

今牧輝琉の舞台愛…子役時代から“テニミュ”など出演作を振り返り、俳優のやりがいや挫折などを語る

「これまで演じたことのない役柄に挑戦する」という、ミュージカル「贄姫と獣の王〜the KING of BEASTS〜」の上演を3月に控える今牧輝琉。子役からこれまでの活動を振り返りながら、自身について語ってもらうと、やりたいことや将来をしっかりと見つめるクレバーな一面が見えてきた。
子役時代から感じていた舞台への強い思い
――まずは芸能界に入ったきっかけを教えてください。
3歳の頃から高校1年生まで地元のダンススクールに通っていて、人前で何かをすることが昔から好きでした。そのダンススクールで年下の女の子がミュージカル「アニー」に出たことで、母親が僕にもチャンスがあるかもと劇団四季のミュージカル「ライオンキング」のオーディションに応募したんです。
――ダンスの経験はあっても、歌やお芝居は初めての挑戦だったのでは?
どちらも未経験だったのですが、合格の手前ぐらいまでは行くことができました。結果的には落ちてしまったのですが、未経験でもここまで来られたということが自信になりましたし、何よりも僕は小学生の頃から劇団四季の俳優に憧れていて。だから、俳優になるためにもっと頑張りたいと思って、本格的にスクールに通い始めました。
2016年に当時通っていたスクールが主催するミュージカルに出演しましたが、初めての興行舞台はプレッシャーがすごかったです。緊張でお腹も痛くなって、ずっとうずくまっていた記憶があります(笑)。でも、舞台に立ったり、芝居をすることはとても楽しくて。
これまでたくさんの作品に出演させていただきましたが、舞台の経験を積むたびに、自分は舞台が好きで舞台をやりたいんだな、とずっと強く感じてきました。
「今牧輝琉が演じるすべての役を観てもらいたい」
――2020年にミュージカル『新テニスの王子様』The First Stageに越前リョーマ役として出演されて以来、さまざまな2.5次元ミュージカル作品への出演も続いています。もともと2.5次元作品には興味があったのでしょうか?
最初は名前を知っているくらいでした。その頃は、子役と呼ぶには大きすぎるし、大人の役にはまだ子供すぎるしという10代半ばの難しい時期で、仕事に対してとても悩んでいたんです。2.5次元作品は学園モノの作品も多いので、活躍できる場所があるんじゃないかと考えたんです。
――そんな挑戦を経て数々の作品に出演する中で、どんなところに俳優業のやりがいを感じていますか?
“テニミュ”という大きな作品に出演させていただいたことで、僕を知ってくださっている方に“今牧といえば越前リョーマ”というイメージが強くついていると思います。もちろんうれしいことですし、リョーマを演じさせてもらったことは誇りでもあります。でも、今だからこそ、今牧輝琉が演じるすべての役を観てもらいたい。これが俳優・今牧輝琉だぞ、と証明したいという思いを強くもっています。
最近だと、ミュージカル「NO.6」や舞台「WIND BREAKER」では、まさにそんな自分を見せられたんじゃないかなと思います。そうやって、新たな一面を見せられたときに、すごくやりがいを感じます。そして、そんな僕の姿を見てファンの方が喜んでくれるのもうれしい。長文で感想を書いて手紙をくださる方もいて、熱い思いを受け取ると、やっていてよかったなと思います。
大きな挫折を味わったミュージカル「NO.6」
――そんな今にたどり着くまでに、俳優を辞めたいと思うような挫折を感じたことはなかったのでしょうか。
ミュージカル「NO.6」は、ここ最近で一番挫折を味わった作品でした。作品の世界観やストーリーも難しい内容でしたし、主演として絶対にミスできないと自分を追い込んでしまっていたように思います。初めての読み合わせのときに、緊張のせいでせりふを噛みまくってしまって。出だしから一気に自信を失って、実は終わった後にトイレで泣いていました。今だから言える話ですけど(笑)。
――そこまで深刻になってしまうほど重圧がすごかったんですね。
稽古中もすごく悩むことが多くて、厳しい指導を受けることもありました。いい作品を作るために必要な愛のある厳しさだったので、今となっては感謝しかないです。ただ、当時の自分は俳優に向いていないんじゃないかと感じるぐらい心が折れたりもして。“できない自分”に落ち込むということがすごくありましたね。
――挫折や壁を感じたときは、どのように乗り越えていくのでしょう?
友人たちに話を聞いてもらいます。友人の1人が「どんなに大変なことがあっても時間が解決してくれるし、それだけ挫折しているということはそれだけ大きくなれる」と言ってくれて。その言葉にとても救われたんです。
――俳優仲間でよく相談にのってもらう相手をあげるとしたら?
“テニミュ”で共演した戸塚世那くん。僕にとって初めてできた同い年の仕事仲間で、プライベートでもよく遊んでいます。あとは岩崎悠雅くんにもよく話を聞いてもらっていますね。相談できる相手がいるというのは本当に恵まれていますし、友達の大切さを身に染みて感じました。この2人はとくに、俳優仲間というより友達という感覚です。
自己啓発本で仕事への向き合い方にも変化
――これまでの出来事でターニングポイントだったと感じるものがあれば教えてください。
仕事だとやっぱり「NO.6」になるのですが、プライベートでは、2023年5月に自分を見つめ直そうと思って自己啓発本をたくさん読んでいたことですかね。
――どのような理由から本を手に取ったのでしょう?
親密な相手にわりと強めの言葉を投げかけてしまうタイプなんです。あるとき、友人と会話しているときに僕の第一声が「いや、でもさ」という否定から始まっていることに気が付いて。これはよくないなと思ったので、その日の帰り道に「人は聞き方が9割」という本を買いました。
――自己啓発本を読んだことで何か変化はありましたか?
すごくためになりました。もともとの性格が変わることはありませんが、前よりも人に対してリスペクトを持てるようになったり、苦手な人ともうまく付き合えるようになったりしましたし、それこそ仕事への向き合い方も変わったなと思います。
「今は舞台しかやらない」と語る舞台愛
――俳優として描いている将来のビジョンについても教えてください。
いつ考えが変わるかはわからないのですが、今は舞台しかやらないと思っています。2.5次元作品もそうだし、ミュージカル、ストレートプレイの作品にもたくさん出演したい。だから、20代でも30代になっても、それまでの経験を活かして、もっとすてきな俳優になるのが目標ですね。
――たくさんの作品を見ていると思いますが、最近とくに印象に残っているような作品はありますか?
Travis Japanの松倉海斗さんと川島如恵留さんがダブル主演をしていた音楽劇「A BETTER TOMORROW -男たちの挽歌-」ですね。香港映画が原作となっている作品で、とてもバイオレンスな内容なのですが、すごく面白くて勉強になりました。それに、こういう系統の作品にも挑戦してみたいんだと気付いたんです。もし再演があった際には、今度は出演する側になりたいと思うぐらい、衝撃的な作品でした。
――最後に、3月に上演するミュージカル「贄姫と獣の王〜the KING of BEASTS〜」への意気込みもお願いします。
僕が演じるラントベルトは、ヒロイン・サリフィの護衛でハイエナ族の青年という役柄です。彼にはとても悲しい過去があるのですが、それでも自分の血に誇りを持っていて、とても格好いい男だなと感じています。そして、人間ではなく魔族ということで、立ち振る舞いから人間とは別の存在だという表現を見せられたら、と。これまで演じたことのない役柄ですし、ラントベルトの見せ場もあるので、ぜひ楽しみにしていただけたらうれしいです!
◆取材・文=榎本麻紀恵、ヘア&メーク=田中宏昌、スタイリング=北村梓(Office Shimarl)
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