

【推しの子】“アクア”を好演の大塚剛央、一筋縄ではいかぬ役に説得力を持たせる表現力

どんな決着になるのか最終回が待ち遠しくなり、終わってしまうぐらいなら最終回など来なくていい…アニメ「【推しの子】」(ABEMA・ディズニープラス・DMM TVほかで配信)を追いながら梅雨のジメジメとともにモヤモヤした気持ちで6月下旬を過ごした人は多いのではないか。結果、最終回を迎えてもすぐさま第2期決定の報せがあり、“ロス”もそこそこに早くも第2期に思いをはせる日々なのだが。本作は伝説のアイドルグループ「B小町」のセンター・星野アイの存在なしに成立しない物語のはずなのに、劇中で描かれてきたのは基本的に「アイ死後の世界」。メインキャラクターはアイを母に持つ双子の兄・アクア、妹のルビー(共に高校生)。今回、双子の兄・アクアを演じてきた声優の大塚剛央について紹介したい。
冷静沈着なアクアを好演
アイのようなアイドルになろうと日々燃えているルビーは無邪気なほどだが、アクアはあくまでも冷静沈着。いや、ここで思い出してほしい。ルビーもアクアも転生した姿であり、その前は「アイに憧れる難病の少女・さりな」「妊娠したアイが足を運んだ地方の病院に勤める医者・ゴロー」であったことを。2人はその状態で死んでルビーとアクアに転生した。
よってマインドは死んだ時と同じ、つまりアクアの中身は「職業:医師、心:成人男性」である。そりゃあ周りの「転生してない」高校生たちに比べたら大人びていて当たり前だし、彼は自らに「父親捜し」という重大なミッションを課しているので、それが済まない限り、はじけてはいけないと自己を律しているのかもしれない。この、なんとも多層的な人物であるアクアを演じてきたのが大塚である。
大塚は高校生の頃から声の仕事を意識し始めるようになり、大学卒業後、日本ナレーション演技研究所に入学。「風が強く吹いている」(2018年)の蔵原走役でTVアニメ初主演を務めた。つまり「【推しの子】」での抜てきまでまだ5年ほどしかたっていないわけだが、その間に「Dimensionハイスクール」(2019年)の緑ヶ丘流星役、「NOBLESSE -ノブレス-」(2020年)のタキオ役、「魔王城でおやすみ」(2020年)のポセイドン役、「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です」(2022年)のリオン・フォウ・バルトファルト役などで存在感を示し、2020年には「第十四回声優アワード」の新人男優賞も受賞している。
新アニメでは元気で明るい青年に
「この一筋縄ではいかない役柄も、彼ならやりきってくれるはず」「ここにはぜひ彼の声が欲しいな」など、大きな信頼を得ているのだろう、活躍の場や役柄は広がるばかりだ。“大人の心を持つ少年”アクアというキャラも、大塚の持つ表現力が、説得力を持たせていた。もっと大塚の表現を聞いてみたいなと思っていたところ、7月10日にスタートのアニメ「SYNDUALITY Noir(シンデュアリティ ノワール)」でもメインキャストを務めている。
アニメ「SYNDUALITY Noir」は、バンダイナムコエンターテインメント、バンダイナムコフィルムワークス、BANDAI SPIRITSによる大型SFプロジェクト・SYNDUALITYのメインコンテンツ。浴びれば死に至る猛毒“ブルーシスト”の雨が降り注いだ大災禍「新月の涙」から100年以上時を経た西暦2242年を舞台に、崩壊した世界に生きる人とAIの関係を明るく、力強く描く。テレビ東京系6局ネットで毎週月曜深夜0:00より、BS日テレ及びディズニープラスでは毎週月曜深夜0:30より放送・配信される。
現代の芸能界に通じるともすれば“生々しい”描写もあった「【推しの子】」から、今度は一気に200年以上後の近未来を舞台にした物語で、ドリフター見習いの青年・カナタを演じるのだ。アクアとはまた違って“強くなりたい”という熱い思いを持つ青年を、大塚はこう評している。
「少年の心をずっと持っているような元気で明るい青年」。成人した大人の心をずっと持っている冷静沈着な少年・アクアとは、いろんな意味で真逆だ。それを大塚が持ち前の表現力で演じるのだから、期待は高まるばかり。
疾走感あふれる作品の世界に、この夏の楽しみが一つ増えること間違いないなと直感した。というより、本作の予告を見た時点で大塚=カナタを“推す”ことはもう決まってしまっていた。
◆文=原田和典
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