筋トレ好きの実習生に「何目指してんの?」と絡むお局→返しの切れ味が強すぎた
いつもの標的選び
うちの職場には、新人をいじるのが好きな先輩社員、いわゆるお局がいます。本人は「コミュニケーション」と呼んでいますが、やっていることは毎回同じ。相手の見た目や持ち物に目をつけて、笑いながら一言刺す。周りは愛想笑いで流す。それがここ数年のお決まりでした。
今月から来た実習生は20歳の女の子で、毎日昼休みにプロテインを飲んでいました。給湯室でシェイカーを振る姿を、先輩はずっとチラチラ見ていたのです。
そしてその日、案の定近づいていきました。「何目指してんの?」笑顔ですが、声に棘がありました。ああ、また始まった。私はお弁当の箸を止めて、成り行きを見守りました。
給湯室が凍った日
実習生はシェイカーを置いて、先輩の顔をまっすぐ見ました。そして間も置かずに言ったのです。「逆にデブの方が何目指してるか分かんなくないですか?」
箸を持つ指に力が入りました。先輩の顔がみるみる強張っていくのがわかります。「冗談きついよ」と笑って流そうとした先輩に、実習生が重ねました。
「そういう体型の人って自己管理できないイメージあるんですけど、実際どうなんですか?」
真顔でした。給湯室の空気が完全に固まりました。先輩は口を開きかけて、何も言えずにそのまま自分の席に戻っていきました。
あの先輩に同じことをされて、笑って流すしかなかった過去の自分を思い出して、目頭がじわっと熱くなりました。
初めて見た、あの人の背中
午後、先輩が私の席に来て「あの子、ちょっとおかしくない?」と同意を求めてきました。いつものパターンです。周りを味方につけて、相手を「変な子」にする。私は曖昧に笑って、何も答えませんでした。もう巻き込まれたくなかった。
夕方、廊下で先輩が実習生に「若いからって調子乗んないほうがいいよ」と言っているのが聞こえました。実習生は「調子に乗ってるんじゃなくて、事実を言ってるだけです」と返していました。
先輩は足早に去っていき、その背中がいつもより小さく見えました。あの人があんなふうに追い詰められる日が来るなんて、想像したこともありませんでした。
そして...
実習生は翌日も、いつも通りプロテインを飲んでいました。何事もなかったかのように。先輩はその日から、昼休みに給湯室に来なくなりました。
あの実習生は強い。でもその強さは特別なものではなくて、自分を大事にしている人が当たり前に持っているものなのだと思います。自分の身体を笑われて黙っていない。ただそれだけのことを、この職場の誰もできなかった。
私はあの日から、昼休みに実習生の隣の席に座るようになりました。プロテインの味を聞いてみたかったのです。
(20代女性・看護師)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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