障壁が一気に消えさった2人の恋。ジョンレノンの出立ちで舐めすぎ事情聴取【愛の、がっこう#9】

障壁が一気に消えさった2人の恋。ジョンレノンの出立ちで舐めすぎ事情聴取【愛の、がっこう#9】

2025.09.11 17:10

※このコラムは『愛の、がっこう』9話までのネタバレを含んでいます。

■暴漢扱いの父と、命からがら独り立ちした愛実

毒親の父を母がおたまで引っ叩き、その隙に命からがら逃げ出して、どうにか家を出ることができた愛実(木村文乃)。やりくちが暴漢から逃げ出す時とほぼ同じ、という物騒な独り立ちとなりました。

そんな中、カヲル(ラウール)の働くホストクラブに警察の捜査が入ることとなり、ホストのカヲルも事情聴取の対象に。それを知った愛実の親友・百々子(田中みな実)は「本気で好きなら応援するつもりだったけど、警察沙汰になったら関わっちゃダメ」と愛実を静止します。

警察沙汰とはいえ、事情聴取されるだけ。実際に何か処罰されるまで至らなければ問題ないのでは? とも思いますが、警察に関わるだけで嫌厭する百々子の行動が、愛実達とカヲルの生きている世界が違うことを表現しているのでしょう。

■ジョンレノンの出立ちで事情聴取は舐めすぎだろ

カヲルはというと、事情聴取に全身赤&ジョンレノンや紅の豚くらいしか着こなせないであろう丸サングラスで登場。この出立ちでかっこよくなっちまうんだから、ラウールのビジュの強さにはひれ伏すしかありません。一般人がやったら新人芸人になります。

こんなふざけた格好で警察の事情聴取を受けるカヲル。最後に文字起こしした調書を渡され、一読し、確認をしたら署名をするように取調官に促されます。しかし、文字が読めないカヲルですから、こんなにも長文かつ大量に漢字の入った文章を読むことなど困難です。

サインだけ済まそうとすると、「後に証拠として採用されることもある。間違いがあれば他の人にも影響します。よーく読んでください」と念押しされ、必死で読み解こうとなんとか文字を凝視します。

しかし、時間のかかるカヲルをこの取調官がとにかく急かす! なんだかねちっこいAV男優を彷彿とさせるようないやらしさすら感じさせる口調で煽る!

そこに到着したのが愛実。取調官に取り次いでもらい、カヲルは読み書きに困難があることを配慮して取り調べをしてほしいことを訴えます。関わるなという百々子の忠告などもちろん聞くはずがありませんでした。

愛実は確かに父の言いなりで生きてきましたが、自分が譲れないところは絶対譲らない頑固な一面がありますよね。そういう頑固な面は父親譲りなのかもしれません。

■人ごとの実母と、我ごとの他人

そんな愛実の様子を見ていたカヲルの母・奈央(りょう)は「ちょっとおせっかいはやめて。あの子はあれで生きてくしかないの。今だけ助けたって何かが変わるわけじゃない。あんた、あの子丸ごと引き受けられんの? 同情は残酷よ」と、カヲルは自分の子どもであるにも関わらずまるで他人事。こんな時、人生丸ごと助けて支える存在が母の奈央であるはずなのに、自分は助ける気は一切ない様子。

そこまで支えないにしても、取り調べという、一歩間違ったら人生に関わりそうな大事な一場面だけでも支えてあげることはとても有意義だと思うのですが。

「同情じゃありません。鷹森さんに自信を失ってほしくないんです」と、奈央に反論しながら、愛実はカヲルに胸を張って生きてほしいから文字を教えたかったのだという本心に気づくのでした。

■バチイケすぎる川原の漢気

川原(中島歩)は愛実の一人暮らしの家を訪ね、「結婚の話は白紙にしてほしい」と申し出ます。カヲルを突き落としたのは自分であることを告白し、それを誰にも言わなかったカヲルの行動から、自分よりもカヲルの方が愛実を思っていること気づいたこと、愛実への気持ちは執着であり、「全く、これっぽっちも、君のこと愛してなかった」のだと伝えます。

そして、カヲルとの関係を終わらせようとしている愛実の背中を「焦ったいなぁ。昔ストーカーしたんでしょ。それくらいの勢いでいけよ!」と、押すのです。

本当は愛実への気持ちがきちんとあった川原。でも、カヲルや愛実の行動を見て、自ら身を引くことを決意し、愛実にしこりが残らないように考えた言葉選びで別れを告げました。

今までなりふり構わず感情で動いて引っ掻き回してた川原とは思えない、愛実の気持ちを考えた漢気ある行動に拍手をおくらざるをえません。

さらには、行動力が半端ない川原は、カヲルの家を突き止め、愛実の住所を渡しに行くのです。「今日休みだからいると思う。円満に婚約破棄しました!」とカヲルに告げて去っていく川原がかっこ良すぎましたね。今の川原なら、これからきっとモテるはず!

■2人の前にあった障壁が一気に消え去った9話

もうこの恋はやめようと考えていた愛実とカヲル当人をよそに、竹千代(坂口涼太郎)は「俺カヲルさんにはチワワ先生と付き合ってほしかったな」、愛実の同僚・佐倉(味方良介)は「これまで建前を言ってきましたが、小川先生と鷹森さん応援したいんです。僕自身、人に祝福される恋をしてこなかったので」、そして百々子や川原の行動の数々などが、一気に2人を後押ししてくれました。今まで全方位から反対されてきた2人の恋を応援してくれる人が、気付けばこんなにも増えているなんて。

そして、愛実自身も父・誠治(酒向芳)へ、「パパの思うように生きれないと思う」と、自分の選択で生きていくことを宣言。カヲルも夜職を卒業し、彼らの間にはだかっていたあらゆる障壁が一気に消え去ったよう。

カヲルは愛実のもとを訪ね、すれ違ってしまったものの無事2人は公園で再会します。神様も2人を巡り合わせたのでしょう。

残る障壁ラスボスは愛実の学校と、生徒や親の問題です。厳粛なあの学校で、これらはどのように解決していくのか。2人の幸せが必ず待っていることを信じつつ、また次回。

(やまとなでし子)

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