野鳥からイノシシまで! 一流シェフが作る、カジュアルなジビエの名フレンチ『レストランユニック』
2019.12.18 18:00
野鳥からイノシシまで、季節ごとにさまざまなジビエが楽しめる
遊び心ある楽しい料理をお腹いっぱい食べて満たされてほしい。そんな思いを店名に落とし込んだという、『レストランユニック(restaurant unique)』。オーナーシェフの中井雅明さんは、東京のレストランで修業後、パリのビブグルマン2軒、二つ星レストラン「エレーヌ・ダローズ(Helene Darroze)」で研鑽を積んだ。そして帰国後、目黒にあるフレンチ『キャス・クルート』(現在は閉店)のシェフに就任し、“ジビエがおいしいレストラン”として評判を得ていた。
それまでの経験を活かし、2013年12月に満を持して独立。目黒通りにオープンしたフレンチ『レストランユニック』では、1年を通してバラエティ豊かなジビエを提供。キジ、山鳩、雷鳥、青首鴨、ヒヨドリ、山鳥などの野鳥から、あなぐま、本州鹿、蝦夷鹿、イノシシまで扱い、お客を楽しませている。
千葉県産の初物野ウサギはクセがなくじゃがいもとも相性抜群
今の時期、コースによく登場するのは、野生ウサギの煮込みをアレンジした一品。同店には、アラカルトとして注文できる「野ウサギのロワイヤル仕立て」(=ウサギ肉の中にフォアグラやトリュフを詰めた円柱状の一品。“アリバブ風”と呼ばれる)も存在するが、この日用意してくれたのは肉をほぐして作るタイプのロワイヤル(写真下)。ウサギは千葉県産の初物。熟成させることなくすぐにおろして、赤ワインで煮込んでエミエッテ(細かく砕く)したら、ホクホクにふかしたジャガイモ・キタアカリにトッピング。
ジャガイモとともに頬張ると、ホロホロとほぐれながら口いっぱいにうまみを広げていくウサギ肉は、クセも少なくとても味わい深い。スッキリとした口当たりの赤ワインと相性ぴったりだ。
野性味溢れる山鳩は、「これぞジビエ!」という力強い味わい
続いて紹介するのは、スコットランド産の野鳥を使った「山鳩のロティ 内臓のソース」(写真下)。骨を炒めて、ベルギー・エシャロットや黒こしょう、コニャック、赤ワインでフォン・ド・ヴォーに仕上げて裏ごしした後、心臓などを細かく刻んだものやパセリを加え、コクと香りを呼び戻した“内臓のソース”でいただく野性味あふれる一品だ。
山鳩の肉は、レバ刺しを思わせるほど赤く、鉄っぽい味わい。しっとりと舌に絡みつき、口中に強く野生の味を残していく。
パイ生地のおいしさにも注目の包み焼き
こちらは「月の輪熊とフォアグラのパイ包み焼き サルミソース」(写真上)。肉と脂をわけた後、肉はミンチ状にして、脂と別々の層に。さらにフォアグラを真ん中に配置させてパイ生地に詰め込み、ゆっくりと火を通したら、一度オーブンから出してドリップを出す。そして再度オーブンに入れることでパリッと焼き上げている。
カットすると、パイの中にはみちみちに詰まった熊肉ととろ~りとろけたフォラグラ。サックリした食感のパイ生地と具材のコク深い味わい、そして熊肉のうまみが溶けだしたサルミソースの三位一体感を堪能できる一品は、まさに遊び心満点だ。
ジビエのおいしさをめいっぱい楽しんでもらえるよう、ワインも豊富にオンリスト
ボリュームたっぷりの一品なので、ワインとのマリアージュをゆっくり楽しめるのも魅力。お店には、赤、白あわせて常時100種類ほどを用意。シェフ自身がお気に入りのブルゴーニュを中心に、自然派を多くそろえている。「料理もワインも、お客さまが楽しんでくれるのが一番」と中井シェフ。高級レストランやパリの星付きで身に付けた基本の料理を大切にしながらも、料理の枠にしばられることなくおいしさを追求したいとの想いから、「ゆくゆくはカウンターのみの店もやりたいし、ジビエを使った鍋を出すこともあるかもしれません」と展望を語ってくれた。
また、「料理するほうの嗜好も変わってくるから、そのときそのときで一番いいと思うものをみんなに提供し続けたいですね」とも。今後もユニークなメニューで、私たちを驚かせ続けてくれるだろう。
【メニュー】
山鳩のロティ 内臓のソース 4,000円
月の輪熊とフォアグラのパイ包み焼き サルミソース 6,000円
野ウサギのロワイヤル仕立て 5,000円(記事内で紹介のメニューは別タイプのロワイヤルです)
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です
撮影:岡崎慶嗣
restaurant unique(レストラン ユニック)
〒153-0063 東京都目黒区目黒3-12-3 松田ビル1F03-6451-0570
ランチ金~日曜12:00~14:00(L.O.)、ディナー火~土曜18:00~22:30(L.O.)、日曜18:00~21:30(L.O.)
月曜
https://restaurant-unique.jimdo.com/
https://r.gnavi.co.jp/6ur4daz30000/
この記事の筆者:松本玲子(ライター/音楽家/ナレーター)
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