モデルプレスのインタビューに応じた西内まりや (C)モデルプレス

<西内まりやインタビュー>再始動後に海外で得た気づき・今後の活動を語る「昔よりも自分のことをより好きになれた」

2019.11.12 20:00

モデル・アーティストの西内まりや(にしうち・まりや/25)が、モデルプレスのインタビューに応じた。

2018年4月の再始動以降、個人事務所を立ち上げ、SNSを武器に発信し、日本の枠を超え多くの海外ブランドのモデルなど、世界を舞台に活躍の幅を広げている西内。

7日発売の「S Cawaii!」WINTER号の表紙を飾り、『Do it Yourself! -自分の道は自分で切りひらく-』というロングインタビューでは強い決意と現在の心境を告白。

モデルプレスのインタビューでは、具体的な再始動後の活動や心境の変化、今後の活動についてたっぷりと語ってもらった。

西内まりや「S Cawaii!」撮影を振り返る

「S Cawaii!WINTER号」(2019年11月7日発売)表紙:西内まりや/画像提供:主婦の友社
「S Cawaii!WINTER号」(2019年11月7日発売)表紙:西内まりや/画像提供:主婦の友社
― まず「S Cawaii!」での撮影の感想を教えて下さい。

西内:10代の頃からずっと雑誌の仕事をしていて、私の中でファッション誌はホームのような感覚があるので、同年代の方たちと親しみやすい感覚の中で撮影できてすごく居心地が良かったし「久しぶりに帰ってきたな」という感じでした。実は「S Cawaii!」さんは初めてなんですが、スタッフさんが10代の頃からずっとお世話になった方や、今まで結構一緒にお仕事してきた方たちだったので、久しぶりに現場でご一緒できたのは私としてもとても懐かしかったです。

でも私も今年26歳になるし、以前とはちょっと違うエッジの利いた、今の私が好きなファッションや、「S Cawaii!」らしいカッコいいファッションで、自分らしい表情とファッションで撮影できたかなと思います。

表紙に使われたカットのシーンは、お花をつけてすごく可愛らしいアートで飾り付けていただきましたが、私自身は自分らしさを意識しながら撮影したので、今までよりも“西内まりやらしく”なったかなと。

― 撮影中もコンセプトをしっかりと話し合ったり考えたり?

西内:“考えた”というよりも“自分らしさを意識して撮影に挑みました。今まではモデルとして洋服を1番に考えて、ポージングしたり表情を作ったりしてきたのですが、今回は“西内まりや”にフューチャーして頂いたので。

― ファンの方も今回の号を読めば、今の西内さんをより知れる内容になっていますね。

西内:そうですね。ナチュラルな表情のカットも、すごく作り込んだカットも両方あって、今の私を切り取ったページに作っていただくことが出来てすごく嬉しかったです。今まで応援してきて下さった方も誌面を見ていただけたら、新たなスタートを感じてくれるのではないかなと思います。

西内まりや、再始動後SNS経由で海外からオファー

― 活動を再開されてから、世界を舞台に様々な海外ブランドとのお仕事など、活動の幅がとても広がっているように感じます。1つ1つのお仕事はどういうきっかけで決まっていきましたか?

西内:まずSNSのダイレクトメッセージで「Instagramを見てご連絡しました」とご連絡を頂いたのが再スターのきっかけでした。その後私もHPを作って、そこから連絡を頂いて他のお仕事を頂くようになったのですが、日本だけじゃなくてアジア圏からの依頼も増えてきて、グローバル化を肌で感じています。もっと日本の良いところを世界に伝えたいし、世界の良いところを日本にも取り入れたいし、私自身が繋げていけるようなきっかけのひとつになれたら良いなと。もちろん私は日本が大好きで、活動の軸は日本ですけど、もっともっと今まで以上に視野を広げてエンターテインメントの世界を作っていきたいです。

― お仕事の依頼はInstagramに来ることが多かったですか?

西内:最初のきっかけはそうでした。そのときはびっくりしましたが、世界の人たちはInstagramで探していて、それは芸能人だからとかモデルだからとかもう関係ないんですよ。今はそういう境界線がなくなってきているので、誰しもが発信できるし誰しもにチャンスがある時代なのである意味偽れない。私自身今まで一生懸命無理して“西内まりや像”を作っていた時期もありましたが、完璧な人間ではないので、それも受け入れて包み隠さず発信できたら、無理せず楽しい時間を過ごせるのではないかなと今は思います。

― 海外だとInstagramのアカウントがないと通用しないともよく聞きます。

西内:もうすごいですよ。先日も韓国でのお仕事でアジア圏の各国のInstagramやYouTubeで発信している女の子たちとご一緒したのですが、皆さんパワフルでした!常に自分の意志で発信していて、変に飾らない。ありのままの姿で嘘偽りなく彼女達自身のすごく素直な言葉で発信している姿を見たときに、「可愛いから」「スタイルが良いから」とかではなく、「生き様や考え方を知りたい」と受け手の皆さんは思っているのだろうなと感じました。私も休養期間を経た今、昔よりも自分のことをより好きになれて、自分自身の事をより理解した上で再スタートができたので、これからが楽しみです。

西内まりや、海外活動で気づいたこと

― 海外の仕事には前々から興味がございましたか?

西内:ありましたが、今まではきっかけがなかなかなくて。最近は海外の方も日本のファッションにすごく興味を持っていると感じます。なので、もっともっと日本から発信していけるものがあれば私も嬉しいですし、雑誌だけじゃなく今の時代は色んなツールがあるので、1つに限らず色んな形で発信していけるように準備を進めています。

― 活動再開後のお仕事で、一番強く印象に残っているお仕事は?

西内:イヴ・サンローランさんのお仕事でモロッコやロサンゼルスで撮影をしました。先日は、メイベリンさんのお仕事でニューヨークに行かせていただきました。そういったビューティ関係のお仕事で海外に行って、現地でムービーを作ったり、海外の現地のチームと作品を作るというのは、日本と撮影方法や手順が違うところが面白くて、印象的です。

― 仕事の幅が広がったんですね。

西内:そうですね。元々ファッションやメイクも好きで、今はこれから発信したいものをどんどんインプット中なので、今後はそれをアウトプットできる場所を作っていけたらな、と思います。

― 具体的にお会いできて感動した方は?

西内:イヴ・サンローランさんのメイクアップアーティストのトム・ペシューさんと実際にお話して、メイクをして頂きました。トムさんからは「筆を使うよりも、指が一番の筆だ」と、指を使ってメイクをする方法を教えていただいて。そして、ジジ・ハディッドさんとも先日、メイベリンさんのお仕事でご一緒してお話しました。皆さんがご自身のスタイルに自信を持って発信している姿を見たときに、私も「自分らしく意志を持って伝えていこう」というのを改めて感じました。そういった様々な現場で吸収したことを自分が日本に戻り形にする事が、すごく楽しいです。

― やはり海外のお仕事は刺激を受けることが多い?

西内:海外が良いとかそういうことではなく、表現の仕方や価値観、そういった部分で視野が広がります。海外のやり方をそのまま日本人がやってもやりすぎ感が出てしまうし、メイクも日本人に似合うメイクがあると思うので、全てを真似るのではなくて、1つの表現方法として、それをうまく自分なりに噛み砕いて伝えていきたいと思っています。

西内まりや「自分の個性はこれ、という人の方が輝いている」

― より個性が重要になってくるというか、ジャンルの垣根を越えて1人1人が行動する時代に。

西内:「自分が良い」と思うならそれをやって良いし、周りが良いと思うものをする時代ではないと思っています。「皆が良い」というものが人気になるというよりは「この人のこれが好きなんです」という時代に変わってきていると思うので、自分らしさ、自分の個性はこれ、という人の方が輝いているのではないかなと思います。

― InstagramやYouTubeを日常的に使っている世代にとって、スターは一人一人全然違う、と聞いたことがあります。

西内:今は見たいものを手元でいつでも自分で選べる時代じゃないですか?「みんな違ってみんないい」という言葉はよくできているなと思うのですが、そちらの方が楽しいし、ワクワクしますよね。私も暇さえあればよく、Instagramとかで気になる人や私の好きな人たちがフォローをしている人たちを見て、またその人たちがフォローしている人たちを見て…とどんどん探っています。そうすると本当に面白い発見があって。そんな事を日々探しながら、新しい情報を取り入れていく事が楽しいです。

西内まりや、今後の活動の展望は?

― 今は次々に新しいお仕事をされていると思いますが、今後挑戦していきたいことは?

西内:ファッションやビューティは好きなので今後も続けたいです。音楽活動はずっとやりたいと考えているのですが、今は準備段階です。時間をかけながらやっているので、それを叶えるのが、私自身楽しみです。また、音楽だけじゃなくて、SNSとか色んな形で、海外と日本を繋げるきっかけみたいなものを私も作っていければ良いなと思っています。

― 女優業もされますか?

西内:面白い作品や出会いがあって、自分がやることによって伝わるものがあったらぜひやりたいです。何かに絞る必要はないと思っていて、ただ自分が積極的にやっていきたいものがあるのでそれを進めつつ、後は出会いと縁だと思います。

― そこで出会っていく人たちと広げていくような?

西内:今の時代、色んな可能性があと思うので。色んなエンターテインメントの可能性が広がっていて、また新たなプラットフォームができているかも知れないですし、来年新しく何かが始まって、それをやっているかもしれない。本当に未知で、決められないですよね。とにかく、ワクワクする時間やものを作りたいので、そのときに出会った面白いものに挑戦していきたいです。

― 先程「インプット」という単語も出ましたが、最近の活動を通して、例えば英語だったり、勉強する必要を感じていることや実際に勉強をしていることはありますか?

西内:もちろん、言語は永遠の課題でできるに越したことはないと思います。10年やっても、20年やっても知らないことは沢山あると思うので。より知らなきゃいけないこと、知りたいことも沢山出てきて学びたくなるものだなと(笑)。本当に知識は誰にも盗まれない武器になると思うので、今はお風呂の時間とか、寝る前の時間でも、とにかく自分の興味のあることを調べ続けることが面白いです。例えば、過去の歴史を知るだけでも、その国のことがもっと好きになれたり、ブランドのことを深く知ることができたり、そうやって今まで以上に1つ1つの理解を深めて、物事に取り組みたいです。

今の西内まりやの“夢を叶える秘訣”

― 最後に、これまでのインタビューでも聞いていましたが、改めて今の西内さんの“夢を叶える秘訣”を教えて下さい。

西内:難しい~(笑)。

…でも、“ポジティブ”ですね、ポジティブシンキング。常にハッピーで、常に成功する人なんてどこにもいないわけで、誰でも失敗したり、悩んだり、落ち込んだりするじゃないですか?でも、その落ち込んだときにどういった考え方を持つかという事が大切なのではないかなと思うようになりました。本当にダメなときこそ、いかにそれをポジティブに変えるか。逆に「これを知れたからこれができるのではないか」とか「ここで失敗したからもう失敗しないよね」とか。私も色々な人と話をしたり興味がある人を調べていると、やっぱりどこかでつまづいたり、大きく悩んだりしている時期があって。そしてそういう経験を乗り越えている人は言葉とか行動にすごく説得力があると感じています。

だから、夢が叶ったと思っても叶ってはいないんですよね。だって、叶っているときにはまた違う夢ができているんですよ。だけど、それを強く思って目標にして、プラスなイメージで常に続けていると、叶っていたりする。もしそれが叶わなくて、その途中であっても、叶うことが全てじゃない、その過程が大切だと思っていて、例えば夢があったけど、叶わなくて、途中で断念したという友だちがいたとしても、その過程で見た景色や、そこで感じた思いは絶対に次のステップで活かされたりすると思うし、そういうのがすごく素敵だと思うので。あんまり未来の成功ばっかりを考えるのではなく、“今を楽しむ”ことが一番の成功なのではないかなと思います。

― ありがとうございました。

西内まりやの新章

西内まりや (C)モデルプレス
西内まりや (C)モデルプレス
自分らしく生きていれば、応援してくれる人もそうじゃない人もいる。でもそれで良い。皆に好かれる必要はない。―――彼女の話には、これからの時代、世界で活躍していくための大事なヒントが沢山詰まっていた。

話していく内に、彼女が休養、再始動を経てどれだけ考え抜いて、どれだけの刺激を受けてきたかがひしひしと伝わってきた。嘘偽りない自分自身で、彼女はより大きな視野で、世界を見ている。以前の彼女も魅力的だったが、新しい西内まりやは、より強くて美しくてカッコよかった。(modelpress編集部)

西内まりや(にしうち・まりや)プロフィール

福岡県出身、1993年12月24日生まれ。25歳。トップモデルとして数々の表紙を飾りドラマや映画では主演に抜擢。アーティスト活動では作詞作曲など、自身でも楽曲制作を手掛けており、第47回日本有線大賞新人賞受賞、第56回日本レコード大賞新人賞および最優秀新人賞を受賞。現在はフランスの大手シャンパンメーカー シャンパーニュ・メゾン 「メゾン マム」のアンバサダーを務めるなど海外での活動も注目されている。
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