「今日会いたいな」を「今日買いたいな」と誤変換した私→彼氏の家に着いたら準備万端で待っていた話
退勤途中に送った一通
仕事帰りの駅で、ふと彼に会いたくなって「今日会いたいな」とメッセージを打ちました。電車が来る直前、片手で打ったので、画面を見直さずに送信ボタンを押してしまったのです。 彼からの返信はすぐに来ました。「いいね、何買うの?」。画面を見て首をかしげました。送信履歴を見返すと、「会いたいな」が「買いたいな」に変換されていたのです。 訂正しようかと思いましたが、なんとなく流れに乗って「とりあえず会えたら嬉しいなって」とだけ返信しました。彼は「了解、待ってるね」と返してきて、私はそのまま彼の家に向かう電車に乗ったのです。
玄関を開けたら、彼が立っていた
彼の家のチャイムを鳴らすと、いつもならパジャマ姿で迎えてくれる彼が、なぜかきちんとジャケットを羽織って立っていました。手にはメモ帳と財布。スマホの画面には地図アプリが開かれています。 「行こうか」。彼は当然のように玄関を出ようとしました。私は思わず立ち止まり、「え、何これ? どこ行くの?」と聞きました。彼は不思議そうな顔をして答えました。 「だって買い物行きたいんでしょ?」 頭の中で、メッセージのやりとりが一気に巻き戻りました。あの誤字を私は訂正しなかった。彼は本気でそれを「買い物に行きたい」というお願いとして受け取って、準備をして待っていてくれたのです。
あの「買いたいな」は誤字でした
私は思わず吹き出してしまいました。「ごめん、あれ誤字なの。『会いたいな』を打ったつもりが『買いたいな』に変換されてた」と打ち明けると、彼は数秒考え込んだあと、ふっと笑いました。 「もしかして、誤字に気づいてなかった?」と聞くと、彼は申し訳なさそうに頭をかきました。「気づいてなかった。何が欲しいかは聞いてなかったから、最近君が見てた香水とか靴下のブランドとか、思い出せる範囲でリストにしてた」 そう言って差し出されたメモ帳には、私が以前ぽろっと話した欲しいものが10項目以上、店舗の場所と営業時間つきで並んでいたのです。私はメモ帳を見つめたまま、しばらく何と言えばいいのかわかりませんでした。
そして...
彼の用意があまりに本気だったので、結局その夜は予定変更で、駅前のモールに買い物デートに出かけることになりました。彼は「せっかくだから、何かひとつだけプレゼントさせて」と、リストの最初に書いてあった香水を買ってくれたのです。 帰り道、彼の手をぎゅっと握りながら、私は「ありがとう、本当に」とつぶやきました。申し訳なさと愛おしさが入り混じっていました。何気ない誤字を真に受けて、ここまで本気で動いてくれる人。私は彼のそういうところに、ずっと前から惹かれていたのだと思います。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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