

岡山のファクトリーブランド「コトル」 独自素材を強みに輸出伸ばす

コトル(岡山県倉敷市)が手掛ける国産ユニセックスウェア「コトル」が、糸や生地からこだわった独自の服作りを強みに、輸出を伸ばしている。パリで年に3、4回展示会を開き、海外の販売先は22軒に増えた。特にレディスからの引き合いが増えている。26年春夏物では三つ目となる新ラインを打ち出し、ブランドの魅力をさらに広げる。
(小畔能貴)
海外から販路開拓
同ブランドは18年にスタート。縫製設備を揃え15年にOEM(相手先ブランドによる生産)から創業した同社のファクトリーブランドだ。日本特有の素材を活用した服作りで、先に海外から販路を開拓してきた。現在も売り上げの多くを海外が占めている。
国内は卸販売をせず、ブランドの受注会を開催している。受注会ではセミオーダーにも対応するなどしており、「国内の売り上げも徐々に増えているところ」(渡辺稔晃代表)だ。ブランド立ち上げ時から、自社工場の隣に直営のギャラリーショップも運営している。
3種類のオリジナルデニム、「アルティメイトピマ」をはじめとしたオーガニックコットンを使ったオリジナルコーデュロイで作った服などをユニフォーム・フォー・リビングというラインで提案している。
一方で、世の中にない生地をゼロから作る芸術的表現を狙ったラインもある。どの糸をどこで織るか、ブランド側が自ら意欲的に動き、オリジナリティーのある素材を生み出している。
これらの2ラインがあることで、アメカジをベースにしたセレクト店から、アルチザン(職人)の製品を軸にしたところまで、様々なタイプのショップにアプローチできている。また、1、6月メンズウィークだけでなく、3、6月のレディスウィークにも展示会を実施するようになり、販路開拓が加速した。
売り上げは前年の倍以上に増えた。手応えのあるレディス(ユニセックス含む)は、フェミニンやガーリーを切り口としない店からの引き合いが強く、こうした店の割合が全体の7割を占めている。
伝統織物を現代に
26年春夏物では、ビューティ・オブ・ライン(用の美)と名付けた新ラインを加える。日本の風土や文化、先人の知恵から生まれた素材や織物を、現代の技術によって新たに開発していくもので、まず裂き織りに焦点を当てて作った。

8オンスのオリジナルデニムに染色やビンテージ加工をし、数ミリ単位のテープ状にカットすることにより、裂き織りに再構築。これを使ってジャケット(税込み44万6160円)やシャツ(32万2640円)などを打ち出す。


自社工場はコトルの生産が中心になっている。丸縫いができる、縫うものが多彩など、高い技術を持った縫製スタッフは全て日本人だ。最近新たなスタッフが加わるなど、人材も充実してきた。
今後については「いっしょに物作りに挑んでくれる取引先とともに、ブランドの強みにさらに磨きをかけたい。生み出した付加価値を長く楽しんでもらえるようになるのが理想」と話す。
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