ある村に鬼がやってきた…弱っている鬼に村人達がとった行動に「泣いた」「優しすぎて好き」と反響【作者インタビュー】

2025.02.22 09:00

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回紹介するのは、ゴードン松坂さんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「こんなに人に優しくされたのはおれは生まれてはじめてだ」こと「鬼人」だ。2月10日時点で11万以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今回は作者のゴードン松坂さんに制作の背景を伺った。

村にやってきた鬼の様子がおかしい……？

ある日、村の近くに鬼がきた。

鬼は「く……食い物……食い物を分けてくれねェか……」と弱っている様子。

その様子を見て困った村人達。鬼は村に入れるならというお達しもでていたからだ。見つけたら退治しろとも言われている。

そこで村人達のとった行動とは……？

4コマで描かれている思わず心温まる展開。

実際に漫画を読んだ人達からは「泣いた」「優しすぎて好き」「なんていい話だ」「感情移入して泣きそうになった」「こういうのに弱いんだよ」「優しい世界…」と、いった声があがっている。

今回は、作者のゴードン松坂さんに『鬼人』の制作について話を伺った。

作者・ゴードン松坂さんの創作背景とこだわり

――「鬼人」を漫画にしたきっかけや理由があればお教えください。

投稿した日が節分なのですが、節分をネタにどういう4コマを描こうかなあと考えていた時に思い付きました。

節分で鬼に豆を投げる理由が、過去にこういうことがあったからだったら面白いかも知れないと思ったのでこういう話になりました。

――今作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントはありますか？

元々そうするつもりは無かったのですが、尾田栄一郎大先生作『ONE PIECE』のバラティエ編に登場するクリーク海賊団の一員『ギン』の要素やセリフを入れることにしました。最後のセリフやタイトル、ポスト本文はギンを知っている人ならピンとくるようにしてあります。

普段パロディを入れ込む漫画を描くときは、知らない人でも内容だけ読む分には楽しめて、知ってる人は自身の持っている知識との繋がりをより楽しめる構成を心がけております。

――今作は多くの読者から反響がありましたが、率直なご感想をお聞かせください。

「ウケる」という確信はありました。

近年の自分の作品はいわゆる『粋』な人の心の善い部分を描くことが多くなり、よりそれが如実に出る作品は多くの反響をいただいております。

今回の作品は、自分の描いてきた4コマの中で一番いいね数が多いものとなりました。ですが、これより良いものを描かなきゃ、これ以上の反響をもらいたい！といった焦りは無く、いつも通りまた別の色んな漫画を描いていきます。ほぼ毎日投稿しているので、ウケたスベったであまり一喜一憂しなくなったのもあると思いますが。

――ゴードン松坂さんが漫画を描く際に意識していることや大切にしていることがあればお教えください。

心を動かす漫画を描くことを心がけています。

6年前からTwitter(当時)に4コマをアップしているのですが本当にこういった反響をいただけるようになったのはここ2年で、最初は奇を衒ったシュールギャグを描いており泣かず飛ばずの毎日でした。活動を続けていく中で様々な作家の方々に影響され、様々な作品を吸収していき、人の心を動かすことが大事なのだと学びました。

今は心に配慮した漫画を描くことを心がけてます。

――ゴードン松坂さんの今後の展望や目標をお教えください。

現在、仕事をしながら空いた時間の全てを4コマに注ぎ込んでいるのですが、いずれ漫画だけで生活できたらと思います。案件、お待ちしております。

――最後に作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

よく風呂に入って、よく歯を磨いて、よく寝てください。