

渡辺篤史、自身の長寿番組を振り返り「人生でこれほどうれしいことはない」新春スペシャルでは“革命”と称する住宅を訪問

個性あふれる住宅を紹介する「渡辺篤史の建もの探訪」(毎週土曜朝4:25-5:00、テレビ朝日系)が35周年を迎え、2025年1月4日(土)朝6:00より「渡辺篤史の建もの探訪 祝!35周年 新春スペシャル」が放送されることが発表された。スペシャルの放送を前に渡辺が囲み取材に参加し、35周年を迎えた感想や、新春スペシャルの見どころを語った。
取材先は1827軒にも及ぶ
1989年の4月にスタートした同番組でこれまで探報した取材先は1827軒(2024年12月末現在)。放送開始当初は学校や市庁舎など公共建築も取材対象だったが、次第に個人の住宅を専門に紹介する番組に変化。今では一般的となった住宅紹介番組のパイオニアとして、長きにわたって放送されている。
35周年を迎えても「番組に対する思いは変わりません」
ーー35周年を迎えた心境をお聞かせください。
ここまで続けてこられて、人生でこれほどうれしいことはないですね。
元々、この番組に起用される前から建築が大好きだったんです。20代の頃から建築雑誌を集めて読んでいました。プロデューサーが僕の部屋を覗いていたのではないかというくらいぴったりのタイミングでお話をいただいて、うれしかった覚えがあります。
当初は、公共施設を中心に名建築を訪ねる番組でしたが、私が当時のプロデューサーに「建築家が設計している普通の家を紹介させていただけませんか?」とお願いして、今の形になったんですよ。
1回目の放送の映像をちょうど見たのですが、ずいぶん私も変わりましたよね(笑)。ですが、番組に対する思いは変わりません。ただ、私一人の力だけで35周年を迎えられたわけではなく、番組に関わる全ての方が盛り上げてくださったからこそ迎えられたと思います。本当にありがたいです。
ーーこれまで1800軒以上訪れた渡辺さんですが、印象に残っている建ものはありますか?
新春スペシャルで放送予定の逗子のお宅があるのですが、あれは革命でしたね。この回数を重ねても、こういった住宅に会えるのは感動的です。久しぶりに「やられたな」と思いました。建築家のご夫妻なので、実験的な要素もあるのでしょうが、それを一切感じさせない印象的で“大人な家”でした。
モットーは「家づくりは自由だ、建築は自由だ!」
ーー35年続けてこられた秘けつはありますか?
無事これ名馬です。目の前を一生懸命に追うことを大事にした結果で、とにかく家が好きだから35年続いたのだと思います。
ーー家を回るときの流儀、大切にしていることはありますか?
ある意味プライバシーを見せてもらうわけですから、行き過ぎたところはブレーキをかけたり気をつけています。そして、ずっと「家づくりは自由だ、建築は自由だ!」という思いでやっています。
置いてある物たちや選んだ建築家などから家主のセンスが垣間見えたり、建築家と家主がどんな会話をしたんだろうなと想像を膨らませたり、家づくりには必ず物語があると感じています。
また、35年となると、付き合いが長い建築家の方であれば5、6軒紹介させてもらうこともあります。その“変化”がとても面白いです。彼らは芸術家なので、同じものは絶対作らないんですよね。新たな気持ちで家主にとっての答えを出そうという思いはすごく実感しますし、それを感じ取りたいと思っています。
ーー新春スペシャルにはゲストとしてずん・飯尾和樹さんと宇賀なつみさんが出演されますが、お二人の印象はいかがでしょう?
飯尾さんの番組「飯尾和樹のずん喫茶」をよく見ています。毎回、番組の最後にコーヒーカップに字を書かれるのですが、その字が飯尾さんらしくて…。私、飯尾さんが大好きだなと思っていました。
宇賀さんは人間としての美しさを感じますよね。お二人と会うのをとても楽しみにしていました。
ーー最後に、35周年を迎えての意気込みをお願いいたします。
皆さんのエネルギーをいただき、私なりに咀嚼し、創意工夫を凝らしてこれから先も良い住宅をご紹介したいと思います。建築は自由だ! 頑張ります!
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