「あんた最近付き合い悪くない?」としつこい友人→断り続けた"本当の理由"を話した夜
終わらないメッセージ通知
スマホの画面に、何度目かの通知が浮かびます。 「今週末どう?」「ねえ、返事して」 学生時代からの友人からのメッセージでした。
仲のいい友人からの誘いは、本来なら嬉しいはず。 だけど今の私には、ただ重荷でした。
「ごめん、今週もちょっと」 そう返した瞬間、既読マークがついて、少しの間がありました。
「あんた最近付き合い悪くない?」
画面に浮かんだ言葉に、胸がちくりと痛みます。 責められているようで、でもそれ以上に、私は答える気力すら残っていませんでした。
打ち明けられなかった事情
数か月前、母が倒れました。 幸い命に別状はありませんでしたが、半身に麻痺が残ってしまいました。 仕事から帰ったあとは介護の時間。週末はリハビリの付き添いで、自分の時間なんてほとんどありません。
誰かに話せば楽になったのかもしれないです。 でも「同情されたくない」という気持ちが強くて、誰にも言えませんでした。
断るたびに、ただ「ごめん」「また今度」と繰り返すだけです。 それが積み重なって、気づけば彼女のメッセージの温度は変わっていました。
「何かあった? 私、怒ってる?」
その一言を見たとき、ふっと涙が出ました。 違うよ、怒ってなんかない。むしろ、心配してくれてありがとう。 でも、それをどう伝えたらいいのか、わかりませんでした。
ついに話した夜
ある夜、ついに彼女から電話がかかってきました。 無視する気力もなくて、通話ボタンを押します。
「ねえ、ほんとに何があったの? 私、ずっと気になってて」 声がいつもの明るさじゃなかった。怒っているというより、どこか不安そうでした。
私は深く息を吸って、ぽつり、ぽつりと話し始めました。 母のこと、仕事と介護の両立でいっぱいいっぱいなこと。誰にも言えなくて、ずっと抱え込んでいたこと。
話しているうちに、声が震えました。 それでも彼女は、私の話を最後まで黙って聞いてくれました。
そして…
「…そんな大変なこと、一人で抱え込んでたの?」
電話の向こうから、彼女の声がかすかに震えていました。 「ごめん、私、全然気づいてあげられなくて。しつこくしてごめんね」
その言葉に、堪えていた涙が一気にあふれました。 謝るのは私のほうだ。ちゃんと話さずに、ずっと遠ざけていたのは私なんだから。
「今度会ったとき、話聞かせて。私、手伝えることあったらなんでも言って」 優しい声が、心にじんわり染みていきました。
一人で抱え込まなくていいんだと、そんな当たり前のことに、ようやく気づけた夜でした。 強がって距離を置くより、正直に話すほうが、ずっと大切なものを守れる。 あの夜から、私たちの関係は前より深くなった気がしています。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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