【ライブレポート】ICEx&Lienel・若手ボーイズ2グループが『コカ・コーラSUMMER STATION音楽LIVE』の初日ステージに登場! 満員の野外アリーナに夏の嵐を巻き起こす

【ライブレポート】ICEx&Lienel・若手ボーイズ2グループが『コカ・コーラSUMMER STATION音楽LIVE』の初日ステージに登場! 満員の野外アリーナに夏の嵐を巻き起こす

2024.07.21 20:33
提供:WWS channel

平均年齢18歳の8人組ダンスボーカルユニットICExに、平均年齢16.6歳の6人組メインボーカル&ダンスグループLienel。共に昨年デビューしたばかりの新鋭グループが7月21日に『コカ・コーラSUMMER STATION音楽LIVE』の初日ステージを飾った。サマステ出演は当然2グループとも今年が初めてながら、チケットは早々にソールドアウト。新人ならではの勢いを見せて、満員の野外アリーナに夏の嵐を巻き起こした。

毎年恒例となっている『テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭りSUMMER STATION』の一環として、さまざまなアーティストが日替わりで出演するライブステージ。今年のトップバッターを飾ったのは超特急やMiLKらが所属する若手アーティスト集団・EBiDANのニューフェイス2組だ。

ブラスの音色が利いたメンバー紹介映像に続き、先攻を務めたのは昨年4月に結成したLienel。1曲目から彼らお得意の歌謡風ナンバー「Mr.Sister」で紅い薔薇を取り出し、こてこてなフリで、30度を超える猛暑のアリーナをさらにエモい空間へと引き上げていく。最後に客席に向かってバラを投げれば、白とピンクを基調にしたシックな衣装も相まってLien(Lienelファンの呼称)は沸騰。続けて「もっと声が聞きたいな!」という高岡ミロの煽りから「親指☆Evolution!」が贈られれば、客席から声とペンライトが振りあがり、伸びやかな歌声を聞かせる武田創世と森田璃空が顔を寄せるのも愛らしい。メンバー全員10代ながら、一昨年に行われた『EBiDAN AUDITION 2022』を勝ち抜いて結成された精鋭だけあり、淀みないステージングで観る者を歌詞の通りキミに夢中!状態に陥らせる。

MCでは「マジで暑いので、体調気を付けてください!」と最年長の芳賀柊斗が水分補給を促し、ICExのファンネームがCOOLerであることにちなんで、「(ICExの)八神(遼介)くんいわく、COOLerの近くにいると涼しいらしいです!」とファン同士の交流を勧める場面も。そしてリリースペースが早く、結成1年ながら持ち曲が20曲を超える彼らだけに、ここからは今日のためのスペシャルメドレーがスタートする。高音域の涼やかなボーカルが暑気を和らげる「kimito」から、ジェントルな振り付けで観る者の心を摑む「Love With You」、一気にアッパーに弾けるロック曲「恋は罪ですか?」とラブソングを並べてLienとCOOLerを魅了。最後は激しいラップとパラパラ風のダンスで五感を貫く「Neo ROMANTIC」で、気温を超える熱いうねりへとオーディエンスを巻き込んでいく。

そして「ここからラストスパートです!」と、8月21日に発売される4th両A面シングルの表題曲「Curry on love」を投下。インドの舞踊神のようにエキゾチックに身体を揺らす幕開けから、タブラの音色を織り交ぜてカレーへの愛と恋があふれ出るアッパーチューンで1秒も止まることなく飛び跳ね、腕と腰を振り続けるスパイシーなパフォーマンスは、まさしくカレーのように刺激的。「ナートゥ・ナートゥ!」と身体を反らす芳賀のモーションもキマッて、MVを全編インドで撮影したほど気合の入ったナンバーを全力で繰り広げてみせた。

最後は「Summer Boy! Summer Girl!」でタオルを振りながら、ステージの端から端まで煽り立ててLienたちと心を一つに。さすがフランス語で永遠の絆を意味する「Lien éternel」をグループ名の由来とするだけある……と思わせたところで、高岡の「ICEx、カモン!」という一言から、ブルーの衣装に身を包んだICExの8人が登場。14人で舞台いっぱいに広がって一緒にタオルを回すと、そのままICExのステージへとシームレスにスライドしていく。1曲目は5月に発表した最新シングルで、TVアニメ『逃走中 グレートミッション』のエンディング主題歌にも抜擢された「ビリミ」。リズミカルかつシンクロ率の高いフォーメーションダンスが目を惹く、ちょっと危険な匂いのするおまじないソングで、彼らの特徴であるレトロトイポップ感に中毒性を交えて、ドキリとするような大人びた表情を垣間見せるのがたまらない。

さらに「もっともっと声を出していこうぜ!」と最年長の中村旺太郎が呼びかければ、客席からは大きなメンバーコールが湧いて、2ndシングル「シブヤ 午後6時」へ。令和の待ち合わせソングをキャッチフレーズとするだけあり、サウンドにも振り付けにもワクワクするような可愛らしさとオシャレ感がある一方で、曲中のダンスブレイクでは一転クールな空気を醸したりと、ICExの愛さずにはいられない魅力を存分に振りまいていく。

ここで中村から全ての愛を愛すをコンセプトに結成されたこと、昨年8月にメジャーデビューしたこと等、ICExについての基礎知識が伝えられ、9月25日に1stアルバム『Retro Toy Pop』をリリースすることを告知。そして「このアルバムを聞けば、僕たちの個性がひと聞きでわかる」と胸を張ってから、アルバのリード曲「Hollywood」を披露する。タイトルの通り、アメリカンな匂いのする軽快なサウンドに乗せて大いなる夢を歌い上げると、筒井俊旭が「まだまだ盛り上がれるよね!?」と英詞で歌い始めたのは「Sunny Road」。夏のドライブにピッタリの爽やかな楽曲で、クライマックスで志賀李玖から千田波空斗へと歌い繋ぐボーカルも抜けが良く、続いて山本龍人のリズミカルな高音ボーカルが弾ける様は、まさしくトイポップ感満点だ。

そして「この曲は皆さんとハイタッチできるところがあります」と「Member Sign」を歌い始めるとCOOLerは歓喜の渦に。メンバーの、そしてCOOLerとの絆を歌ったナンバーでは阿久根温世が志賀の肩を抱いたり、また会えた時には ハイタッチしようかと歌いながらCOOLerに向かって手の平をかざしたりと、猛暑の先で心を温めるような幸せな空気で場内を満たしていく。ピースを決めるメンバーには客席から「可愛い!」の声も。さらに大きく手を振る8人の後ろにLienelの6人も登場し「最後はICExとLienelで!」と志賀が号令をかけて、なんとEBiDANのイベントで昔から歌い継がれている合同曲「恋のDingDong」を14人でパフォーマンスする。おなじみのキュートなナンバーにCOOLerとLienが大声でコールを入れれば、曲中では全員が名前とメンバーカラーを自己紹介して、グループの枠を超えてコラボレーション。14人で手をつないで一礼し、声をそろえて挨拶してステージを締めくくる……はずが、阿久根がフライングしたのをツッコまれて「ごめんなさい!」する場面もあったが、それだけ仲が良いということなのだろう。

8月29・30日に東京・北とぴあで行われるICExの夏ワンマンは全3公演がソールドアウトし、9月25日にはメジャー1stアルバム『Retro Toy Pop』を発表。また、8月21日に4th両A面シングル「Curry on love/ギラサマ」をリリースするLienelは、各地でリリースイベントを開催中!9月21日にヒューリックホール東京、翌22日に恵比寿ザ・ガーデンホール、さらに10月6日にCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで行われるライブツアーも全4公演が完売している。個性は違えど、同時期に始動した彼らは貴重な仲間であり、ライバルでもある。これからも互いに切磋琢磨することで成長し、進化していくのだろう、そんな未来が見えるステージだった。

(文:清水素子/写真:笹森健一)

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