誰かのために何かやることはこんなに楽しいんだな」と実感して始めました。作るのは1個1個手作りでやっているので労力はかかるけど、楽しいので。強いて言うなら梱包して送るのが結構大変です。そこだけお任せすることもできるんですけど全部自分でやっているのでそこはちょっと手間が多いかな。

― マスクでこだわっているポイントは?

片岡:アジャスターがついていて長さ調節できるのが一番のポイントで、ノーズワイヤーでパターンを引いてなんとなく一番多くの人にはまる形の統計をとって作ったので改善点を沢山あげて何度も改良を重ねました。

― 誰か相談する方はいるんですか?

片岡:いや、周りの人にその場でつけてもらったり、「使ってみた感想聞かせて」と聞きまくったり。あとは市販のマスクのパターンを分解して比較してみてなぜそのマスクが選ばれているのか流行りを分析したりもしました。素材もこだわっていて夏は接触冷感で作ったり、ちょっとでも呼吸がしやすいように二枚重ねになっているんですけど表面をメッシュにしたり。あとは普通につけていても「オシャレだな」とか「あの人のマスクはちゃんとしているな」と思われるようなものを作りたくてこだわって布を探しました。綿は汗をちゃんと吸ってくれるし保温性も高いので。

― アトリエみたいのがあるんですか?

片岡:作業場は全部家です。自分の部屋でやっているので物で溢れています。

片岡沙耶、現在は男性向けランジェリーをデザイン中

片岡沙耶(C)モデルプレス
― 今後また新たに会社を立ち上げる予定なんですよね。

片岡:まだ漠然としか決まってないんですけど、アパレルをメインにやると思います。今は色んな方とコラボさせて頂いて個人事業主みたいな感じでずっとやっているだけなので、仕事の幅を広げるためにちゃんとした会社を作ろうと思っていてスタンス的には今と変わらないんですけど、将来的にブランドを手掛けられたらと思って動いています。

― 今後自身のブランドを立上げたらどんなものを作っていきたいですか?

片岡:ランジェリーはお金の面で大変だと思うので遠い夢としてあって、まずは身近なことに向き合おうと思って今は男性向けのランジェリーのデザインを描いています。パンツの生地の上に自分のグラフィックをのせて生産するというのをやろうとしていて、サンプル出しもしているところです。それを継続的に続けていけたら良いなと思っています。今はボクサーパンツを作っているんですけど、そういう見えないところの部分がオシャレな男性は素敵だなと思うんです。もちろん下着にこだわりがある人もいるけど何でも良いという人も多いなと感じるのでオシャレなのを履いて欲しいなと。

あとはまだ明確に決まってないんですけど、背が低い女性にターゲットを絞ってアパレルを展開していけたらと思っています。

― 表でも活躍されながら裏方もガッツリやられているのはすごいですよね。

片岡:確かに元々裏をやっていて表に出てくる人は沢山いると思うんですけど、表にいて裏に回ることはなかなかないですよね。でもだからこそ分かることは沢山あるのでそこを生かしていけたら良いのかなと思っています。

― 実際に撮影のときに感じたことを具体的に反映したり。

片岡:例えば胸が綺麗に見えるブラジャーのラインってなんだろうとか、(胸が)重めの人にはどういうブラジャーが合うんだろうとか、今は常に見て情報収集している状況かな。一応学校でパターンとか洋服の作図も勉強して分かっているので「これは工場で生産しやすいな」とか「着にくいな」とか見るだけでなんとなく分かるんです。そういうのが分かった上で全部言えるのでそれは強みかなと思います。

片岡沙耶(C)モデルプレス
― 将来的にはランジェリーや水着を。

片岡:そうですね。自分も着て表に出たいし、女性を可愛くしたいとか綺麗にしたいという思いが強くて女性をプロデュースするというのがとても楽しいなと実感しているので最終的な目標はそこです。でも今の自分にできることを考えたときに男性のファンが多かったり、普段の私服もメンズライクなユニセックス系のファッションが好きだったりするので、まずはそこからと思っていて、男女どちらでも着ることができて私の元々の男性ファンの方も使えるアパレルアイテムが何かないかなと思っているところです。徐々にできる幅を増やしていって女性の方にアプローチできたら。

― 片岡さんのデザインしたランジェリーがグラビア界で流行ったら良いですね。

片岡:ランジェリーとか水着の撮影会をやっている子も多いのでそういう子達が使いまわしができたり、色んな着方のバリエーションができる水着があっても面白いのかなと思います。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

片岡沙耶(かたおか・さや)

片岡沙耶(C)モデルプレス
片岡沙耶(C)モデルプレス
神奈川県出身、7月18日生まれ。

2020年12月より、サブスク・プレミアムファンコミュニティプラットフォーム「ミーグラム(Mi-glamu)」にてファンクラブ「closet38」を開設。インタビューのオフショットも掲載中。

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