小室哲哉はなぜ今“ガールズグループ”をプロデュースするのか?普通の女の子が集まった“Def Will”とは? モデルプレスインタビュー
2017.03.14 19:30
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小室哲哉がトータルプロデュースを手掛ける5人組ガールズユニット・Def Will(デフ・ウィル)。今年2月8日に楽曲「Winding Road」で配信メジャーデビューを果たしたばかり。迷いや挫折、葛藤を乗り越えて、ひたむきに前に進んでいく彼女たち。今回モデルプレスでは、プロデューサーの小室とメンバーのHINAにインタビューを行い、“Def Will”とはどんなグループなのか探ってみた。
Def Willとは
Def Willとは、HINA、LETY、MONNA、REI、AYANOからなる5人組のガールズグループ。アーティスト名は「Definitely, we will」のスラングに由来し、そこには「必ず成し遂げる」「約束を果たす」という強い意志が込められている。日本語、英語、中国語、ポルトガル語、韓国語の5ヶ国語を操り、同世代の女性たちに“生きる力”や“エールを贈る”メッセンジャーである。そんな彼女たちに対して小室は「アジア近辺の人たちは東京をリスペクトしていて、憧れを持っている子たちが多い。Def Willはそんな子たちのお手本になってほしいと思います」と語る。小室が彼女たちに求めていることとは?
Def Willは海外展開を視野にデビュー
― 昨年夏に「Lovely Day」という楽曲を発表されていましたが、なぜ今のタイミングでメジャーデビューとなったのでしょうか?小室:タイミングはいろいろあったと思うのですが、本当は去年の夏にメジャーデビューしようかなと考えていました。でも少し準備不足で、最年少のメンバーはまだ18歳でした。そういう理由もあって、クラブカルチャーに行けなくて、クラブでライブをやろうと思ってもできないと目の当たりにしたことが多々あって。現代、本当に厳しいですからね。でも今年の春あたりから、クラブでもパフォーマンスができるようになるので、DJと組んでなにかできたらいいなと思っています。
― 東京オリンピック開催に向けて、クラブも増えると言われていますね。
小室:そうですね。ライブハウスと比べてしまうと、クラブの方が機能的だったりします。DJブースとマイクさえあればいいし、英語を話していれば人と繋がれる。それがクラブカルチャーなのかなと思います。なので、東京中心になってしまいますが、クラブツアーもやっていきたいです。
― その後は海外も視野に?
小室:もちろん、考えています。東京を拠点にして、そこからソウルへ行ったり、台北に行ったり、上海に行ったり。そういったツアーも展開していきたいですね。
― 東京オリンピックがあり、グローバルな展開を考えなくてはいけないと思います。
小室:東京はアジアから見ても世界から見ても特別な国ですよね。日本ではなくて“東京”。東京から発信されるものは、ニューヨークやロサンゼルス、ロンドンなど、どこよりも1番トレンドを掴んでいると思います。おしゃれや可愛いといった世界基準に間違いなくなっています。そんな東京で生活をしていて、しかもエンターテイメントを発信している子たちってどんなんだろう?ときちんと見せてあげられたらと思います。もしかしたら、オリンピックの年には東京で知り合って多国籍の子たちがグループを作ろうということもあり得るかもしれないですね。あとは、また東京を拠点にやらない?って話をする子が増えるかもしれません。アジア近辺の人たちは東京をリスペクトしていて、憧れを持っている子たちが多いと思います。Def Willはそんな子たちのお手本になってほしいと思います。
なぜ今、小室哲哉がガールズグループをプロデュースするのか…
― 小室さんがゼロベースからガールズグループをプロデュースするのは、かなり久々だと思うのですが、なぜ今のタイミングなのでしょうか?小室:avexのオーディションに誘われて、見に行くようになって。あと、avexって以前は女の子だらけの会社でしたが、今は歌姫が減ってきたという印象があります。それがダメというわけではないのですが、寂しいなと感じていて。ボーカリストの女の子をプロデュースさせたいと思いました。
― プロデューサー小室哲哉が動き出したんですね。
小室:始めはそんな感じですけどね(笑)。ですが、やっていくうちに、ロンドンオリンピックの開会式と閉会式に衝撃を受けまして…。出てくる人、出てくる人、みんな有名な方ばかりで、オリンピックをプロモーションとして利用している。エンタメの国ということをつくづく思わされましたね。東京でも同じことができるのかはわかりませんが、東京ではこんな人がエンターテイメントを作っていますよというグループに入れればいいなと思っています。
― これまでにもTRFやglobeといった女性がいるグループをプロデュースしてきましたが、今とはプロデュース方法が全く違うと思うのですが…。
小室:全然違うと思います。今はCDがメインの収入ではなくなってきているわけですからね。本人たちにどう気を遣って、どう気持ちよく動けるのかということが仕事だったりするので、マネジメントが主体という日々だと思います。
― 時代が変わりつつありますね。
小室:ソーシャルとかネットワークとかって、僕たちにとってはプロモーションツールなんですよね。自分たちは動かなくてもいいんだけど、自分たちのアイディアとか、魅力、カリスマ性はいろんなツールを使って、どれだけ世の中の人に知らせることができるのかどうか。さらに、データはソーシャルだったりしますからね。再生回数や視聴回数、フォロワーやいいねの数によって決まってしまいます。そうなると、現段階では彼女たちに直接結びつきにくいんですよね。
― 今は、ソーシャルが重要視される時代ですからね。
小室:そうですね。そこで、あまり関わりのない異業種の人たちにも、この子たちが人気と影響力があると思ってもらえることが大事かなと思っています。1つの発信で、何百万人に見られて、海外にまで広がっていきます。どんな歌を歌っているのか、どんなパフォーマンスをやっているのか、ライブを見てみたいなと動かせればと思います。
HINAが語るこれから
― HINAさんにも質問です。なぜ、“Def Will”というグループ名なのでしょうか?HINA:MONNAの一言でグループ名が決まったんですよね。
小室:そうだね。よく使っていたんだよね。
HINA:Def Willって絶対やる、約束を成し遂げるという意味が含まれています。MONNAは英語を話すのですが、「これ、できる?」って聞くと、「いや、Def Will」といった会話がよくあります。それを小室さんが聞いてて、Def Willになりました。
― 2月にメジャーデビューしましたが、反響はいかがでしたか?
HINA:京都府出身ですが、「THE MUSIC DAY」(昨年夏放送の日本テレビ系音楽番組)に出演したときや、新曲のPVが配信されたときは、いろんな人から連絡がきていました。「見たよ」と言われると、やっぱり嬉しいです。両親は私より先に、メディアに出ていると気が付いてくれて。デビューしたんだなって実感しています。
― これからどのようなグループを目指していきますか?
HINA:小室さんが最初におっしゃってくださったのですが、いろいろな言葉を話せるメンバーが多いので、日本だけでなく、アジアでも活躍していきたいです。
― メンバーに決まってから、いろんな思いがあったと思います。嬉しさの反面、不安だったりといった葛藤もあったと思いますが…
HINA:メンバーとして決まってから、上京しました。やっぱり東京にもすごく憧れていて、アーティストといった芸能界にも憧れてオーディションを受けていました。そして、決まってすぐに上京して、デビューに向けてレッスンが始まって…。世界が一気に変わったので、そこに自分自身が追いつくことにすごく必死でした。どんどん音源が出来上がって、デビューに向けて着々と進んでいって。とにかく今目の前にあることを必死にこなしていけるようにもがき続けた1年間だったのかなと思います。
― 心が折れそうになったときはありましたか?
HINA:もちろん、ありました。歌もほかのメンバーと比べて、経歴が短かったので、本当に自分で大丈夫かなって。それに、小室さんがプロデュースしてくださると聞いて、とにかく不安でした。でも、今は楽しめることが増えてきました!
夢を叶える秘訣を語る
― 夢を追いかけている女の子に向けて夢を叶える秘訣を教えてください。小室:頑張れば届きそうな目標を立てる人が多いと思います。無理なことを夢にしてというより、早めに叶いそうな夢を見つけることも大事。得意分野は必ず隠れていますが、苦手な方向にばっかり目がいってしまったら、もったいないと思います。それを早めに見極めて、見つけることが大切です。
HINA:私自身がオーディションを受けたことによって、ここまで来たので、1つ言えることは、自分で自分の可能性を絶対に決めてはダメということ。とりあえず、やってみるということを身をもって感じました。ボーカルオーディションを受けるのに、歌のレッスンを受けたことがなかったんですよ。自分で無理だからやめようと思ったら、それ以上のことは絶対にないです。自分で自分の可能性を決めちゃうほどもったいないことはないと思います。とにかくやりたいことはやってみた方がいいと思うし、最初から自分を否定したらダメだと思います。自分を信じてトライすることが大事だと思います。
― ありがとうございました。
Def Will配信シングル第2弾「あなたという明日」
Def Willの配信シングル第2弾「あなたという明日」が3月14日に世界配信された。大切な人への想い、今ドキ女子の等身大な恋心を描いた1曲。“聞いてしまったら”“言ってしまったら”壊れてしまうかもしれない不安定な二人の距離。全てをぶつけてしまいたい気持ちと“イマ”を守りたい気持ちの狭間で揺れ動く恋心と容赦なく過ぎ去っていく時間。恋する女の子なら誰しも考えてしまう“大切な人を失いたくない”という想いをリアルに描いている。幸せそうに見える人でもたくさんの悩みや不安、心の葛藤があることを教えてくれる恋愛に悩む女の子が共感できる恋愛ソングである。(modelpress編集部)※次回は3年ぶりにソロアルバムをリリースする“音楽家”小室哲哉について語ってもらったインタビューをお届け!
Def Will・HINA(デフィル・ヒナ)プロフィール
誕生日:2月19日出身地:京都府
2016年avex GIRL’S VOCAL AUDITIONで6000人の中から決勝に進出。TOKYO GIRLS AUDITIONでもセミファイナリストに残り、小室哲哉プロデュースの5人組ガールズグループDef Willのメンバーに抜擢。将来は女優としても活躍したいと現在演技と英語を猛勉強中。
Def Willは5人組のガールズグループ。アーティスト名は「Definitely, we will」のスラングに由来し、そこには「必ず成し遂げる」「約束を果たす」という強い意志が込められている。日本語、英語、中国語、ポルトガル語、韓国語の5ヶ国語を操り、同世代の女性たちに“生きる力”や“エールを贈る”メッセンジャー。
メジャーデビューシングル「Winding Road」は2月8日にデジタルリリースされ、Spotify Japanバイラルチャート6位を記録。YouTubeがサポートする注目新人「YouTube Music Foundry」のアーティストにも選出されている。
小室哲哉(こむろ・てつや)プロフィール
生年月日:1958年11月27日出身地:東京都
音楽家、音楽プロデューサー、作詞家、作曲家、編曲家、キーボーディスト、シンセサイザープログラマー、ミキシングエンジニア、DJなど幅広く活躍。83年、宇都宮隆、木根尚登とTM NETWORK(のちのTMN)を結成、84年「金曜日のライオン」でデビュー。同ユニットのリーダーとして、その音楽的才能を開花させる。86年、渡辺美里への提供曲「My Revolution」がヒットし作曲家として注目を浴びる。87年、TM NETWORK「GET WILD」が大ヒットし一躍人気ユニットに。93年にtrfを手がけたことがきっかけで、一気にプロデューサーとしてブレイク。以後、篠原涼子、安室奈美恵、華原朋美、H Jungle With t、今年デビュー20周年を迎えるglobeなど、自身が手がけたアーティストが次々にミリオンヒット。2010年からは作曲家としての活動を再開。AAA、森進一、北乃きい、超新星、SMAP、浜崎あゆみなど幅広いアーティストに楽曲を提供している。
また、3月15日には約3年ぶりにソロアルバム『Tetsuya Komuro JOBS#1』をリリースする。
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