教育の話しかできない面倒なママ友。そう思われていることには、とっくに気づいていた
書類の一行目で決まる世界
高校を出てすぐ働き始めました。家にお金がなかったわけではありません。父が「女に学はいらない」という考えの人だったのです。当時は「早く自立できる」と自分を納得させていましたが、社会に出てから何度も壁にぶつかりました。
面接で「最終学歴は?」と聞かれるたびに、喉の奥がきゅっと詰まりました。能力ではなく経歴の一行目で判断される悔しさ。結婚後も、義母に「うちの息子にはもっと学のある人がよかった」と言われたことがあります。あの感覚だけは、息子に絶対味わわせたくないと心に決めていました。
目が曇るのはわかっていた
保育園のママたちが、ひそかに私のことを「面倒な人」と話しているのは知っていました。教育の話を振るたびに、相手の目がすっと曇るのがわかります。でも、他にどう関わればいいのかわからなかった。子どもの話をするとき、つい「将来のために」という言葉が口をついて出てしまうのです。
懇親会の帰り、彼女と二人きりになったとき、また同じ話を始めてしまいました。彼女が「学歴がすべてじゃないと思うけどな」と返したとき、頭ではわかっていました。正しいのは彼女のほうだと。
でも口から出たのは「それは恵まれてる人の言葉だよ」という、刺すような一言でした。
本当に守りたかったもの
彼女が黙った顔を見て、やってしまった、と思いました。自分の痛みを関係のない相手にぶつけてどうするのか。気がつけば、話すつもりのなかったことまで口にしていました。進学を諦めたこと。就職で何度も跳ね返されたこと。義母の言葉。
「私はただ、あの子に同じ思いをさせたくないだけなの」声が震えているのが自分でもわかりました。「ごめんね、押しつけてたよね」と言ったのは本心です。彼女に教育論をぶつけていたのではなく、ただ自分の不安を誰かに聞いてほしかっただけなのかもしれません。
そして…
彼女が「学歴がすべてじゃない」とためらいなく言えるのが、ずっと眩しかった。それは彼女の強さというより、恵まれた環境がくれた余裕なのだと、心のどこかで思っていました。
でも本当はわかっています。教育への執着が、息子のためではなく、自分の傷を埋めようとしているだけかもしれないことを。あの夜、彼女に事情を話せたことで、ほんの少しだけ胸の奥が軽くなりました。
息子に「同じ思い」をさせたくないのなら、まず私自身が、あの頃の自分を許すことから始めなければいけないのかもしれません。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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