「あの子、友達いないんだってよ」と娘を仲間外れにするクラスメイト→転校生が変えた"教室の空気"
減っていった笑顔
小学3年生の娘は、もともとおしゃべりな子でした。「今日ね、給食でプリン出たよ」「休み時間に縄跳びしたの」帰ってくるなり学校の話をするのが日課だったのに、ある時期からぱたりとそれがなくなりました。
「学校どうだった?」と聞いても、「別に」とだけ返ってくる日々。表情のどこかに影が差しているような気がして、でも問い詰めるのも怖くて、様子を見守ることしかできませんでした。
授業参観で聞こえた声
異変に気づいてから1ヶ月ほど経った頃、授業参観がありました。教室に入ると、娘は一番後ろの席で、誰とも話さずうつむいていました。
休み時間、廊下で数人の女の子たちの声が聞こえました。
「あの子、友達いないんだってよ」
帰宅後、娘にそっと聞くと、小さな声で「ずっとひとりだった」と教えてくれたのです。爪が手のひらに食い込むほど、拳を握りしめていました。
教室に差した光
どうすればいいのかわからないまま数週間が過ぎた頃、クラスに転校生がやってきました。ある日、娘が珍しく自分から学校の話を始めました。
「今日ね、転校してきた子が『隣、いい?』って言ってくれたの」
その日から少しずつ、娘の表情が変わっていきました。「今日も一緒にお昼食べた」「休み時間に絵を描いた」断片的な報告のひとつひとつが、どれほど嬉しかったか。たったひとりが隣に座ってくれるだけで、教室の空気はこんなにも変わるのだと知りました。
そして...
ある夕方、娘が「友達ができたよ」と笑顔で言いました。たった一言。でもその笑顔が、この数ヶ月間で一番明るくて、目頭が熱くなりました。
娘の世界を変えたのは、大人の介入でも特別なイベントでもなく、「隣、いい?」というたった一言でした。あの言葉をかけてくれた子に、いつかきちんとお礼を言いたい。そう思いながら、今日も娘の「学校の話」に耳を傾けています。
(30代女性・介護職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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