高校演劇部で芝居に出会い、“本物の役者”を目指しTSALの門を叩く＜トライストーン・アクティングラボ受講生インタビュー・藤田祥江＞

〈取材・文／児玉澄子　撮影／厚地健太郎〉

　TSALは、人気・実力を兼ね備えた俳優が所属する芸能プロダクション、トライストーン・エンタテイメント直営の俳優養成／演技研究所。演技の未経験者から、演技術の向上を目指すプロの俳優まで、幅広く門戸を開いている。講師陣は多数の俳優を指導してきたエキスパートぞろい。また、映画や舞台の製作者、監督、演出家、俳優などによる特別講義も実施している。

　現在第一線で活躍する前原滉も、演技未経験でTSAL入所～レッスンを経てトライストーン・エンタテイメントに所属をした一人であり、主演映画『ありきたりな言葉じゃなくて』が2024年12月に公開され、2025年1月には映画『アンダーニンジャ』（小津役）が公開。また東野絢香もTSALで芝居を磨き、トライストーン・エンタテイメントに所属。NHK大河ドラマ『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～』にて花魁・志津山役で出演、2025年公開の出映画『ゴーストキラー』『でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男』など多数の映画にも出演している。

　■藤田祥江インタビュー／「『好きを極めなさい』という言葉をいただき、自分の芯を探している最中です」

　──TSALに入所するまでの経歴を教えてください。

「高校の演劇部で自分と違う人生を生きる面白さに引き込まれ、卒業後に演技の専門学校に進学しました。TSALとの出会いは専門学校の学内オーディションです。当時、私が演技で壁にぶつかっていたことを真剣に受け止め、改善の道筋を示してくださったことから、『ここで学べば本物の役者になれるかもしれない』と思い、入所を決めました」

──入所から3年、ご自身の成長をどう感じていますか？

「講師の方に言われた『好きを極めなさい』という言葉が印象に残っています。自分の『好き』を明確にすることで自分を知ること、ひいては芝居も深めるということを知りました。今はさまざまなものに触れてアンテナを広げ、自分の芯を探している最中です。また私はもともとかなり人見知りだったのですが、演技レッスンを通して"恥を捨てる"ことを学び、人見知りの殻を破れたことは自分なりに大きな成長だと感じています」

──TSALで得たことは、外部のお仕事にどのように反映されていますか？

「先日、TSALの講師の方のお誘いで外部の舞台を経験させていただいたのですが、幅広い世代の共演者の皆さんとコミュニケーションを深めながら作品作りに取組めたのは、まさに人見知りを克服できた成果だったと感じています。共演者の中には私の祖父母くらいの世代の方も多く、普段なかなか接することのできない大先輩の皆さんとご飯を食べに行ったり、お芝居について語り合ったりできたのは私にとって宝物のような経験でした」

──直近と将来の目標を教えてください。

「これまで外部の仕事はTSALの講師やスタッフからの声がけで得たものばかりなので、まずはオーディションを突破して役を掴みたいです。将来の目標は、演技を始める前からずっと抱いていることなのですが、自分と関わってきた方々みんなの自慢になれるような人になりたいです。そのゴールはどこなのか明確にはわかりませんが、やはり1つでも多くの作品に出演してみなさんに認知されることが第一歩なのかなと思っています。安藤サクラさんや満島ひかりさんのように、どんな役でも深く掘り下げて表現できる俳優になりたいです」

　ふじたさちえ●2003年1月26日、岐阜県出身。資格：剣道2段　特技：剣道、竹垣作り　趣味：カラオケ、洋服リメイク　芸歴：洒落紋「ボクサーパンツ」web広告(2022)、消費者庁「育成・強化の為の教材」動画(2024)、劇団ブルースタクシーVol.38「去りゆくあなたへ」茶屋美衣子役(2024)