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作者の“産後うつ”の経験が描かれた漫画 読者から「励まされました…」「すべての妊婦さんに読んでほしい」と反響続々【作者インタビュー】
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コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、作者の藤嶋マルさんの体験談をもとにした漫画「産後うつになったけど今は元気に子育てしてる私の話」をピックアップ。藤嶋さんが、2025年1月19日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、4000件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では藤嶋さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
藤嶋さんの妊娠・出産経験を題材にした漫画
出産から1年6カ月の2018年3月に2回目の妊娠が発覚した藤嶋さん。産後うつの経験がある藤嶋さんは、妊娠のうれしさと同時に、産後うつへの心配があった。
しかし、同じ轍を踏まないと意気込みながら病院へと向かうと妊娠4週目であることが明らかに。そして、産婦人科の先生に、産後うつだったことを報告した。
先生によると「妊娠や出産は経験が大事」。そのため、前回より戸惑いは慌てたり、戸惑ったりすることは少ないという。そのため、産後うつのことをも心配しすぎず過ごすようにと気遣ってくれた。
また、「もし精神的に不安定になってもこの病院で引き続きサポートできますので」という先生の言葉に、ものすごく安心できたという藤嶋さん。心置きなく、妊娠・出産できたと語る。
先生の言う通り、二人目は全てが“経験済み”。そのため、体調がきつくても精神的には非常に楽だったという。
そして、「今回は…今回は絶対に産後うつにならないぞ」と、藤嶋さんの“本当の戦い”が始まって…。
この漫画を読んだ人たちからは、「とても参考になります」「励まされました…」「先生の言葉が染みる」「すべての妊婦さんに読んでほしい」など反響の声が多数寄せられている。
創作のきっかけは「産後の方へ自分のようになってほしくない」という思い
――「産後うつになったけど今は元気に子育てしてる私の話」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
元々「産後うつになったけど今は元気に子育てしてる私の話」というタイトルで、自分が経験した産後うつの事柄を漫画にして2021年にtwitterに週1で投稿を始めました。産後うつだったのに自分でそれを認められずになかなか受診に踏み切れず病状が悪化したので、産後の方へ自分のようになってほしくないという気持ちで漫画にして発表した作品です。
元々漫画・イラスト制作の仕事をしていたので、表現方法は自然と漫画になりました。その後完結した漫画をnoteやpixivなどの媒体にまとめて載せたところ、いろんなメディアさんでちょこちょこご紹介いただけるようになり、今回もweb記事のメディアさんにインタビューしていただいたので、反響が大きかったエピソードを抜粋してもう一度xにポストしたというのが今回の経緯です。
――本作を描いた上で「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
精神科の医師から頂いたアドバイスの言葉「罪悪感を持たないこと」は、産後うつの方以外にも響くものがあったらしく、反響が特に大きかったです。このアドバイスはぜひ広まってほしいです。
――特に気に入っているシーンやせりふがあれば、理由と共にお教えください。
電車を二回見逃して「自分って本当に病気なんだ、こんな自分が一人で赤ちゃんの面倒を見たら逆に赤ちゃんが危ない。周囲にもっと頼ってお世話してもらった方がいい」と自分で気が付いたのは自分の中ですごく印象深かったです。「罪悪感モード」だった自分が「周りに頼るぞ」モードにスイッチが切り替わったような感覚があり、この場面は絶対漫画で描き残しておきたいと思いました。
――細かい部分まで考えながら出産や育児と向き合われている姿が印象的でした。2回目の出産や育児の際、ご自身の経験以外に参考にされたことはありますか?
特にないです、完全に自分の経験から反省点を抜き出して対策しました。出産育児は赤ちゃんの特性(よく眠るかなど)も周りの環境も、自分の性格や体力の有無など一人一人違うので、他の人の育児のベストが自分の育児のベストとは限らないのが難しいところだと思います。そういう意味でもあくまで自分の環境、家庭状況にカスタマイズした対策だったので、漫画も本当に私自身の対策ですが…という気持ちで発表しました。
――二人目のお子様が卒乳し、映画時間がなくなってからは、どのようにリフレッシュされていますか?
卒乳して、1歳前後から次女も保育園に預けることができたのでイラストの仕事を再開して漫画の創作活動もして、それが最高のリフレッシュというか生きる源になってます! その合間に、お昼ご飯食べながら映画見たり本を読んだりして、映画時間もちまちま復活しております。
――これから出産を控えている方や、産後うつに苦しむ方にメッセージをお願いします。
この漫画は、書籍出版されているわけではなくて、web媒体に載せて、時々自分のSNSで流すという形で発表しているのですが、びっくりするぐらいコンスタントにメッセージやコメントを頂きます。その中で出産を控えている方から特に多いのが「勉強になったけど自分もこうなったらと不安」というお声です。
妊娠出産を怖がってほしくないという思いからタイトルに「…元気に子育てしてる私の話」と明文化しているのですが、怖いというイメージを持たせてしまったかもしれないという点では本当に申し訳なく思っています。
ただ、妊娠中の方にはあらかじめ「もし産後うつになってしまったら」を想定して、精神的に不安定になったら通える心療内科、精神科はどこなのかあらかじめ地域の病院を調べておく、自分の通っている産科が精神科などと提携しているのか、産後うつ対策はどうなっているのか聞いておく、などが必要だと思います。
防災にも通じるんですがいざという時の備えがあれば、パニックになったり焦ったりすることが少ないと思います。漫画にも描きましたが、私は産科に相談したら「心療内科を受診してください」と急に言われ、非常に困ってしまったので。
産後うつに今現在苦しむ方には焦らないで絶望しないで下さいとお伝えしたいです。私もそうでしたが、赤ちゃんのお世話をしなければいけないのに、自分の心身の不調を感じると絶望するし、赤ちゃんは泣いていて混乱するし、「あっもうだめだ、生きられない、終わりだ」って思ってしまうんですが、そう思ってしまいやすい脳の状態になっているだけで、全く終わりではないです。そうなった人間がここにもいるよ、というのを伝えたくて細かい症状や状況なども漫画にして私は描きました。
産後に心身の不調を感じた場合、すぐに出産した医療機関、産後の赤ちゃんの検診を行う保健所などに困っている自分の症状(気分が落ち込む、食欲がない、眠れない、赤ちゃんのお世話をする気力がない)をお伝えして、産後うつかもしれないので具体的な治療を受けたい旨を電話してみて下さい。気力がなくて電話や連絡もできないという方は、ご家族や友人、知り合いの方に頼んでください。相談を受けた家族の方やご友人の方は「休めば治るのでは」とは思わず、具体的にどこかの医療機関、保健所などのお住いの自治体の出産関係の科と苦しんでいる本人が確実につながるようにしていただければと思います。
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