朝倉未来、9カ月ぶりの復帰戦で鈴木千裕を撃破「また昔のように朝倉未来強いっていう、そんな試合を続けていきたい」

東京ドームで開催中の「RIZIN男祭り」(ABEMA PPVほかにて全試合生中継)の第15試合で、朝倉未来と鈴木千裕がRIZIN MMAルール：5分3Rで激突した。朝倉にとっては約9カ月ぶりのリングとなる復帰戦。鋭い打撃を放つ鈴木に対し、タックルからテイクダウンに持ち込み、試合をコントロール。3R1分57秒ドクターストップで朝倉未来が勝利した。

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朝倉未来が見せた泥臭い勝利

「これまでの格闘技人生の中で、一番練習してきました」「泥臭くても絶対に勝つ」と発言するなどこの復帰戦に懸けてきた朝倉。言葉通り、試合は朝倉が「泥臭く」寝技に持ち込んで完全にコントロールした。

1R、鈴木が得意とするスタンディングでの打撃戦には付き合わず、早い段階でタックルからテイクダウン。上を取ったままコーナーに押し込んでパウンドを打ち込み、鈴木にほとんど何もさせなかった。

寝技とグラップリングを徹底的に鍛えてきたという朝倉は2Rも同じ展開で鈴木をコーナーに押し込み、鈴木を消耗させる。

3Rにようやくスタンディングの攻防となり、鈴木が代名詞である大振りのフックを繰り出すが、朝倉はこれも見切って鋭いパンチを当てつつ再びテイクダウン。このグラウンド中に鈴木の大量出血が判明。テイクダウン前のパンチで顔面をカットしており、無念のドクターストップとなった。

朝倉は試合後、「ホッとしています」と勝利をかみしめ「負けている時にずっと応援し続けてくれてありがとうございます」とファンへの感謝を述べた。

朝倉未来試合後インタビュー

――今回の勝利でファンの皆さんも喜んでいたかと思いますが、実際に復帰戦に勝利してリングから見た景色はいかがでしたか？

うれしそうにしてる人がたくさんいて、俺もうれしいです。

――クレベル選手のタイトルマッチはご覧になっていましたか？

まあ、悔しいっすね、なんかクレベルが負けるのは。

――今後の目標展望というのを教えていただけますか？

本当は(今日のメインで)クレベルが勝ってクレベルとやりたかったんですけど、でも誰でもRIZINが望む相手とやります。

――今回の試合展開は、もう未来選手がの想定していた通りのことができたという感じですか？

うーん、まあ、そうですね。 もっと違う作戦だったんですけど。自分のテイクダウンの力が思ってたよりも上がっていて。もっとうまくいかないと思ってたんですけど。

――試合後「またすぐに戻ってきます」とおっしゃっていましたが、試合への意欲は？

ここ最近、一番練習してきてJTTもいい雰囲気になって。自分自身が成長している中でやっぱりベルトは狙っていきたいですね。

――榊原さんが先日配信の中で、夏に「超RIZIN4」をやりたいという話があって。未来選手はこれまで「超RIZIN」で全てメインを務められてきましたけども、例えば夏に「超RIZIN4」があった場合、オファーがあったら参戦できる準備は？

今、何針か縫ったので口の中。怪我次第じゃないですか。いい相手がいて、 試合があれば。

――今回復帰されたのは、平本蓮選手へのリベンジというところからスタートでしたが、平本選手と戦いたいという思いはまだ強く持っていらっしゃいますか？

もちろんありますよ。ま、鈴木選手のほうが強いと思ってますけど。まあ、ボコボコにしたいですね。

――今回、試合テーマとして、「試合を楽しむ」とおっしゃっていたと思うんですが、試合見てるとすごく必死さが伝わった試合だったと思いました。楽しむことはできましたか？

いや、全然楽しくなかったですね。あんなブンブン振り回してきたんで。危ないじゃないですか。こっちも必死ですよ。

さすがに想定内ではいたんですけど、やっぱり体感すると 見にくいんですよね、パンチが。大振りの中にノーモーションみたいな感じも入っていて。それで、そっちに気を取られてると外から来る…みたいな感じで。でもだいぶ見えていた気はしますけど。

――今日の勝利をこう噛み締めた上で前回の平本戦のことを振り返った時に「もうちょっとうまく戦えたな」ということは思ったりしますか？

成長したところを見せられたんじゃないかなと思ってますけどね。それは見ていた人が決めるんじゃないですか。僕はもう1回やったら勝てると思っているので。

――ベルトを狙うという発言もありましたけども、当然今回ベルトを新しく取ったラジャブアリ・シェイドゥラエフとの対戦というのも全然意欲はある？

はい、よくアンチとかが「〇〇から逃げるのか？」とか言いますけど、逃げたこと1回もないんで。全然ビビってるとかないんでね、誰とでもやりますよ。

――今日の勝利が約2年ぶりの勝利とはなるんですけど、勝利直後の感覚というのは特別なものはありますか？

ホッとしたって感じですね。プレッシャーはないと思っていたけど、歓声を聞くとプレッシャーを感じましたね。ファンに対してやっぱり強さを証明してあげたいっていう気持ちが強かったんで。

声援を聞いた途端にちょっとプレッシャー感じたんですけど、だから本当にホッとしたって感じです。

――結構ファンの方が、未来選手自身のために戦ってくださいと仰っているんですけども。

自分のために戦っているとはいうものの、声援を聞くと俺もみんなのためにってなっちゃうんで。次から歓声はなしでお願いします(笑)。

――復活を待ち望んでいたファンの皆さんに一言メッセージお願いできますか？

リングの上でも言ったんですけど、負け続けてる時にずっと応援し続けてくれてありがとうございます。ここから新しい章の始まりで、また昔の様に朝倉未来強いっていう、そんな試合を続けていきたいと思いますので、また応援お願いいたします。