渡邊圭祐、生死さまよった1ヶ月―“自由に生きて”両親の想い受け「僕が楽しめることだけを歩んできた」
2020.03.10 23:00
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放送中のドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系、毎週火曜よる10時)で新人看護師・仁志琉星を演じる注目の若手俳優、渡邊圭祐(わたなべ・けいすけ/26)のインタビュー後編。『仮面ライダージオウ』(テレビ朝日系/2018-2019)のウォズ役で彗星の如くデビューした彼のルーツやマインドに迫る。
モデルから役者の道へ―「意識が完全に変わった日」
くっきりとした目鼻立ちに、182cmの長身。幼少期から目を引く存在だったであろう彼が、エンタメ界に“見つかった”のは、地元・宮城県での大学時代。学園祭でミス・ミスターコンテストの裏方スタッフをつとめていたところ、コンテストの審査員として訪れていた仙台のモデル事務所の関係者にスカウトされた。元々ファッションへの興味があったこともあり、誘われるままにモデル活動を開始。「子供の頃は夢がなくて。すごくリアリストでした。バスケをずっとやっていたけれど、自分がプロのバスケ選手にはなれないと思っていましたし…」と振り返る渡邊に、“人生最大の決断”を聞くと、役者を志すきっかけとなった1日の出来事を挙げた。
「大学4年になり、いざ就活の時期を迎えると、自分がスーツを着て会社に出勤する姿が想像できなくて。その時にやっていたモデルの仕事でいこうと思い、一つのゴールとしてパリコレを目指そうと考えたんですけど、身長がどうやら3cm足りないと。
これはどうしようもないな、道が一個途絶えた…と思った時、当時所属していたモデル事務所から『こんなワークショップがあるよ』と声をかけてもらいました。地元の小さな劇団のワークショップで、大学の演劇サークルの方々が集まるという場だったんですけど、当時の僕としては『いや、何それ?』と(笑)。何のために行くかもわからないくらいだったけど、ひとまず時間ギリギリに行って…。
そしたら、そのワークショップが完全に、めちゃくちゃ楽しかった(笑)。『これがお芝居か』と。お芝居と言えるようなことはしてないけれど、感情を出して全力でバカになるって楽しいな、役者って面白いかもって思ったんです。色々な方がいた中で、劇団の方が『いいね、来月出てよ』と言ってくれて。評価されたっていうのも大きかったのかな。自分の中で、意識が完全に変わった日。『よく行ったな』と、あの時の自分を褒めたいです(笑)」
“自由に生きてほしい”両親の想い、生死彷徨った過去
とはいえ、あくまでマイペースな渡邊はそこで生き急ぐこともなく、大学卒業後は地元の古着屋で働きながら短期留学を経験したりと、様々な道を模索。そんな中、人生で初めて挑戦したオーディションで『仮面ライダージオウ』への出演を決め、晴れて役者としての第一歩を踏み出すに至る。いつも気張らず、自分のアンテナが導く方向へ正直に――そんな歩みの裏には、両親からの想いがある。
「僕自身、仮死状態で生まれてきて。治療を頑張っていただき、一命はとりとめたんですが、高確率で後遺症が残りますと言われたそうです。
幸い後遺症もなく、ご覧の通り健やかに育つことができましたが…そんなこともあって、両親はとにかく僕に自由に生きてほしかったらしく。兄と姉に比べて、僕はかなりのびのびと育ててもらったようです。
この世界を目指すと決めた時も、親父は反対していたけれど、母は『やりたいことをやりなさい』と。今では姪っ子も含めて、すごく応援してくれています。『自由に育てた甲斐があったんじゃないですか、自由に成長したよ』と伝えたいですね(笑)」
生死を彷徨った過去さえも「生まれてすぐに1日1万円かかるボックスに入れられて。“生まれてすぐ1ヶ月30万使った男”と言われているんですけど」と武勇伝さながらに語り、「これが後遺症です、言うなれば(笑)」としっかりオチをつけてしまう、小気味良いトークも彼の魅力。決断に迫られた時は、常に“楽しい方”を選択する。
「いつも好奇心が勝るタイプなので、怖さはありません。僕が選択できる範囲で、僕が楽しめることだけを歩んできた気がしますね。
それは“楽をする”ということとは違うので、もしキツい道を選んだとしても、どうにかして楽しむ。終わった後のビールだけを楽しみに頑張ろうって時も、もちろんありますよ(笑)」
『ジオウ』を機に上京してまだ1年と8ヶ月。「いざとなったら駆け込める(笑)」という心の支えは、都内で美容師として働く兄の存在だ。
「兄貴からはかなり影響を受けてきたと思います。身近にいる真似をする対象が兄だったし、純粋にカッコイイなと思っていたんですよ。いわゆる思春期的な部分で、兄貴とは同じ道には進みたくない、という気持ちが芽生えた時期もあったんですけど、それでもやっぱり憧れがあったのかな。
喋り方が同じなんです、どうやら(笑)。僕は兄を見て『めちゃめちゃカッコつける喋り方するな、こうはならないようにしよう』と心がけていたはずなのに、最近舞台挨拶とかで自分が喋っている映像を見てみたら、全く同じ喋り方で…なんかショックでしたね(笑)。それも無意識の憧れだったのかな?とか思いながら。追いつけ追い越せでやってきたのかなって。
今も兄には髪を切ってもらいながらテキトーな話をします。相談とかはしません。お互いクリエイティブな仕事なので、刺激し合っているという感じですかね。僕が母親似で、兄は父親似。見た目は似てないですけど、兄はカッコイイと思います。自分で言うのもなんですが(笑)」
何色にでも染まれるような柔軟さを持っていたい
現在は2作目となるドラマ『恋はつづくよどこまでも』で、自身と真逆のタイプのキャラクターの役作りに励む日々。群雄割拠の同世代と比べればスロースタートだったかもしれないが、今までもこれからも、渡邊圭祐の達観した歩み方は変わらない。「ライバル意識は全くありません。適材適所で、それぞれにそれぞれの魅力があると思うから。みんなで楽しくやっていこうよ、という感覚です。
今、仁志琉星という役を演じている僕を見た方々は、僕がどういう人かわからないと思うんです。なので今後は、もっと僕自身に興味を持っていただけるような活動をしていきたいなと。
僕個人が持っている魅力を、役を通して色々出していけたらと思うので、とにかく色んな役を演じられるように頑張っていきたいです。自分の色は忘れず…というか、何色にでも染まれるように。どこにでもフィットできるような柔軟さは持っていたいかなと思います」
最後に“夢を叶える秘訣”を聞くと、「“考えるまでに動きなさい”ですよね。色んなところに出向いて、色んなものを吸収するのが一番早いと思う」と即答しつつも「それは、僕自身ができなかったこと(笑)」と付け加え、彼らしい、飾り気のないメッセージを送った。
「僕はゆ~っくり、一歩一歩、自分のペースで『今はこれ』と選び取ってきただけ。あえて言うとすれば、『自分のペースを早めてみるのもいいものですよ』と。
僕もライダーから始まって今日に至るまで、割とペースが早いと感じることもありました。もしかしたら体力的にしんどいかもしれないけど、その経験はいつか、誰かに説教垂れる時が来たら役立つから。経験として持っておいたらどうですか?と(笑)。
ダメならやめればいいんです。自分のペースで、焦らずいきましょ!」
(modelpress編集部)
渡邊圭祐(わたなべ・けいすけ)
生年月日:1993年11月21日出身地:宮城県
趣味:ロックフェス・読書・映画鑑賞
身長:182cm
地元・仙台のモデル事務所でモデルとして活動したのち、アミューズに所属。初のドラマ出演となった『仮面ライダージオウ』(テレビ朝日系/2018-2019)でウォズ/仮面ライダーウォズを好演し注目を集めた。現在、ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系、毎週火曜よる10時)に仁志琉星役で出演中。
【Not Sponsored 記事】
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