「20年後も健康」な自信はある? 実は40~50代で差がつく介護リスク・男女で異なる予防法
【医師が解説】「介護や寝たきりの問題なんてずっと先の話」と思っていませんか? 実は介護のきっかけになる多くの病気は、40~50代の生活習慣が大きくかかわっています。男女で異なる介護が必要になる病気の傾向から、今日から始められる効果的な予防を実践していきましょう。(※画像:Shutterstock.com)
今40~50代の皆さんは、「介護や寝たきりの心配をするのは、もっとずっと高齢になってから」と思っていませんか? 実は、将来寝たきりになるかどうかは、40代・50代の体の状態や生活習慣によって、すでに大きく左右されているのです。
誰でも「できればずっと介護は受けずに過ごしたい」と思うものです。しかし、血管の老化、骨や筋肉の衰え、脳の健康の悪化などは、静かに進行していきます。そしてある日突然、生活を一変させる形で表面化するのです。
重要なのは、その「介護の引き金」が、実は男女で大きく異なるという点です。最近注目されている性差医学の視点から見ると、男性と女性では「寝たきりにつながりやすい病気」がまったく違います。
今回は、厚生労働省『2022(令和4)年 国民生活基礎調査』をもとに、日本人が寝たきりのきっかけになる主な原因と、40代から意識したい現実的な予防策を解説します。
日本人全体で見る「介護が必要になるきっかけ・原因」上位5つの病気・けが
まず、男女を合わせた全体像です。
■介護が必要になる主な原因(男女合計)
1位:認知症(16.6%)
2位:脳血管疾患(脳卒中)(16.1%)
3位:骨折・転倒(13.9%)
1位と2位の差はわずか0.5ポイントです。認知症と脳卒中が、日本人の生活機能を奪う二大要因と言えます。ただし、ここから男女別に見ると、状況は大きく変わります。
男性は「脳血管疾患(脳卒中)」が最大の分かれ道……生活習慣病予防が最大のカギ
男性の場合、最も多い原因は認知症ではありません。
■男性が介護が必要になる主な原因
1位:脳血管疾患(脳卒中)(25.2%)
2位:認知症(13.7%)
3位:高齢による衰弱(8.7%)
男性は約4人に1人が、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳血管疾患をきっかけに、生活の自立を失っています。脳卒中は、動脈硬化が進行し、ある日突然、血管が詰まる・破れることで起こります。
男性にとっての介護が必要な状態になることを予防するためには、動脈硬化を防ぐことと同義と言っても過言ではありません。「脳血管を守ること=将来の自立を守ること」と考えましょう。
女性は「認知症+骨・関節トラブル」が大きな壁……転倒・骨折から要介護に
一方、女性のランキングは男性と大きく異なります。
■女性が介護が必要になる主な原因
1位:認知症(18.1%)
2位:骨折・転倒(17.8%)
3位:高齢による衰弱(15.6%)
4位:関節疾患(12.7%)
女性の1位は認知症ですが、注目すべきは、骨折・転倒と関節疾患を合わせると30%を超える点です。女性の場合、認知症単独よりも、骨・関節・筋肉といった「運動器のトラブル」が大きな原因になっていると言えます。
女性は閉経後、女性ホルモンの低下により骨粗しょう症のリスクが急激に上昇します。また、筋肉量が少ないため、加齢とともに足腰が弱りやすく、転倒して骨折し、そのまま寝たきりや要介護になってしまうケースが多いようです。
男女で注力ポイントが異なる! 性別ごとに効果的な介護予防のコツと注意点
まとめると、男女別のリスク傾向は次の通りです。
・男性:脳血管(動脈硬化)が最大の弱点
・女性:骨・筋肉・関節の衰えが大きな課題
認知症予防は、男女共通で重要です。認知機能の維持には、趣味活動、人との交流、規則正しい生活、適度な運動、十分な睡眠が役立つことが分かっています。
認知症以外の介護予防としては、男女で少し力を入れるポイントが異なります。
■男性が健康寿命を伸ばすポイントは「脳血管メンテナンス」ができているかどうか
血圧・血糖・脂質の管理、禁煙、飲酒量の見直しは、将来の脳卒中リスクを大きく左右します。「症状がないから大丈夫」ではなく、しっかりと数値で管理することが重要です。
■女性が健康寿命を伸ばすポイントは「骨を守り、動き続けること」ができているかどうか
女性は長い人生を、いかに自立して動けるかがカギになります。骨密度検査で現状を知ること、無理のない筋力維持運動を続けることは、骨折だけでなく認知症予防にもつながります。
早めの介護予防意識が重要! 将来の「寝たきり」を防ぐために、今できること
介護が必要になる原因の上位である「脳血管疾患」「認知症」「骨折(骨粗しょう症)」は、どれも早期発見と対策が可能です。
「血圧が高めと言われた」
「転びやすくなった」
「物忘れが気になる」
早めの健康管理はもちろん、そういった小さなサインこそが、将来を変えるきっかけになります。性別やライフスタイルに合った予防法を、ぜひ今日から少しずつ取り入れてみてください。
■参考文献
1. 厚生労働省.2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況. 第23表「介護を要する者数,介護が必要となった主な原因・通院の有無・性・年齢階級別」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/14.pdf
2. 政府統計ポータルサイト.統計で見る日本
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat=000001206248&cycle=7&tclass1=000001206252&tclass2val=0&metadata=1&data=1
3. 公益財団法人 生命保険文化センター.介護や支援が必要となった主な原因は?
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1117.html
小児神経学・児童精神科を専門とする小児科医・救急救命士。プライベートでは4児の父。子どもの心と脳に寄り添う豊富な臨床経験を活かし、幅広い医療情報を発信中。
執筆者:秋谷 進(医師)
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