<柏木由紀インタビュー>30歳目前の覚悟…“アイドルの賞味期限”問題に切り込む先駆者に
2021.01.24 08:00
views
柏木由紀(かしわぎ・ゆき/29)が18日、都内にて「重大発表記者会見」を実施し、7年5ヶ月ぶりにソロでのシングルCDを「CAN YOU WALK WITH ME??」を3月3日にリリースすることを発表。モデルプレスは会見後にインタビューを行い、今回のソロプロジェクトにかける思いはもちろん、今後のアイドル活動、YouTubeを始めてからの変化など語ってもらった。“しぶとかわいい”柏木が「“アイドルの賞味期限”に切り込んでいけたら」と想像する新たなアイドル像とは―――。
柏木由紀、WACK渡辺淳之介プロデュースで新曲発表
AKB48最年長メンバーの柏木。2013年ソロデビュー、継続的にソロコンサートを開催し、2020年末には自身初のディナーショーを成功させたばかりだが、シングルCDのリリースは実に7年5ヶ月ぶり(2018年12月に配信限定シングル「そっけない君」をリリース)。AKB48も所属するキングレコードへレーベル移籍し、WACK渡辺淳之介氏を新プロデューサーに迎える。会見には渡辺氏と、渡辺氏の“仲間”としてサプライズでお笑いトリオ・安田大サーカスのクロちゃんも登場した。
柏木由紀、WACKのアイドルの印象は?「AKB48の真逆にいる存在」
― まず、会見を終えられた今の心境を教えて下さい。柏木:7年5ヶ月ぶりに出すシングルCDの発表ということで緊張していたし、早くファンの方に伝えたいと思っていたのでホッとしています。
― クロちゃんさんの登場には驚かれていましたね!
柏木:めちゃくちゃびっくりしました!本当に知らなくて、渡辺さんが「いつもプロデュースしている仲間が…」という感じにおっしゃったので、てっきりBiSHさんとか豆柴の大群さんとかどなたかが来てくれたのかと思って「嬉しい!」と思ってパッと見たらクロちゃん…(笑)。でも元々AKB48のことも応援して下さっていたのですごく良いことも言って下さって、トータルで、嬉しかったです(笑)。終わった後もお話して写真撮ったんですけど、会見でも言っていた突拍子もないコミックソングを作りたい、と言って帰って行かれました。今後も同じ仲間ということになるので、…(プロデュース)あるかもしれないですね。
― 会見ではクロちゃんさんにプロデュースされるのは「本当に嫌です」と本音が出ていましたが(笑)。
柏木:本当は嫌ですね。
一同:笑い
柏木:でも渡辺さんが「いや柏木には絶対クロちゃんだ!」となったら「分かりました」と従います。ただクロちゃんは良い曲も沢山書いていらっしゃるのでそういう感じなら嬉しいです!会見で言っていたのが変だったので心配ですけど…。
― 豆柴の大群さんの楽曲もチェックされているんですね。
柏木:よくMVとか観ています。WACKにBiSHさんとかBiSさんとかがいる中で、王道アイドルを貫いている感じで楽曲も良いし衣装も可愛いなと思っていました。
― WACKの他のグループも?
柏木:元々アイドル全般が好きなのでチェックしています。WACKのアイドルの皆さんは一味違うというかAKB48の真逆にいる存在な気がするんですけど、(AKB48の)メンバーでも好きな子がいるし、私も同じアイドルというよりかは「あ、こんなこともできるんだ」という尊敬の目線で見ていたのでまさか同じプロデューサーさんにプロデュースしてもらえるとは思っていなかったです。今回は化学反応がめちゃくちゃ起きています。
柏木由紀、MVは体当たりで撮影「久しぶりに経験した」
― 今回指導して頂いて、プロデュースやレコーディング全般において今までと違うと感じる部分は?柏木:いつもは「この曲に決まりました」と決まった楽曲を頂く感じなんですけど、今回は「渡辺さんはこの曲が良いと思ってますがこういう曲もあります」と候補の曲を5曲以上送ってくれて、作品作りからやりとりに加えてもらったことがなかったので結構新鮮でした。自分の思いや夢、目標を曲にして下さったので嬉しかったです。
― レコーディングも細かく指示を頂きましたか?
柏木:レコーディングは音楽プロデューサーの松隈ケンタさんという方がいらっしゃって細かく指導頂いて、AKB48だと「皆で楽しく元気に歌って下さい」ということが多いんですけど、今回は「口の形をこうして」「顎をしゃくれた感じで歌って」とか言われたことのない指示が沢山あってすごく楽しかったです。自分で聴いてみても「こんな声で歌うんだ」と驚く曲に仕上がりました。
― 会見で「MVでは人生初のことをやった」とおっしゃっていましたが、今言える範囲でどんなことか教えて下さい。
柏木:今までのソロ曲は「ショートケーキ」だったらショートケーキを食べる、「Birthday wedding」だったらウェディングドレスを着て歌うみたいなストレートな感じだったんですけど、今回は体当たり。外で体を張ったロケをしたりとかMVで久しぶりに経験したので初心を思いださせてくれた作品になりました。でも自分の気持ちと結構リンクしていたので抵抗はなかったし一生懸命できました。
柏木由紀、アイドルを一生できる職業に
― 会見でも30歳を目前に「伝えたいこととか見せたいことが定まった」とおっしゃっていましたが具体的にはどんなことですか?柏木:ファンの方に向けては歌を続けていきたい・恩返ししたいという気持ちがいつもあってそれを続けていくことが一番喜ぶことなのかなと長くやってきて思っています。AKB48で30歳までいたメンバーはこれまでいなくて、もちろん他にやりたいことがあって先輩方は卒業していったと思うんですけど、アイドルにとって年齢はどうしても気になる部分だったと思うので、私が先陣を切ることで、そういうこれまでの概念をちょっと変えられないかと。「いつまでいるんだ」と言われることもあるんですけどそういう声は全部私が受け止めて、後輩とか将来アイドルをやりたいという子たちが一生できる職業という意識に変わったら良いなと思っています。
― 「30歳までAKB48を卒業しない」と宣言されている柏木さんですが、30歳以降のグループ在籍については会見で出た質問の回答でも、結構本気で悩んでいるのかなと思いました。
柏木:そうなんですよね~(笑)。「30歳までいる」というのは2年前に言ったんですけど、言ってからすごく風当たりが強くなくなったというか「そこまでやっているんなら」とチラホラ言われるようになりました。AKB48も現状変わらずすごく楽しいしメンバーのこともグループのことも好きなので続けられたら良いなとうっすら思っています。プラスAKB48でできない自分の本当に伝えたいことを歌にのせるというのはソロの活動でやっていって、本当は両立したいし、まだAKB48で皆とやり遂げたいこともいっぱいあります。というのが現段階の気持ちですが変わるかもしれないです(笑)。
― 他のアイドルグループでも在籍したまま結婚される方が増えていたり、女性アイドル自体の価値観や概念が変わってきましたよね。
柏木:すごく変わってきたなと思いますね。アイドルをもっとフランクな存在にしたいです。応援する側も敷居高いし、なる方も敷居が高かったりするんですけど、アイドルとは言えど普通の年相応それぞれの女の子だし、「皆を元気にしたい」と思ってるのがアイドルなので、お互いがラフな存在になったら良いなと思います。
柏木由紀、小栗有以から頻繁に質問「私が14年かけたものを伝えたい」
― インタビューの度にお伺いしているのですが、今柏木さんが注目している後輩メンバーを教えて下さい。柏木:もちろん皆頑張っていて可愛い子も沢山いるなと思うんですけど、1人あげるなら小栗有以ちゃん。センターをやったこともあってまだ10代なんですけど、最近話す機会がすごく増えて、自分のこともAKB48のこともすごく考えていて真面目。番組のアンケートの書き方とか、すごく前のめりな姿勢で聞いてくれたり、「これが良いよ」と言ったものをすぐ買ったり試したりしてくれるので「私なんかが教えても」と思うんですけど、可愛くてつい言っちゃいます。私が14年かけたものを全部一気に伝えればゆいゆいが時間をとらないで済むから(笑)。他の後輩にも伝えますけど特にゆいゆいは美容とかも好きなので年が離れてるけど話が合ってすごい年下の友達という感じです。
― 小栗さんから連絡が来るんですね。
柏木:LINEでも「美容で良い場所ありますか?」とか「このコスメのこの色良いですか?」とかすごく聞いてくれて今まで後輩からあまり聞かれることなかったので嬉しくなっちゃって来たやつの倍くらいのLINEを返しちゃいます(笑)。
柏木由紀、YouTubeの反響に新たな喜び「素の“柏木由紀“を初めて認めてもらえた」
― 昨年2月にYouTubeチャンネル「ゆきりんワールド」を開設しました。始めてから反響をどう受け止めて心境の変化などはありましたか?柏木:AKB48を盛り上げるためにメンバーそれぞれで始めたんですけど、最初は正直「私のYouTube誰が見たいんだろう?」と思っていたんですよ(笑)。ファンの方はもちろん喜んでくれるけど、AKB48に興味がない方は見ないだろうし、ましてや1人しか出てないのにと思って…。でもやるからには自分の好きなこととか共有したいことをと思ってのせていったら「同じ悩み持ってます」「参考になりました」とか声を頂くようになったので私が一番びっくりしています。1人でも元気になってくれたりためになってくれたらと思っていたのが何百万再生とかされているので、実感がないです。
― 楽しいですか?
柏木:めちゃくちゃ楽しいですね。今まで自分のためだと思って化粧をしていたのでそれを共有して「知らなかった」という人がこんなに喜んでくれるんだと思って元気が出ました。今までのダンスや歌でもらえる反応とは全然違うので、素の“柏木由紀“を初めて認めてもらえた気がします。今まではAKB48の力だったり、歌って踊ることでアイドルとしてだったのが、YouTubeは飾らずありのままで勝負していたのでそれを受け入れてもらえたというか…それもあってまだこの仕事を続けたいと思ったのもありました。
― では、最後に2020年は色々と大変な年でしたが、今年2021年はどういう年にしていきたいか、教えて下さい。
柏木:30歳になるので女性としてもAKB48のメンバーとしても見ていて元気になれる存在でいたいです。アイドル人生が一周した感じで、改めて「ファンの方を喜ばせたい、楽しませたい、笑顔になって欲しい」を大事にしながら、アイドルの賞味期限とか年齢とかの問題にちょっとだけ切り込んでいけたらと思います。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
柏木由紀(かしわぎ・ゆき)プロフィール
1991年7月15日生まれ、鹿児島県出身。愛称はゆきりん。2006年第3期、AKB48オーディションに合格。ソロアーティストとしては2013年に横浜アリーナ公演、2016年には全5都市を回る全国ツアー、2018年1月、8月には上海公演、そして、さらに10月には重慶、台湾、香港でも公演を行い、AKB48グループ在籍中のメンバーとして単独で初の海外ツアーを行った。女優としても活躍しており、主な出演作に「黒服物語」(2014)、「ミエリーノ柏木」(2013)、「この恋はツミなのか!?」(2018)など。2018年大河ドラマ「西郷(せご)どん」で大河ドラマ初出演を果たした。
【Not Sponsored 記事】
関連記事
-
AKB48柏木由紀、ウィキペディアの真偽検証「何この情報!」「変えて欲しい」モデルプレス
-
AKB48柏木由紀、薄づきナチュラルメイクショットに絶賛の声「女神」「雰囲気変わる」モデルプレス
-
柏木由紀、クロちゃんのプロデュース希望に「絶対やだ!」 サプライズ登場に悲鳴モデルプレス
-
柏木由紀、WACK渡辺淳之介プロデュースで新曲発表 AKB48卒業予定にも改めて言及モデルプレス
-
小嶋陽菜・高橋みなみ・柏木由紀ら、AKB48現役メンバー&OGも反応「#あなたのAKBどこから」トレンド入りの反響モデルプレス
-
AKB48 柏木由紀、ヘルシー美ボディ全開のポートレートで夢中にさせちゃうぞっ!WWS channel
「インタビュー」カテゴリーの最新記事
-
【PR】日韓で話題の3人組バンド・LET ME KNOW、「偽愛とハイボール」に続くバイラルヒットへ “モノクロ”で描く世界観で「僕たちを想像してもらいたい」<インタビュー>エイベックス・エンタテインメント株式会社
-
アレン様が語る“ブチギレ”の大切さ 盗撮犯をかかと落としで撃退・示談金10万円までの秘話「泣き寝入りをするな」【「全ア本」インタビュー後編】モデルプレス
-
有吉弘行、子育て中に助けられた“最高の歌” 橋本環奈・伊藤沙莉と語った三者三様の「夢を叶える秘訣」【「第75回NHK紅白歌合戦」司会者インタビュー後編】モデルプレス
-
有吉弘行&橋本環奈、紅白司会を経て感じた変化 初挑戦・伊藤沙莉が“期待すること”とは【「第75回NHK紅白歌合戦」司会者インタビュー前編】モデルプレス
-
アレン様はなぜ崇拝される?整形総額1億円超え・20万円バスツアーが倍率14倍 いじめ経験経て身についた“怒りを我慢しない人生”【「全ア本」インタビュー前編】モデルプレス
-
“日本一のイケメン高校生”黒木聖那くん、高橋文哉の言動が人生の軸に リベンジ裏のプレッシャーも語る【「男子高生ミスターコン2024」インタビュー】モデルプレス
-
日本一かわいい高校生・はるあさん、“バレー女子”から表舞台目指した理由 CM出演経験も【「女子高生ミスコン2024」インタビュー】モデルプレス
-
日本一のイケメン中学生・井原泰知くん、表舞台初挑戦で夢に前進 成長実感したコンテスト期間振り返る【「男子中学生ミスターコン2024」インタビュー】モデルプレス
-
日本一かわいい中学生・ゆなさん、過去にはキッズモデルも経験 将来の夢&憧れの存在に迫る【「JCミスコン2024」インタビュー】モデルプレス