ビリー・アイリッシュ/photo by Getty Images

ビリー・アイリッシュ「第62回グラミー賞」主要4部門独占 女性初・史上最年少の快挙

2020.01.27 13:41

「第62回グラミー賞授賞式」が、27日(現地時間26日)に米ロサンゼルスのステープルズ・センターにて開催され、米歌手のビリー・アイリッシュが主要4部門を制した。


「第62回グラミー賞」主要4部門部門の行方は

今年、最も優れた楽曲とそのスタッフに送られる【年間最優秀レコード】はビリーの「Bad Guy」、最も優れたアルバムに送られる【年間最優秀アルバム】はビリーの「WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?」、優れた楽曲を作詞・作曲したソングライターに送られる【年間最優秀楽曲】は同じく「Bad Guy」、【最優秀新人賞】もビリ―が受賞した。

この主要4部門独占は第23回(1981年)のクリストファー・クロス以降39年ぶりの史上2度目。女性としては初、かつ史上最年少(18歳)での快挙となった。

そのほかビリーは、【最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム】も受賞し、実兄で楽曲制作を手掛けるミュージシャンのフィニアス・オコネルと並び最多となる5部門を受賞した。最多8部門にノミネートされていたリゾは【ポップ・パフォーマンス(ソロ)】を含む3部門を受賞した。

ビリー・アイリッシュ/photo by Getty Images
ビリー・アイリッシュ/photo by Getty Images
パフォーマンスではフィニアスと「when the party’s over」を披露したビリー。授賞式中盤で【年間最優秀楽曲】を受賞すると「ほかにもたくさんの良い歌があるのにごめんなさい。こんなことが一生の間に起こるなんて想像もしていませんでした」と感激。また次の【最優秀新人賞】の受賞では「2つも!?」と驚き。「ここにいられるのは全てファンのみんなのおかげだと思います」とファンに感謝した。

ビリー・アイリッシュ/photo by Getty Images
ビリー・アイリッシュ/photo by Getty Images
また終盤の【年間最優秀アルバム】の受賞シーンでは、「この賞はアリアナ(グランデ)が受け取るべきだと思うんだけど(笑)」と漏らしつつ「皆さん愛しています」と語り、共に壇上に上がったフィニアスは「グラミー賞のウィナーになると思って曲を書いたわけじゃないから、スピーチは用意していないんです。ただ鬱や自殺、気候変動、そしてbad guyの曲をつくりました。混乱していますが誇りに思います」と思いを述べた。またラストの【年間最優秀レコード】の受賞では、少し涙ぐむ様子も見せたビリー。兄とともに「ありがとう」と一言だけ感謝の思いを述べた。

なお、日本から【ジャズ大規模アンサンブル・アルバム賞】にノミネートされていたジャズ音楽家の挾間美帆氏は受賞ならず。また日系2世でアメリカ出身の小池正樹氏が「最優秀ボックス/スペシャル限定盤パッケージ(Best Boxed Or Special Limited Edition Package)賞」を受賞した。

小池正樹氏/photo by Getty Images
小池正樹氏/photo by Getty Images

「第62回グラミー賞」授賞式 アジアからはBTSも参加

リゾ/photo by Getty Images
リゾ/photo by Getty Images
今年のグラミー賞はリゾがオープニングアクトに抜擢。リゾはこのステージを同日ヘリコプターの墜落事故で亡くなった元NBAスター選手のコービー・ブライアント氏に捧げた。またリゾのオープニングステージ後は、司会のアリシア・キーズによるコービーの追悼も行われた。

カミラ・カベロ/photo by Getty Images
カミラ・カベロ/photo by Getty Images
カミラ・カベロは客席の父親に向けて「First Man」の感動的なパフォーマンスを行い、父親は涙を流しながらビリーとハグを交わした。

アリアナ・グランデ/photo by Getty Images
アリアナ・グランデ/photo by Getty Images
また今年は、昨年プロデューサーとのトラブルで出演を取りやめたアリアナ・グランデも参加し、堂々のステージを披露。ランジェリー姿の男女のダンサーと共にSEXYな「7 rings」のパフォーマンスを繰り広げた。

BTS、リル・ナズ・X/photo by Getty Images
BTS、リル・ナズ・X/photo by Getty Images
BTS(提供写真)
BTS(提供写真)
6部門にノミネートされたリル・ナズ・Xの「Old Town Road」のコラボステージ“Old Town Road All-Stars”には、ボーイズグループ・BTSが参加。

グラミー賞でK-POPアーティストがパフォーマンスを行うのは史上初めて。パフォーマンスにはカントリー歌手のビリー・レイ・サイラス、13歳の新星シンガーのメイソン・ラムジー、DJのディプロ、ラッパーのナズが参加し、国境と音楽ジャンルを超えた多様性を表現するパフォーマンスとなった。

デミ・ロヴァート/photo by Getty Images
デミ・ロヴァート/photo by Getty Images
また、2018年7月に薬物の過剰摂取で倒れ、リハビリを続けていたデミ・ロヴァートが、この日復帰後初の公式パフォーマンスを行った。オーヴァードーズ当時に温めていた新曲だという「Anyone」を涙を流しながら歌唱し、彼女自身と重なる歌詞に観客たちはスタンディングオベーションで応えた。

H.E.R./photo by Getty Images
H.E.R./photo by Getty Images
ロザリア/photo by Getty Images
ロザリア/photo by Getty Images
そのほかR&BシンガーH.E.R.や唯一スペイン語での歌唱を行ったスペインの新星歌姫・ロザリアがパフォーマンス。またカーク・フランクリン、DJ キャレド、ジョン・レジェンド、ミーク・ミル、ロディ・リッチ、YGが、昨年3月に射殺されたラッパーのニプシー・ハッスルへの敬意を表したトリビュートステージを行ったり、ロックバンド・エアロスミスがヒット曲メドレーを披露し会場を盛り上げた。

「第62回グラミー賞」授賞式 出演者

【パフォーマンス】 エアロスミス&RUN DMC、ビリー・アイリッシュ、リゾ、グウェン・ステファニー&ブレイク・シェルトン、アリアナ・グランデ、デミ・ロヴァート、カミラ・カベロ、H.E.R.、ジョナス・ブラザーズ、ボニー・レイット、ロザリア、タイラー・ザ・クリエイター、チャーリー・ウィルソン、タニヤ・タッカー&ブランディ・カーライル、カーク・フランクリン、DJ キャレド、ジョン・レジェンド、ミーク・ミル、ロディ・リッチ、YG、リル・ナズ・X&ビリー・レイ・サイラス&BTS&ディプロ&メイソン・ラムジー、ゲイリー・クラーク・ジュニア、コモン、シンディ・ローパー、ベン・プラット

【プレゼンター】 ビービー・レクサ、ジム・ガフィガン、トレバー・ノア、コモン、シンシア・エリヴォ、デュア・リパ、ビリー・ポーター、スモーキー・ロビンソン、シャナイア・トゥエイン、キース・アーバン、スティービー・ワンダー、エイヴァ・デュヴァーネイ、オジー・オズボーン&シャロン・オズボーン、タニヤ・タッカー&ブランディ・カーライル

【司会】 アリシア・キーズ

「グラミー賞」とは

グラミー賞とは、the Recording Academy(レコーディング・アカデミー)が主催する、世界最高峰の音楽賞。第1回の授賞式は1959年。今日世界で最も権威ある音楽賞のひとつで、テレビにおけるエミー賞、舞台におけるトニー賞、映画におけるアカデミー賞と同列に扱われる。賞の行方だけでなく、豪華アーティストによる一夜限りのパフォーマンスやコラボレーションなども見どころ。

授賞式の模様は27日午前9:00からWOWOWにて独占生中継された。

<WOWOW番組情報>
「第62回グラミー賞授賞式」
1月27日(月)よる10:00[WOWOWプライム] ※字幕版
リピート放送
3月24日(火)よる10:30[WOWOWライブ] ※字幕版
【Not Sponsored 記事】

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