厳しいと恨まれた元PTA会長の私には、誰にも話せない事情がある
引き継いだのは崩壊寸前の組織
私が会長を引き受けたとき、PTAはまともに機能していませんでした。行事の準備が当日まで終わらない。配布物に誤りがあっても誰も気づかない。集まりに来るのは半数以下。教頭から呼び出され、「このままではPTA活動の継続自体を見直します」と告げられた日、胃の奥がぎゅっと縮みました。
誰かが締めなければ、組織ごとなくなる。その一心で「期限は絶対です」と繰り返し、細かく管理するしかなかったのです。嫌われているのはわかっていました。でも、嫌われる以外の方法を、私は知りませんでした。
あの言葉の出どころ
秋の行事準備で、彼女の案内状に誤字が見つかりました。印刷前に修正されていたことは知っていました。それでも口にしたのは「PTAの仕事もまともにできないの?」という言葉です。
言った瞬間、自分でもひるみました。それは教頭が私に向かって投げつけた言葉と、まったく同じだったからです。あの日、唇を噛んで耐えた一言を、私はそのまま彼女にぶつけてしまった。
周囲のお母さんたちが目を伏せる中、何事もなかったように会議を進めた自分が、今でも許せません。
後任が変えたもの
年度末、私は会長を退きました。後任に手を挙げたのは、あの日私が傷つけた彼女でした。
「私のやり方で進めさせてください」その声を聞いたとき、内心焦る自分がいたのです。
彼女が作った新しいルールは、私のやり方の否定そのものです。けれど、会議室の空気がやわらかくなっていくのを遠くから見て、正しいのは彼女のほうだったと認めざるを得ませんでした。
そして...
彼女のやり方でうまく回るなら、それが一番いい。頭ではそう思っています。でも時折、「あの崩壊寸前の状態を立て直したのは私だ」という声が胸の中で暴れます。感謝されたいわけではありません。ただ、あの厳しさがなければ今のPTAも存在しなかったという事実を、誰かに知っていてほしかった。
言えないまま、卒業式の日が近づいています。彼女が周りの保護者と笑っている姿を見届けて、私はそっとこの学校を去るつもりです。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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