松岡昌宏“三田園”が暴く「シンデレラ・ストーリー」の“ハッピーエンド”のその先にあるもの＜家政夫のミタゾノ＞

2025.02.24 20:09

松岡昌宏が主演を務める「家政夫のミタゾノ」第7シーズン(毎週火曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)の第6話「シン・デレラのダンス、誰か見た？」が2月18日に放送された。三田園(松岡)らが派遣されたのは、お城のような豪邸に暮らす取目悦子(紫吹淳)のお宅。ダンスパーティーの手伝いをしてほしいという依頼だったが、着飾った2人の娘の他に、“デレラ”と呼ばれる家政婦のような格好をした女性がいた。(以下、ネタバレを含みます)

伊野尾慧に加えて、新人家政婦役で久間田琳加が登場

同ドラマは、松岡演じる女装した大柄な家政夫・三田園薫(通称：ミタゾノさん)が、派遣された家庭・家族の内情をのぞき見し、そこに巣くう“根深い汚れ”までもスッキリと落としていく、痛快“のぞき見”ヒューマンドラマシリーズ最新作。

第7シーズンにも、伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)演じる若き家政夫・村田光や余貴美子演じる「むすび家政婦紹介所」の所長・結頼子、平田敦子演じる阿部真理亜、しゅはまはるみ演じる式根志摩といったおなじみの家政婦仲間たちが続投。そして、新人家政婦・大門桜役で久間田琳加が登場している。

継母とその娘たちにいじめられる“デレラ”

ミタゾノ(松岡昌宏)と光(伊野尾慧)が派遣されたのは、取目悦子(紫吹淳)の邸宅。お城のような豪邸で、ここでダンスパーティーを行うための準備をする手伝いを依頼された。

髪型も派手な悦子と、里沙(花柳のぞみ)と穴(御子柴彩里)の娘2人に迎えられた三田園らは、家政婦のような格好をした女性(久保田紗友)がいることに気づいた。

彼女は悦子の亡くなった夫の連れ子で、“麗楽”という名前があるが、ドジでいつも失敗ばかりして、頭をぶつけては「デ！」と叫んでいることから“デレラ”と呼ばれるようになったという。お城のような家、継母と娘たち、1人だけ疎外されている娘…、これこそまさに“シンデレラ”のような境遇といえる。

そこに区長の末広武(阪田マサノブ)と息子の純一(小柳友)がやってきた。次の区長選挙で純一が父の地盤を継いで立候補することが決まっており、その純一の結婚相手を探すために悦子が武に頼まれてダンスパーティーを開くということになっている。次期区長確実といわれる純一に気に入られようと必死なのが里沙と穴の2人。

麗楽もお茶を運ぶ時に武にあいさつをするが、あからさまに冷たい態度を取る武。この2人の間にも何やら因縁めいたものがありそうな感じだ。

家政婦のように扱われるデレラが家を出ない理由

武と悦子の間には、それぞれ思惑があるようだ。「純一さんがうちの娘のどちらかを気に入った場合…」と悦子が持ちかけると、武が「今、立て替えている分はウチが処理しましょう。結納金代わりに」と返すという怪しい会話があり、三田園はそれをちゃっかり聞いていた。

聞かれていたことを知った悦子は、「今夜、私たちの未来がかかってるの！　純一さんと穴と里沙のどちらかがうまくいくように協力して！」と三田園を取り込むことにした。“武の前にデレラを出さないで”という条件も付けて。

家政婦のような扱いをされているデレラが、この家を出ていかないのには理由があった。元々、本当の両親とデレラがここに住んでいて、幼い頃、「このお城はお前のものだ。この靴を履いて、お前の王子様とこのお城の大広まで踊っておくれ。それを見るのがパパの夢だ」とガラスの靴を渡された。

両親が亡くなり、継母たちと住むようになっているが、父親との約束を守るために、デレラは虐げられても耐えてここに住み続けている。

デレラにはもう一つ夢があった。それは、小さい頃にソシアルダンスを習っていたデレラは、ソシアルダンス歴20年、部門別で北関東大会2度の優勝経験のある純一とペアで踊ること。

王子様と出会う「シンデレラ」と同じ展開に

ここからは「シンデレラ」のストーリーと同じ展開に。

パーティーの時間となり、多くの来賓が取目家にやってきた。デレラは家政婦のような服装だったが、パーティーに参加したくて靴だけは高いヒールのものを履いていた。しかし、悦子にヒールを折られてしまい、パーティーに参加できなくなってしまった…。

そこで三田園は、桜(久間田琳加)が着ていた水色のドレスとデレラの家政婦の服をイリュージョンで入れ替えてみせた。光が「新しいデレラさん。“シン・デレラ”の誕生だ！」とテンションが上がるほど、そのドレスはとても似合っていた。靴はガラスの靴を履くことにして、髪型もプリンセスらしいものに。

光と桜がカボチャっぽい衣装に着替えさせられ、これで役者は揃った。

里沙と穴をはじめ、女性たちは次期区長の妻の座を狙い、純一とダンスを踊りたがるが、“竜巻”の異名を持つ純一に文字通り振り回されて、誰もそのダンスについていけなかった。

そこで登場したデレラが情熱のタンゴを見事に踊り切り、純一を虜にさせた。

そこで日付が変わり、桜が借りていたレンタルドレスの店員が服を回収に来た。ここで“シン・デレラ”はタイムリミットを迎えた。

ハッピーエンドに思えたが、復讐劇の始まりだった

ドレスを着替えるために慌てて階段を登るデレラ。その時、ガラスの靴の片方が脱げてしまった。さらに、大量の紙が舞い降りてきて、そこにはこの家がデレラの父が建てたものだということや、血のつながってない娘を召し使いのようにこき使っていること、部屋は元物置であることなど、デレラが冷遇されている事実などがイラスト付きで描かれていた。

さらに隠しカメラで撮影した悦子と娘2人の会話もモニターに映し出され、母子たちの裏の顔(本当の顔)が晒されてしまった。

これによって悦子の計画は崩れ、純一はガラスの靴を持って、デレラに「やっぱりあなただ。麗楽さん、僕と結婚してください」とプロポーズした。「よろこんで」と返事をし、ここにハッピーエンドを迎えた。

しかし、ここで終わるはずがない。三田園は“シンデレラ・ストーリー”のハッピーエンドのその先を暴いてしまう。それはデレラがじっくりと計画した復讐劇だった。