「手芸なんて時間の無駄」と妻を馬鹿にした夫→娘の入園式で全員の目が釘付けになった話
夫の口癖は「時間の無駄」
私が手芸を始めたのは独身時代でした。一人暮らしの夜、布を切って糸を通して何かを縫い上げる時間が、自分を取り戻す大切なものだったのです。結婚して娘が生まれてからも、家事と育児の合間を縫って、ミシンに向かうのが私の楽しみでした。
ところが夫は、私がミシンに向かうたびに眉をひそめました。「手芸なんて時間の無駄だろ」「そんな暇あるなら家事してよ」。最初は冗談のつもりだったのかもしれません。でも、それが3年も続くうちに、私は夫の前でミシンを出すのを避けるようになっていきました。
入園バッグを縫い上げた夜
娘の保育園が決まり、入園準備リストを受け取りました。バッグ、上履き入れ、お弁当袋。サイズが細かく決まっていて、市販品ではぴったり合うものが見つかりません。私は「これなら胸を張って手作りできる」と、ひそかに張り切っていたのです。
布を選び、寝かしつけのあとの夜中にミシンを動かす日々。眠い目をこすりながら、娘の好きな水色の生地に、白い小花柄の縁取りをつけました。リビングを通りかかった夫は、いつものように「そんな暇あるなら家事してよ」と言って通り過ぎていきました。私は何も言わず、針を進めるだけでした。
入園式のロビーで起きたこと
入園式当日。娘は手作りの入園バッグをぎゅっと抱きしめて、家を出ました。式典が終わって保護者が集まるロビーで、何人かのママが娘のバッグに目を留めたのが分かりました。
「ねえ、そのバッグすごく可愛い。どこで買ったの?」。一人のママが声をかけてくれました。続いて別のママも「あ、ほんとだ。お店で売ってるやつみたい」。私は少し照れながら答えました。「全部手作りなんです」。「えっ、本当に?売り物みたい」。隣でその様子を見ていた夫が、目を見開いて私を見ているのが視界の端に映りました。
そして...
帰り道、いつもと違う空気が流れていました。信号で止まった夫が、ぽつりと言いました。「すごいな。バカにしてごめん」。結婚して8年、夫から謝られたのは初めてのことでした。
私は驚いてしまって、しばらく返事ができませんでした。「これからは趣味の時間、ちゃんと作ってよ」。続けて夫はそう言いました。次の休みから、夫は娘を公園に連れ出してくれるようになったのです。あの入園バッグが、私の趣味と夫の理解の橋渡しをしてくれたのかもしれません。
(30代女性・専業主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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