「ゴールドウイン」 国内外のスキーヤーつかむ 付加価値ある値上げで訴求

ゴールドウインのオリジナルブランド「ゴールドウイン」のウィンタースポーツウェアが売れている。アウトドアブームを背景に、売上高がコロナ禍前を上回った。コストアップの影響で今冬は値上げに踏み切ったが、縫製のグレードなども上げて質にこだわるスキーヤーをつかむ。
コロナ下は苦戦し、売上高を4~5割ほど落としたが、23年から復調し始めた。スキーやスノーボードのような自然の中で遊ぶレジャーの需要が高まり直営店、卸先ともに新規客による購買が増えた。24年の売上高は19年実績を上回った。
しかし、円安が進んだ25年冬は、原材料費や工賃の上昇に悩まされている。残暑でシーズンが短期化している問題もある。「ウィンタースポーツ業界には毎年新作を出し、キャリー品は全て値引きする商慣習がある。定価販売の期間が短くなると厳しい」(木南拓也ゴールドウイン事業本部ゴールドウイン事業部長)。

対策として、手の込んだ縫製やデザイン性の向上など、品質を上げた。価格は平均して2割ほど上がり、ジャケットで約15万円ほど。型数は約3割減らした。

生産体制も見直した。通常、スポーツ用品は1年ほどかけて企画・生産する。一方、ウィンター用品は5、6月にサンプルを見せて受注会を開き、オーダーを元に数カ月で生産し納品する方式が主流。一定の受注は約束されるが、納期が短く原価が上がる。値上げ幅を少しでも抑え品質も保つため、今冬は他の用品と同じやり方に切り替えた。「確約の受注がなくなる分、売り上げは一時的に減るかもしれないが、必要な施策だ」
国内客への販売は厳しくなるとみるが、インバウンド需要の伸びには期待する。ここ数年でウィンタースポーツがはやり始めた中国や東南アジアからの客が増えているのが追い風だ。自国にあまり用品が売っていないため、来日時に一式を揃える傾向がある。
「今後も品質を上げ、国内外でプレミアムブランドとして認知されたい」。色や着丈などのデザインを工夫し、タウンユースの客も増やしたい考えだ。
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