大学の学食を探訪するコミックエッセイ…本格的すぎる中華屋に「羨ましすぎる」「安すぎ！」と驚きの声【作者インタビュー】

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、中華料理店や学食の探訪漫画を描く増田薫さんの『学生食堂で営業しているマジの中華料理屋さんの話』をご紹介しよう。

• 【漫画】学食なのに肉まんや小籠包、タピオカ…大学構内に実在する“本格中華屋”に「行ってみたい！」と反響続出
• ボッチを避けるために声をかけてきたクラスメイト…女子2人の微妙な関係に「共感でしかない」と好評の声【作者インタビュー】
• 両想いの男女がまさかの“おうちデート”で…ドキドキが続く展開に「早く発展してくれ」「2人ともに可愛い」と好評の声【作者インタビュー】

同作は、オンラインメディア「JAF Mate Online」で連載されている学食探訪漫画『学生食堂ワンダフルワールド』の第18話にあたるエピソード。増田さんのX(旧Twitter)に投稿されると、多くの人から関心を集めて約6500件もの「いいね」が寄せられている。

そこで増田さんに『学生食堂ワンダフルワールド』を描いたきっかけや、『学生食堂で営業しているマジの中華料理屋さんの話』について話を伺った。

学食なのに本格すぎる中華？

都内某日、学食取材の打ち合わせ中に「国士舘大学に中華料理専門の学食がある」「料理もかなり本格的」との情報が入り、増田さんは二つ返事で国士舘大学に行くことを決める。後日、その中華屋である「香苑(コウエン)レストラン」の取材に訪れると、目の前に広がる“中国語が飛び交うガチンコの中華屋”の様子に対して増田さんは圧倒されるのだった。

そして、厨房の中も見せてもらったところ、学食とは思えないほどの本格的な調理器具の数々が。蒸し器もあるため、肉まんや小籠包、さらにはタピオカも蒸しているとのこと。その後、店長の「紅艶(コウエン)」さんの仕込みが落ち着いたので、詳しく話を聞くことになり…。

あまりにも本格的な中華屋や店の歴史に対し、読者からは「この料理たちがここまで安いなんて羨ましすぎる」「大学生なら毎日行ってる」など好評の声が相次いでいた。

作者・増田薫「ゼロからの創作は難しいけど、実際にあるもののことを描くのは自分にもできる」

――そもそも質問で恐縮ですが、『学生食堂ワンダフルワールド』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

「JAF Mate Online」という日本自動車連盟のメディアでの連載がきっかけです。もともといろんな中華料理屋さんに行ったり文献を調べたりして深掘りするというようなマンガを描いていたのですが、それの学食版をやりませんかとお声がけいただきました。

学生食堂について「うまい！多い！安い！」みたいな記事はあってもその裏側について調べている記事もマンガもなかったので、やったら面白そうだなと思い、始めました。

――Xに投稿された『学生食堂で営業しているマジの中華料理屋さんの話』を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあれば教えてください。

このお話に限らず、学生食堂の話という性質上学校のチェックがある関係でお話しは伺えても書いてみたらNGだったというようなことが結構ありまして…。特に香苑さんはお店の成り立ちや招致の経緯が独特なので、かなり気を使いました。

――『学生食堂ワンダフルワールド』の他にも食に関する作品が多い印象ですが、そういったジャンルに目をつけたきっかけや理由もぜひ教えてください。

30歳からマンガを描き始めたのですが、ゼロから創作するマンガで面白いものを作るのは大変だけど、実際にあるもののことを描くのは自分にもできるなと(笑)

マンガは描いたことがなかったけど、絵はそれなりに得意だったので、料理の絵はやってみたら結構描けたというのもありました。

――今後の展望や目標をお教えください。

ゼロから創作するマンガも一度くらいは描きたいと思っています。水彩絵の具で描いている都合上どうしても描くのに時間がかかってしまうので、デジタルで作画できるようにもなりたいです。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

『学生食堂ワンダフルワールド』に関しては全然余裕で、2巻3巻出せる話数が溜まっているのに、1巻の売れ行きが良くないのか全然その話がありません。買ってください！