《めてみみ》世界の要衝で開く会議
2026.05.18 06:24
提供:繊研plus

今のマレーシアからシンガポールにかけてのマレー半島は、15世紀の大航海時代以降、欧州諸国の重要拠点だった。中国・インド間の海の最短ルートに位置し、ここに沿ってマラッカなどの港が栄えた。マレーシアのペナンもそうした港の一つだ。
18世紀にイギリスの植民地となり、その後は華僑やアラブ商人など多民族が集まる貿易都市として発展した。旧市街のジョージタウンはユネスコの世界文化遺産に登録されている。植民地時代のコロニアル建築や、商店と住居を兼ねた華僑のショップハウスが立ち並び、漢字交じりの古びた看板が往時のにぎわいを想像させる。
そのペナンで5月14、15日にアジア化繊産業会議が開かれ、現地を訪れた。アジア9カ国・地域の化繊産業団体や企業が2年に1度集まる国際会議だ。足元のナフサ危機への言及もあったが、やはり関心の中心はサステイナビリティー対応。各国代表からはリサイクルやカーボンニュートラルの取り組みが報告された。
印象深かったのは、持続可能な産業にするために消費者を巻き込んで環境対応を進めようという呼びかけが出席者からされたこと。欧米主導のルールに従うという受け身の姿勢は感じられなかった。アジアの化繊生産は世界の9割を占め、今やスタンダードを作る立場にある。世界の要衝だったペナンで開かれた意味を感じた会議だった。
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