

25年夏注目の青春ホラー 「光が死んだ夏」の魅力とは 親友とすり替わってしまった“ナニカ”との奇妙で歪な日々

「このマンガがすごい!2023」オトコ編の第1位に輝き、多くの漫画ファンを虜にしてきた話題作「光が死んだ夏」(モクモクれん著/KADOKAWA刊)。美しい田舎の風景を舞台に描かれる、親友との奇妙で歪な日々。その唯一無二の世界観が、今夏アニメーションとなって私たちの目の前に現れる。今回はアニメ「光が死んだ夏」の魅力をストーリー、キャラクターなどの視点から解説していく。
幼なじみの光を模倣する謎の“ナニカ”との日々
アニメ「光が死んだ夏」は、7月5日(土)より日本テレビ系にて毎週土曜24:55ほかで順次全国放送(配信はABEMAほか毎週土曜深夜1:55~)。モクモクれんによる、青春のざわめきと恐怖が交錯する青春ホラー漫画を原作とし、普通の男子高校生のよしきが、幼なじみの光を模倣する謎の“ナニカ”との生活のなかで、身のまわりに起きるさまざまな怪事件を体験する姿が描かれている。“ナニカ”と少年の狂気がはらむ、背筋の凍る展開が多くの読者を魅了し、アニメにも注目が集まっている。
「光が死んだ夏」ストーリー概要
とある集落で暮らす少年・よしきには、光という親友がいた。同い年で、常に一緒に育ってきた二人。しかし、光が山で行方不明になり、一週間後に発見された日から、よしきは彼に違和感を覚え始める。
「……お前、やっぱ光ちゃうやろ」
見た目も、声も、記憶も、すべてが光そのもの。しかし、ふとした瞬間に見せる“人間ならざる”言動。よしきは、親友が“ナニカ”にすり替わられてしまったことを確信する。それでもなお、よしきは光の姿をした「ヒカル」の側にいることを選ぶ。
世界観:夏の光と影が織りなす、じっとりとした恐怖
物語の舞台は、蝉の声が鳴り響き、入道雲が空を覆う、日本のどこにでもありそうな長閑な集落。鬱蒼と茂る木々、光が煌めく小川、夏の匂いが立ち込める空気――。そのどこか懐かしい風景は、一見すると美しい青春物語の舞台そのものである。
しかし、その日常の裏には、古くからの因習や閉鎖的な村の空気が澱み、得体の知れない“ナニカ”が潜んでいる。美しい夏の光が強ければ強いほど、その影は濃くなるように、本作では日常に潜む静かでじっとりとした「ジャパニーズホラー」の恐怖が巧みに描かれている。
キャラクター:歪な関係を紡ぐ二人の少年
よしき(辻中佳紀)
本作の主人公。幼馴染のヒカルが“ナニカ”にすり替わったことに気づき、恐怖を感じながらも、彼を失いたくないという強い想いから奇妙な共存生活を受け入れる。彼の繊細な心の揺れ動きを通して、物語は進行していく。
ヒカル
よしきの親友。山で“ナニカ”に成り代わられてしまう存在。姿形は光のままで、天真爛漫に振る舞うが、その中身は人間ではない異質なもの。時折見せる非人間的な言動が、物語に底知れぬ不気味さをもたらす。
豪華声優陣が命を吹き込む、繊細な心の機微
本作の魅力を語る上で欠かせないのが、キャラクターに命を吹き込む声優陣の存在である。実力派キャストが、複雑なキャラクターたちの感情をどのように表現するのか注目だ。
よしき役:小林千晃
よしきの恐怖、葛藤、そして“ナニカ”への愛情ともいえる複雑な感情を演じるのは、『マッシュル-MASHLE-』のマッシュ・バーンデッド役や、『葬送のフリーレン』のシュタルク役など、数々の人気作で主演を務める小林千晃だ。
小林はオーディション時から「恐ろしいけど心地良い、そんなぐちゃぐちゃな感情に振り回されつつ臨んでいました」とよしき役について言及。飄々とした役から内面に複雑な感情を抱える役まで幅広く演じ分ける彼が、本作ではよしきの心の叫びを繊細に表現する。
ヒカル役:梅田修一朗
光の面影を残しながら光ではない〝ナニカ〟という難役を演じるのは、『可愛いだけじゃない式守さん』の和泉くん役で知られる梅田修一朗。優しく誠実なキャラクターの印象が強い彼が、無邪気さと異様さが同居する「ヒカル」をどう表現するのか。
梅田は「ヒカル」という存在を演じるにあたって「ぼくにとって新鮮で、同時に、くらやみを覗くような感覚でもありました」と表現。その演技の振り幅が、物語の恐怖を何倍にも増幅させるに違いない。
田中役:小林親弘
物語の不穏な雰囲気を加速させるキーパーソン・田中を演じるのは、『ゴールデンカムイ』の杉元佐一役や『BEASTARS』のレゴシ役など、唯一無二の存在感を放つ小林親弘だ。野性味と深みを兼ね備えたその声は、閉鎖的な村に潜む闇を体現する上で、これ以上ないキャスティングと言えるだろう。彼の登場が物語に与える影響から目が離せない。
ほかにも、普通の人にはわからないものが〝見える〟主婦・暮林理恵役に小若和郁那。幼い頃から、普通の人にはわからないものが〝聞こえる〟よしきのクラスメイト・山岸朝子役に花守ゆみり、同じくよしきのクラスメイトで、坊主頭のムードメーカー・巻ゆうた役に中島ヨシキ、山岸朝子と幼なじみで芳樹のクラスメイト・田所結希役を若山詩音が演じる。
ただのホラーではない、心を揺さぶる物語
最後に、第1話から注目すべき本作の見所をまとめる。
■光と影のコントラストが美しい映像表現
ティザーPVは第2弾まで発表済。夏の眩しい光、深い緑、そしてその中に差し込む不穏な影。日常と非日常が交錯する映像は、息を呑むほど美しく、そして恐ろしい。“ナニカ”をはじめとする非現実的な表現に、CM制作などで知られる平岡政展が“ドロドロアニメーター”としてクレジットされている点にも注目だ。制作は、2024年にアニメ&IP事業本部を設立したサイバーエージェントのグループ会社・CygamesPicturesが担当。
■日常に侵食する静かな恐怖
派手な演出で驚かせるのではなく、じわりじわりと日常が侵食されていく過程を描くのが本作の真骨頂。原作では活字のフォントで表現される蝉の声や風の音といった環境音や、そこに混じる“異音”など、聴覚に訴えかける演出にも注目したい。
■よしきとヒカルの関係性の行方
本作は単なるホラーではない。恐怖の根底にあるのは、よしきとヒカルの歪でありながらも純粋な関係性である。なぜよしきは“ナニカ”を受け入れるのか? この切ないドラマこそが、本作最大の魅力なのだ。
7月5日(土)より放送が始まるアニメ「光が死んだ夏」。前述の通り、現在ではその世界観を垣間見えるティザーPVが第2弾まで公開されている。また、本日6月29日(日)夜7:00よりABEMAアニメチャンネルにて、アニメ放送スタートに先駆けた生特番「TVアニメ『光が死んだ夏』放送直前!スペシャル生放送」が無料生放送される。番組には、辻中佳紀役の小林千晃、ヒカル役の梅田修一朗、田中役の小林親弘が出演し、本作の見どころを語る。ぜひ番組開始前にその世界観の一端に触れることをおすすめしたい。
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