

《私のビジネス日記帳》産地は、発想を耕す場所 糸編代表 宮浦晋哉
2025.04.23 06:25
提供:繊研plus

誤解されがちだが、産地は単に製造する場所ではない。ファッションデザイナーたちにとって〝起点〟のような場所になる。100年以上続く企業も多い日本の繊維産地には、創意工夫の詰まった膨大なアーカイブ資料が宝のように蓄積されている。さらに現場の職人さんたちとの対話は、想像を超える発見に導いてくれる。この産地での化学反応は現場でこそ体験できるもので、毎回が予定調和でないからこそ面白い。
この意味を知っているデザイナーは頻繁に産地に足を運ぶ。いまや世界各国から長距離フライトで日本の産地にデザイナーたちがやってくる。国内外問わず、産地に足を運ぶことがクリエイションの起点にもなっているのだ。産地は煮詰まった時のヒントをくれる場所にもなり、パートナーとなる職人さんはよき理解者として、次の一歩を一緒に作ってくれる存在にもなる。
現場でのディスカッション、アイデアと技術の融合、足し引きの加減。「可能性の余白」が産地の至るところに転がっている。この可能性を見いだしてどう組み合わせるか。そして、どのようにファッションに落とし込んで世に届けるか。そこにこそ、これからデザイナーに求められる大きな役割がある。
日本のデザイナーたちよ。産地を練り歩いてほしい。そして五感で独自のクリエイションを紡いでいってほしい。
(糸編代表 宮浦晋哉)
◇
「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。
関連記事
「その他」カテゴリーの最新記事
-
ここのがっこう24年度修了展 表現の手法や形が一段と多彩に繊研plus
-
100万円のプロアマ戦、ツアー初Vの生源寺龍憲「楽しく盛り上げたり、ちょっとしたレッスンもしました」デイリースポーツ
-
「対岸の家事」次週、子のピンチにも帰ってこないレアキャラが動く!ネット「もう5話やぞ!」デイリースポーツ芸能
-
石川遼もニッコリ プレーにラウンドガール帯同で華やかにデイリースポーツ
-
町田・黒田監督が決意「黒田剛の理想的な指導像をもう1回自分の中で見直していく」デイリースポーツ
-
韓国代表U-20に選抜 元サッカー選手が35歳で急死 2月に夫婦で番組に出演したばかりだったデイリースポーツ
-
39歳カリスマモデル、1人娘が今年で12歳 性教育については「小さい時から大事にしてきた」デイリースポーツ芸能
-
石川遼、前澤杯でデビュー時からの熱烈ファンとラウンド「初めて名前が分かり、お互いに自己紹介できた」デイリースポーツ
-
中山美穂さんと映画で共演 韓国俳優がお別れ会への参列をSNSで報告「一緒にできて光栄でした」デイリースポーツ芸能