杉野遥亮、デビュー4年目で掴んだ連ドラ初主演「俳優人生という長い道の中でターニングポイントになる」<「スカム」インタビュー>
2019.06.30 12:00
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俳優の杉野遥亮(23)がモデルプレスのインタビューに応じた。2015年に芸能界入りを果たした杉野が、6月30日スタートのMBS/TBSドラマイズム『スカム』(MBS:毎週日曜24時50分~※初回は25時50分~、TBS:7月2日より毎週火曜25時28分~)で連続ドラマ初主演を務める。
杉野遥亮主演ドラマ「スカム」
今作は、ルポライター鈴木大介氏が巨大犯罪・振り込め詐欺に従事する若者たちの実態を取材した「老人喰い」を原案とし、一流企業から新卒切りの憂き目に遭い、望まずも、オレオレ詐欺に手を染めることになった若者の顛末をオリジナルストーリーで描いた社会派詐欺エンタテインメント。連ドラ初主演となる杉野は詐欺稼業でのし上がっていく主人公・草野誠実を演じる。ヒロインは山本舞香、そのほか、前野朋哉、山中崇、和田正人、西田尚美、杉本哲太といった実力派俳優陣から、戸塚純貴、福山翔大、水間ロン、若林拓也、華村あすか、柳俊太郎といったこれからの活躍が期待される若手俳優陣が出演する。
杉野遥亮、連ドラ初主演決定の心境を明かす
― 連続ドラマ初主演おめでとうございます!決まったときの心境はどうでしたか?杉野:ありがとうございます!素直に嬉しかったです。主演ということは、すごく長い時間現場にいることができるので、いろんなことを学んで、自分の中に取り込むことができる。必然的に監督をはじめとするスタッフさんや、多くのキャストの方とお芝居をして、たくさんのことを勉強することができる。そう考えると嬉しかったです。初めての主演ドラマということもあり、自分の俳優人生という長い道の中できっとターニングポイントになる作品だと思っています。
― 喜びの方が大きいようですが、プレッシャーとかはなく?
杉野:プレッシャーはあまりなかったですね。台本を読んでから打ち合わせに参加させていただいたとき、この作品の最先端にいる監督さんやプロデューサーさんたちの熱量を受けて、そこに自分が参加することができる、一緒に走っていけることに対する喜びの方が強かったです。プレッシャーを感じるより、みんなで話し合って、一緒に走っていこうと思いました。
― 今回は詐欺師に染まっていくお話ですが、このストーリーを聞いたときの感想は?
杉野:この主人公を聞いたとき、不遇な環境の人だなって、正直重いなって思いました。話だけを聞いたときは自分に務まるのかなという不安はありました。でも、実際に台本を読み、表面的なところだけでなく、根本的な部分、詐欺師になるまでの過程を理解していくうちに、僕の中で誠実の心が芽生え始めました。内容もそもそも僕が勝手にイメージしていたより、暗い話でもなく、社会派エンタテインメントと言っているだけあって、世代間格差の問題や、若者たちが今の社会での生きづらさや閉塞感で悩んでいるシーンもあれば、クスッと笑える瞬間があったり、涙したり、切なくなったりと、ハートフルなドラマだなという印象を受けました。
― Twitterでも公開していましたが、第1話ではクレーンで釣り上げられるシーンもありましたね。
杉野:そこに嘘はないので、ちゃんと15メートルのところまで行きました!みなさんに笑ってほしいシーンです。
― 今後も体当たりシーンがあるのでしょうか?
杉野:もし仮に続編があったら、今度はバンジージャンプとかもっと体当たりなことをさせられるんじゃないのかなって思ってて(笑)。でも、話が進んでいくうちに大変なシーンはありました。すごく面白いなって笑っちゃったりするシーンもありましたが、人間関係や詐欺という仕事について、物語が進んでいくうちに胸に刺さるものがあるというか…。
― いろんな感情が描かれるようですが、役作りはいかがでしたか?物語の前半は詐欺師になるまでの葛藤が描かれていました。後半は詐欺師としての才能を発揮していくと思いますが…
杉野:自分で役作りというより、誠実が服も髪の毛も変わっていくとき、一段階ごとに自分の中で整えていく瞬間があったので、苦労とかはなかったですね。でも、詐欺の話なので、やっぱり肯定はできないなって、オレオレ詐欺って圧倒的に悪者だし、撮影が終わった今でも、詐欺なんてなくなればいいと思っています。ただ、なんでこういう犯罪に関わる若者が生まれるのか、色濃く描かれている作品です。特に誠実の心情を追っていったら、胸にくるものや、共感するものがあったりすると思うので、最終的には教訓にしてほしいなと思いました。
杉野遥亮、初座長としての心構えは?
― 初座長になるわけですが、現場の雰囲気はいかがですか?杉野:和気あいあいとした現場です!段取りが終わったあと、みんなどこかしらに納得がいかないものがあると、すぐ話し合いをするのですが、そういう意味で和気あいあいだなと思いました。みんなプロとして臨まれているいる方ばかりなので、僕自身も刺激を受け、みんなで台本よりいいものを作ろうと考えていた現場でした。
― 座長としての心構えはありましたか?
杉野:最初はありました。やっぱりみんなが満足するものを届けたいので、そのためには現場での雰囲気や空気感、共演者の方やスタッフさんの立ち位置を念頭において、現場に入らなくちゃと思ったのですが、この『スカム』という作品に集まってくれたみなさんのおかげで、その必要はなかったのかなって思うぐらい役に集中することができました。
杉野遥亮、連ドラ初主演決定を“憧れの先輩”松坂桃李に報告
― デビュー当時から同じ事務所の先輩・松坂桃李さんに憧れていることを公言されていましたが、連ドラ初主演が決まったとき、どのようなお話をしたのでしょうか?杉野:報告しました!すごいじゃんって言ってくださいました!見てくれると言っていたので、その言葉を信じたいと思います(笑)
― そんな松坂さんとは俳優デビュー作である映画「キセキ -あの日のソビト-」(2017年1月公開)で共演し、先日公開したばかりの映画「居眠り磐音」でも共演したばかりですね。
杉野:ありがたいことですよね。事務所に入ったときは深いことはわからずキラキラした目で見ていましたが、今は昔より話せる機会が多くなりました。松坂さんに限らず、事務所にはずっと走り続けている先輩ばかりで、常に妥協しない、怖がらずやり続けている姿勢って絶対難しいことではあるのですが、真似していきたいなと強く思うようになってきました。
― 松坂さんからも学んだことがたくさんあると。
杉野:そうですね。でも松坂さんは松坂さんだから出来ることがあって、それは僕も肌感覚でわかっているので、それより自分が自分らしくできることを探していきたいなと思いました。今回の作品を通しても、自分らしくとか、自分らしさを探しましたね。
― その探した答えは?
杉野:結局見つかったのかどうかわかりませんでした。でも、僕もですが、スタッフ、キャストのみなさん全員がクランクアップしたとき、楽しそうで続編をやりたいという気持ちでいてくれたことがすごく嬉しかったです。自分になにができたかはわかりませんが、『スカム』に寄り添っていた僕としてはそういう思いを抱いて下さる方がたくさんいて嬉しかったです。
― 放送はこれからですが、今まで味わったことのない達成感があったんですね。
杉野:そうですね。だから反響が楽しみです!反響が良ければすごく嬉しいし、本当にたくさんの方に見てもらいたいので、早く放送されてほしいなという思いでいっぱいです。
― インタビューの最初にこの作品はターニングポイントになるだろうとおっしゃっていましたが、撮影が終わった現段階ではまだ感じられず?
杉野:過去を振り返ったときに、ここで学んだこれって今の自分に生きているなって思うので、今後たぶん起こるなって。『スカム』という作品は自分が一歩を進むために必要だった場所だなと思いました。
― 次の出演作品も楽しみにしています!
杉野:ありがとうございます。かっこいいですよね、初主演で続編って(笑)。でも、そんな肩書きに囚われないようにします(笑)
― (笑)。2話まで先に拝見させていただきましたが、先がすごく気になる作品で早く次が見たいと思いました!
杉野:本当ですか?それ絶対書いてください(笑)。モデルプレスのみなさんにも伝えてください!
― モデルプレス読者にもきっちりアピールします!
杉野:やったー!!!
杉野遥亮、夢を叶える秘訣を語る
― では、連ドラ初主演という一つの目標を達成した杉野さんが考える、夢を叶える秘訣を教えてください。杉野:僕は自分が普段考えていることや、やってきたことに対して、ずっと満足できていないんです。満足できない人ほど、常に追い求めるから、どんどん道が開けるのかなと。もっと先を見て考えてイメージして、夢という道に対してちゃんと走っていくことで、叶えることができるのかなと思いました。苦しいと思っちゃったら1回リセットしてもいいと思います。楽しまないと続けられないので、楽しむことも忘れなければ夢に向かっていけると思います。
― ちなみに杉野さんが苦しいときのリセット法は?
杉野:苦しいときは人と話します。人と話していたらどこかにヒントが転がっていたりします。絶対誰かが僕が苦しんでいることに対しての答えやヒントを持っていたりして、腑に落ちることがあるので、人と会って話す時間を大切にしています。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
『スカム』ストーリー
名門私立大学卒業後、大手企業に就職し、順風満帆な勝ち組人生を歩んでいた草野誠実(杉野遥亮)。しかし、リーマンショックにより、入社わずか半年で新卒切りに遭う。時を同じくして、父親が病に倒れ、父親の命を救うには保険の効かない高額な治療を受けなければいけないという事態に。さらには、再就職先が見つからず、銀行には教育ローンの返済を催促される始末。
理不尽な社会に絶望し、追い詰められた誠実は1日で数十万円稼げるという怪しげなバイトをすることに。それは、オレオレ詐欺でターゲットとなった老人が振り込んだお金をATMから引き出す“ダシ子”という仕事だった。
そして、その仕事で気概を認められた誠実は、直接、老人に振り込め詐欺の電話をかける“かけ子”という仕事を強要されることになる。
地獄の研修、個性的な仲間たちとの出会い、初めての成功、リーダーへの抜擢。草野は詐欺稼業での躍進に葛藤しながら、いち早くお金を稼ぎ、裏社会から抜け出そうとするが…
はからずも、詐欺師として裏社会でのし上がっていってしまう彼に訪れる結末とは!?
#杉野遥亮 さんからモデルプレス読者にメッセージ✨連ドラ初主演「#スカム」がついに放送スタート🤗💫 @suginoofficial
— モデルプレス (@modelpress) 2019年6月30日
▼インタビューはこちら❣️https://t.co/6tnG8K0y7U pic.twitter.com/DqfDTzLiPx
杉野遥亮(すぎのようすけ)プロフィール
1995年9月18日生まれ、千葉県出身。第12回 FINEBOYS 専属モデルオーディショングランプリを経て、トップコートに所属。映画『キセキ-あの日のソビト-』で俳優デビュー。映画『あのコの、トリコ。』『春待つ僕ら』『L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。(・はハートマーク)』『居眠り磐音』、ドラマ『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』『ゼロ 一獲千金ゲーム』『大恋愛~僕を忘れる君と』『ミストレス~女たちの秘密~』など様々な話題作に出演。そして今回、『スカム』で連続ドラマ初主演を務める。
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