山崎賢人・吉沢亮・橋本環奈が「キングダム」で分かち合った「夢」への道程「新しい夢も見つけることができた」<モデルプレスインタビュー>
2019.04.19 07:00
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山崎賢人(24 ※「崎」は正式には「たつさき」)、吉沢亮(25)、橋本環奈(20)――日本映画界の第一線を走り、未来を担う若き3人が、再び映画『キングダム』(4月19日公開)という大舞台で相まみえた。
本作で山崎演じる主人公・信が何度も、自らを鼓舞するように発する「夢」という言葉。実写化不可能と言われた『キングダム』が今、これ以上ない熱量を帯びた感動作として世に送り出される裏には、複数回の共演を経た3人だからこその信頼関係、そして各々が夢や目標に向かって真摯に努力してきた道程が確かに存在していた。<モデルプレスインタビュー>
山崎:信と漂の修行のシーンは、撮影に入る2ヶ月前くらいから2人で合わせました。最初はそれぞれ手を覚えるんですけど、2人でやってみるとお互いの間合いや雰囲気を感じながらどんどん合うようになってくる。その感覚が面白くて「どんどんスピード上げていこうよ」という話になって。そしたら本番で気合いが入りすぎて…
吉沢:(殺陣が)ボロボロになって(笑)。
山崎:そう(笑)。それで結果、たどり着いたのが「楽しみながらやろう」ということ。スピードにとらわれず、楽しみながらやるっていうのが一番いい形になったのも面白かったですね。
吉沢:そうだね。 賢人とは何回も共演しているし、殺陣の練習も十分していたので、お互いの動き方をわかった状態でさらに磨き上げていく過程がすごく楽しかったです。賢人はやっぱり身体能力が抜群に高い。ジャンプ力が本当にすごいんです。
信、政と道すがらに出会い、行動を共にすることになる河了貂(かりょうてん)を演じた橋本も、2人が真正面からぶつかり合うアクションに圧倒され、熱き友情の描写に泣かされたという。
橋本:信と漂の2人のシーンは一緒にいなかったので、出来上がりを見て「めちゃめちゃかっこいいな…!」と思いました。2人でたくさん練習しているのは知っていたんですけど、あのアクションは本当にすごかったです。それと、漂が息絶えながらも信に思いを伝えるシーンは本当に感動して泣きました。あのやり取りがあってこそ、その後に大きく描かれる信と政の関係性が際立ってくるので、やっぱりそこに一番感動しましたね。
一方で、インタビュー中はお互いの顔を見るだけで笑い転げる…と言っても過言ではないほど、イジり、イジられ…(ツッコミ不在!)なやり取りを見せる山崎と吉沢。最年少なのに一番大人っぽいかもしれない(!)橋本に、彼らの関係について聞くと「この2人が一緒にいると、幼くなる!」と笑いつつ、「すごく素敵な関係性だと思います」と語る。
橋本:ただの友達ではなくて、「同志」や「仲間」っていう感じが2人からはすごく伝わってくるんです。真面目な話も多分してるとは思うんですけど、深く話し合ったりしなくても通じているものがあるというか。一緒に映画をやっている中でも、2人は向かっていく先が一緒なんだなというのを感じます。
吉沢:でも関係は結構変わった気はします。最初は本当にくだらない話ばかりしていて、ゆるいテンションを延々にやるだけで満足だったんですけど、やっぱり『キングダム』をきっかけに真面目な話もちゃんとするようになったな、っていう印象で。(山崎のほうを見て)「あれっ?コイツ熱いんじゃね?」つって。
山崎:……あれっ?ちょっと待って。もしかして俺、熱いんじゃね?
一同:(笑)
橋本:照れるとすぐネタに走る(笑)。
吉沢:ちょっとなんかこの部屋…暖房強くね?
山崎:いや、違う違う。俺らじゃね?
吉沢:俺らの熱じゃね?(笑)……でも本当に、2人で飲んでいても『キングダム』の話とか、仕事の話を真面目にするようになって。年齢を重ねたこともあるんでしょうけど、この熱い作品で、しかもここまでガッツリと共演するのは初めてだったので、そういう意味でも今まで見なかった賢人の熱い部分や、真面目な男臭さを見る機会が多かった。それはすごく良かったなと思います。
そして言うまでもなく、山崎と吉沢も橋本に対し、同じ役者として圧倒的な信頼を置いている。
吉沢:環奈ちゃんとはもう5回目だ!もうすっかり仲良くなれましたね(笑)。最初の頃は「あ、環奈ちゃんだ。ちゃんとしなきゃ」みたいな。ちょっとイケメンな顔したりして。
橋本:あはは(笑)。
吉沢:だけど今回初めてこんなにガッツリ共演して、環奈ちゃんの面白い部分とかもすごい見えて。仲良くさせてもらいました。何より、河了貂の姿が似合うのは環奈ちゃんしかいない!
山崎:本当にそう思う。
橋本:ありがたいです…!
山崎:男ばかりの現場で、男でもキツイ現場だったのに、辛い表情も見せずにいる環奈ちゃんはやっぱりすごいなと思いました。
吉沢:かっこいいですよね。
橋本:ありがとうございます。でも自分では結構、顔に出てたと思う(笑)。
山崎:(河了貂が被っている)箕(みの)がね!「寒い時は寒いし、暑い時は暑いんだぁ~!」って叫んでた(笑)。
一同:(笑)
橋本:そういうのは素直に出ちゃいますね!あの箕、本当に調節が難しいんですよ。暑いし寒いんです(笑)。
吉沢:全部出てるしね、腕のあたりとか。
橋本:そうそう、通気性が(笑)。
スケジュールや気候に左右されがちなロケも、こんな3人の会話で自ずと和やかな雰囲気に。特に過酷だったという中国での滞在を振り返ってもらうと、『キングダム』ならではのストイックなエピソードが多数。
橋本:みんな空き時間も筋トレをしていました。バジオウ役の阿部(進之介)さんや、楊端和役の(長澤)まさみさんも一緒に筋トレをして体を鍛えていましたね。アクションに関して前のめりな姿勢が全員にあると感じました。1人1人戦い方が全然違うというのもあり、それぞれが役にできる限り寄せていって。山の民だったらずっと山の民で居続ける。特に阿部さんは山の民の言葉を自分のものにするためにすごく流暢に喋っていました。
山崎:阿部さん、ストイックだったよね。俺も阿部さんにゴムを借りて鍛えました。あとはひたすら木刀を振っていましたね。
吉沢:もうアクションの全てが筋トレみたいな感じでした。多分、中国ロケは僕が一番アクションが多かったんじゃないかな。毎日、体がバキバキで動かなくなるくらいまで追い込んで。ホテルにトレーナーさんもついて来てくださったので、その方にマッサージしてもらって回復して…という生活の繰り返しでした。だから僕は筋トレする余裕がなかったです(笑)。
山崎:信やバジオウ、タジフ(一ノ瀬ワタル)は、クライマックスの戦いの撮影から始まったので、そこに合わせて戦った疲労感を出さなければいけなかったし、その不安を取り除くためにとにかくみんな体を動かしていました。自らキツくなる状況に追い込んでいましたね。
吉沢:賢人はグイグイ引っ張っていくタイプの男ではないんですけど、すごく魅せられる部分が多いし、逆にこちらが支えなきゃと思う部分もある。引っ張っていくというよりも、勝手に周りに人がついてくる感じというか。
橋本:すごくわかる!
山崎:待って。……それ、信じゃね?
橋本:(笑)
吉沢:信、やってた?
山崎:あの…信やってました。
一同:(笑)
吉沢:こういう感じとかも含めて(笑)。ついて行くというか、隣を歩きたくなる男っていう感じがします。なんか立てたくなる、すごく。
橋本:わかる。人を引き寄せる力がすごくある!
山崎:嬉しいですね。できない部分も含め、皆さんに支えてもらっています。
吉沢:でも魅せるところはバッチリ魅せてくれるから。かっこいいですよ。
山崎:本当に今回の現場では「やるべきことをやるしかない」という気持ちだけでした。こんな大作で先輩方に囲まれる中、先頭に立つ自分は全力で戦うしかないなと。物理的に「やりましょうよ!」みたいな感じではなく、自分がやるべきことをやる姿で、みんなの士気を高められたらと思っていました。
最後に、今作の大きなテーマの一つである「夢」について。「夢があるから、強くなれるんだろうが!」という信の迷いなき言葉に共感し、勇気づけられる人も多いだろう。きらびやかなスポットライトを浴び続ける3人は、それぞれの「夢」にどう向き合っているのか。そして、壁にぶち当たった時はどう乗り越えているのか、今まさに悩んでいる人へ向けてメッセージをもらった。
橋本:「夢」という言葉って、すごく大きなことのように感じますよね。何か大きな夢を持っておくことも確かに一つの方法としてはあるかもしれないけれど、私の場合は、目の前のことを一歩一歩クリアしていって、さらに目標を立てて…ということの繰り返しで、多分、人生の中では目標を立てることが回数としてはすごく多いと思うんです。でも逆に言えば、その決めたレールの上でしかできないなと思うことも時々あって。だから私が大きな夢として一つ意識しているのは、「未来が自分の想像できなかったものになっていること」です。予想できる範囲での自分を目指すのはレベルが低いのかなと。自分や周りの期待をいい意味で裏切れる人になっていたいなと思います。
吉沢:僕も同じ考えかもしれないです。何か「こう」って決めたものを目指すというよりは、自分も想像しなかったようなことが叶った瞬間がより嬉しいし、そのためには一歩先の頑張れることをちょこちょこ決めて、それをどんどん達成していくっていう繰り返しな気がしますね。それこそ『キングダム』に出られたこともそうです。プロデューサーさんからふわっとお話はいただいたんですけど、「まだ決められるかわからない」と言われていた時期がめっちゃ長くて。だから“キングダムを決めるために”みたいな感じで「こういうテイストの作品もやっておいたほうがいいかもしれない」と計画を立てたりもしました。『キングダム』をやることは僕にとって一つの夢でしたし、そういう意味ではやっぱり小さな積み重ねが大切なのかもしれないなと。
山崎:僕は本当に信と同じ気持ちです。信は「天下の大将軍になる」というテッペンを見ているじゃないですか。僕もこの仕事をやっている中で、「すごい役者になりたい」みたいなざっくりした一番上を意識しつつ、日々出会う横の繋がりみたいなものも大切にしたいなと思ってやってきました。そうしているうちに『キングダム』という作品に出会えた。『キングダム』をやるという夢が叶い、「続編をやりたい」という新しい夢も見つけることができたんです。
橋本:日々、悩むことは誰にでもありますよね。それを達成した時にこそ成長できると思うので、悩むのは悪いことじゃないと思います。
吉沢:壁は絶好のチャンスだと思うんです。作品をやっていても、「なんかキツイな」とか「全然わかんねえ」とか悩む瞬間がないと、結局いい芝居にならないんですよね。悩んで、自分で考えることが絶対に人としての成長につながるから、壁にぶつかったと思ったらそれをチャンスだと思って。
山崎:逆境こそ力になる。苦しみをパワーに変えて頑張ってもらいたいです。
(modelpress編集部)
監督:佐藤信介
脚本:黒岩勉 佐藤信介 原泰久
出演:山崎賢人 吉沢亮 長澤まさみ 橋本環奈 本郷奏多 満島真之介 阿部進之介 深水元基 六平直政 高嶋政宏 要潤 橋本じゅん 坂口拓 宇梶剛士 加藤雅也 石橋蓮司 大沢たかお
<ストーリー>
紀元前245年、春秋戦国時代、中華・西方の国「秦」。戦災孤児の少年の信(山崎賢人)と漂(吉沢亮)は、いつか天下の大将軍になることを夢見て日々剣術の鍛練を積んでいた。ある日、漂は王都の大臣である昌文君(高嶋政宏)によって召し上げられ王宮へ。信と漂の二人は別の道を歩むことになる……。王宮では王弟・成蟜(本郷奏多)によるクーデターが勃発。戦いの最中、漂は致命傷を負いながらも、信のいる納屋にたどり着く。「今すぐそこに行け…」血まみれの手で握りしめていた地図を信に託し、漂は息絶える。信は漂が携えていた剣とその地図とともに走り出した。地図が示す小屋にたどり着いた信の目に飛び込んできたのは、静かにたたずむ漂の姿だった!?死んだはずの漂がなぜ――
山崎賢人&吉沢亮の関係性に橋本環奈「ただの友達ではない」
単行本53巻が累計発行部数3800万部超を記録する原泰久氏の人気漫画を、佐藤信介監督が実写化。紀元前の中国春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍になる夢を抱く戦災孤児の少年・信と、中華統一を目指す若き王・エイ政(吉沢)、ともに途方もない頂を目指す2人が運命的に出会い、王宮奪還のために立ち上がる。クランクイン前から特訓や肉体改造に励み、中国や日本各地でのロケに臨んだキャスト陣。中でも信とその幼なじみの漂(※吉沢がエイ政と一人二役)の固い絆を描く序盤のアクションは、完璧なコンビネーションが求められた。山崎:信と漂の修行のシーンは、撮影に入る2ヶ月前くらいから2人で合わせました。最初はそれぞれ手を覚えるんですけど、2人でやってみるとお互いの間合いや雰囲気を感じながらどんどん合うようになってくる。その感覚が面白くて「どんどんスピード上げていこうよ」という話になって。そしたら本番で気合いが入りすぎて…
吉沢:(殺陣が)ボロボロになって(笑)。
山崎:そう(笑)。それで結果、たどり着いたのが「楽しみながらやろう」ということ。スピードにとらわれず、楽しみながらやるっていうのが一番いい形になったのも面白かったですね。
吉沢:そうだね。 賢人とは何回も共演しているし、殺陣の練習も十分していたので、お互いの動き方をわかった状態でさらに磨き上げていく過程がすごく楽しかったです。賢人はやっぱり身体能力が抜群に高い。ジャンプ力が本当にすごいんです。
信、政と道すがらに出会い、行動を共にすることになる河了貂(かりょうてん)を演じた橋本も、2人が真正面からぶつかり合うアクションに圧倒され、熱き友情の描写に泣かされたという。
橋本:信と漂の2人のシーンは一緒にいなかったので、出来上がりを見て「めちゃめちゃかっこいいな…!」と思いました。2人でたくさん練習しているのは知っていたんですけど、あのアクションは本当にすごかったです。それと、漂が息絶えながらも信に思いを伝えるシーンは本当に感動して泣きました。あのやり取りがあってこそ、その後に大きく描かれる信と政の関係性が際立ってくるので、やっぱりそこに一番感動しましたね。
一方で、インタビュー中はお互いの顔を見るだけで笑い転げる…と言っても過言ではないほど、イジり、イジられ…(ツッコミ不在!)なやり取りを見せる山崎と吉沢。最年少なのに一番大人っぽいかもしれない(!)橋本に、彼らの関係について聞くと「この2人が一緒にいると、幼くなる!」と笑いつつ、「すごく素敵な関係性だと思います」と語る。
橋本:ただの友達ではなくて、「同志」や「仲間」っていう感じが2人からはすごく伝わってくるんです。真面目な話も多分してるとは思うんですけど、深く話し合ったりしなくても通じているものがあるというか。一緒に映画をやっている中でも、2人は向かっていく先が一緒なんだなというのを感じます。
吉沢:でも関係は結構変わった気はします。最初は本当にくだらない話ばかりしていて、ゆるいテンションを延々にやるだけで満足だったんですけど、やっぱり『キングダム』をきっかけに真面目な話もちゃんとするようになったな、っていう印象で。(山崎のほうを見て)「あれっ?コイツ熱いんじゃね?」つって。
山崎:……あれっ?ちょっと待って。もしかして俺、熱いんじゃね?
一同:(笑)
橋本:照れるとすぐネタに走る(笑)。
吉沢:ちょっとなんかこの部屋…暖房強くね?
山崎:いや、違う違う。俺らじゃね?
吉沢:俺らの熱じゃね?(笑)……でも本当に、2人で飲んでいても『キングダム』の話とか、仕事の話を真面目にするようになって。年齢を重ねたこともあるんでしょうけど、この熱い作品で、しかもここまでガッツリと共演するのは初めてだったので、そういう意味でも今まで見なかった賢人の熱い部分や、真面目な男臭さを見る機会が多かった。それはすごく良かったなと思います。
そして言うまでもなく、山崎と吉沢も橋本に対し、同じ役者として圧倒的な信頼を置いている。
吉沢:環奈ちゃんとはもう5回目だ!もうすっかり仲良くなれましたね(笑)。最初の頃は「あ、環奈ちゃんだ。ちゃんとしなきゃ」みたいな。ちょっとイケメンな顔したりして。
橋本:あはは(笑)。
吉沢:だけど今回初めてこんなにガッツリ共演して、環奈ちゃんの面白い部分とかもすごい見えて。仲良くさせてもらいました。何より、河了貂の姿が似合うのは環奈ちゃんしかいない!
山崎:本当にそう思う。
橋本:ありがたいです…!
山崎:男ばかりの現場で、男でもキツイ現場だったのに、辛い表情も見せずにいる環奈ちゃんはやっぱりすごいなと思いました。
吉沢:かっこいいですよね。
橋本:ありがとうございます。でも自分では結構、顔に出てたと思う(笑)。
山崎:(河了貂が被っている)箕(みの)がね!「寒い時は寒いし、暑い時は暑いんだぁ~!」って叫んでた(笑)。
一同:(笑)
橋本:そういうのは素直に出ちゃいますね!あの箕、本当に調節が難しいんですよ。暑いし寒いんです(笑)。
吉沢:全部出てるしね、腕のあたりとか。
橋本:そうそう、通気性が(笑)。
スケジュールや気候に左右されがちなロケも、こんな3人の会話で自ずと和やかな雰囲気に。特に過酷だったという中国での滞在を振り返ってもらうと、『キングダム』ならではのストイックなエピソードが多数。
橋本:みんな空き時間も筋トレをしていました。バジオウ役の阿部(進之介)さんや、楊端和役の(長澤)まさみさんも一緒に筋トレをして体を鍛えていましたね。アクションに関して前のめりな姿勢が全員にあると感じました。1人1人戦い方が全然違うというのもあり、それぞれが役にできる限り寄せていって。山の民だったらずっと山の民で居続ける。特に阿部さんは山の民の言葉を自分のものにするためにすごく流暢に喋っていました。
山崎:阿部さん、ストイックだったよね。俺も阿部さんにゴムを借りて鍛えました。あとはひたすら木刀を振っていましたね。
吉沢:もうアクションの全てが筋トレみたいな感じでした。多分、中国ロケは僕が一番アクションが多かったんじゃないかな。毎日、体がバキバキで動かなくなるくらいまで追い込んで。ホテルにトレーナーさんもついて来てくださったので、その方にマッサージしてもらって回復して…という生活の繰り返しでした。だから僕は筋トレする余裕がなかったです(笑)。
山崎:信やバジオウ、タジフ(一ノ瀬ワタル)は、クライマックスの戦いの撮影から始まったので、そこに合わせて戦った疲労感を出さなければいけなかったし、その不安を取り除くためにとにかくみんな体を動かしていました。自らキツくなる状況に追い込んでいましたね。
「キングダムに出ることが夢だった」山崎賢人・吉沢亮・橋本環奈が語る“夢への道程”
『キングダム』、特に今回の映画においては政の言葉や圧倒的な威厳から、“組織のリーダーたるや…”を考えさせられる。そこで3人に「どんな人について行きたいと思うか」という質問を投げかけてみると、「僕にとっては、賢人がそんな存在かもしれない」と吉沢。「……なんで賢人なんだろ?(笑)」(吉沢)、「おいっ!ちゃんといいこと言って(笑)」(山崎)と冗談を交えつつ、“中央に立つ山崎賢人”の姿が吉沢の目線で語られる。吉沢:賢人はグイグイ引っ張っていくタイプの男ではないんですけど、すごく魅せられる部分が多いし、逆にこちらが支えなきゃと思う部分もある。引っ張っていくというよりも、勝手に周りに人がついてくる感じというか。
橋本:すごくわかる!
山崎:待って。……それ、信じゃね?
橋本:(笑)
吉沢:信、やってた?
山崎:あの…信やってました。
一同:(笑)
吉沢:こういう感じとかも含めて(笑)。ついて行くというか、隣を歩きたくなる男っていう感じがします。なんか立てたくなる、すごく。
橋本:わかる。人を引き寄せる力がすごくある!
山崎:嬉しいですね。できない部分も含め、皆さんに支えてもらっています。
吉沢:でも魅せるところはバッチリ魅せてくれるから。かっこいいですよ。
山崎:本当に今回の現場では「やるべきことをやるしかない」という気持ちだけでした。こんな大作で先輩方に囲まれる中、先頭に立つ自分は全力で戦うしかないなと。物理的に「やりましょうよ!」みたいな感じではなく、自分がやるべきことをやる姿で、みんなの士気を高められたらと思っていました。
最後に、今作の大きなテーマの一つである「夢」について。「夢があるから、強くなれるんだろうが!」という信の迷いなき言葉に共感し、勇気づけられる人も多いだろう。きらびやかなスポットライトを浴び続ける3人は、それぞれの「夢」にどう向き合っているのか。そして、壁にぶち当たった時はどう乗り越えているのか、今まさに悩んでいる人へ向けてメッセージをもらった。
橋本:「夢」という言葉って、すごく大きなことのように感じますよね。何か大きな夢を持っておくことも確かに一つの方法としてはあるかもしれないけれど、私の場合は、目の前のことを一歩一歩クリアしていって、さらに目標を立てて…ということの繰り返しで、多分、人生の中では目標を立てることが回数としてはすごく多いと思うんです。でも逆に言えば、その決めたレールの上でしかできないなと思うことも時々あって。だから私が大きな夢として一つ意識しているのは、「未来が自分の想像できなかったものになっていること」です。予想できる範囲での自分を目指すのはレベルが低いのかなと。自分や周りの期待をいい意味で裏切れる人になっていたいなと思います。
吉沢:僕も同じ考えかもしれないです。何か「こう」って決めたものを目指すというよりは、自分も想像しなかったようなことが叶った瞬間がより嬉しいし、そのためには一歩先の頑張れることをちょこちょこ決めて、それをどんどん達成していくっていう繰り返しな気がしますね。それこそ『キングダム』に出られたこともそうです。プロデューサーさんからふわっとお話はいただいたんですけど、「まだ決められるかわからない」と言われていた時期がめっちゃ長くて。だから“キングダムを決めるために”みたいな感じで「こういうテイストの作品もやっておいたほうがいいかもしれない」と計画を立てたりもしました。『キングダム』をやることは僕にとって一つの夢でしたし、そういう意味ではやっぱり小さな積み重ねが大切なのかもしれないなと。
山崎:僕は本当に信と同じ気持ちです。信は「天下の大将軍になる」というテッペンを見ているじゃないですか。僕もこの仕事をやっている中で、「すごい役者になりたい」みたいなざっくりした一番上を意識しつつ、日々出会う横の繋がりみたいなものも大切にしたいなと思ってやってきました。そうしているうちに『キングダム』という作品に出会えた。『キングダム』をやるという夢が叶い、「続編をやりたい」という新しい夢も見つけることができたんです。
橋本:日々、悩むことは誰にでもありますよね。それを達成した時にこそ成長できると思うので、悩むのは悪いことじゃないと思います。
吉沢:壁は絶好のチャンスだと思うんです。作品をやっていても、「なんかキツイな」とか「全然わかんねえ」とか悩む瞬間がないと、結局いい芝居にならないんですよね。悩んで、自分で考えることが絶対に人としての成長につながるから、壁にぶつかったと思ったらそれをチャンスだと思って。
山崎:逆境こそ力になる。苦しみをパワーに変えて頑張ってもらいたいです。
(modelpress編集部)
映画『キングダム』(2019年4月19日公開)
原作:原泰久「キングダム」(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)監督:佐藤信介
脚本:黒岩勉 佐藤信介 原泰久
出演:山崎賢人 吉沢亮 長澤まさみ 橋本環奈 本郷奏多 満島真之介 阿部進之介 深水元基 六平直政 高嶋政宏 要潤 橋本じゅん 坂口拓 宇梶剛士 加藤雅也 石橋蓮司 大沢たかお
<ストーリー>
紀元前245年、春秋戦国時代、中華・西方の国「秦」。戦災孤児の少年の信(山崎賢人)と漂(吉沢亮)は、いつか天下の大将軍になることを夢見て日々剣術の鍛練を積んでいた。ある日、漂は王都の大臣である昌文君(高嶋政宏)によって召し上げられ王宮へ。信と漂の二人は別の道を歩むことになる……。王宮では王弟・成蟜(本郷奏多)によるクーデターが勃発。戦いの最中、漂は致命傷を負いながらも、信のいる納屋にたどり着く。「今すぐそこに行け…」血まみれの手で握りしめていた地図を信に託し、漂は息絶える。信は漂が携えていた剣とその地図とともに走り出した。地図が示す小屋にたどり着いた信の目に飛び込んできたのは、静かにたたずむ漂の姿だった!?死んだはずの漂がなぜ――
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