【漫画】旅先で国外退去&無期限入国禁止…バイクでシベリアまで行ったワイルドすぎるバイク女子を描いた漫画に「カッコいい」「読みごたえありました」の声
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、コミックボーダーにて連載中の、端坂梨海さんが描く『バイクが趣味の地味子の日常』より第1話をピックアップ。最新話となる第3話は2024年11月8日に公開。
端坂梨海さんが10月13日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、5.300件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、端坂梨海さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
地味な後輩女子がバイクに乗ると…
主人公の近藤翔太(こんどう しょうた)は、訳あって東京から叔父の住む福井へ引っ越してきた。引っ越し当日、駅に迎えに来られなくなったという叔父の代わりに、下宿先の隣人である森村蒔(もりむら まき)が迎えにやってくる。声も小さく気の弱そうな蒔は、翔太の目にとても地味な女の子に見えた。
電車で下宿先に向かうまでの間、蒔が同じ大学の後輩であることが分かり、親切な彼女の案内で無事に下宿先までたどり着いた翔太。お礼に翌日食事をおごることを翔太が提案すると、明日から1ヶ月間出かけるのだとはっきりと言う蒔。一瞬これまでとは違う顔を見せた蒔に驚く翔太だったが、引っ越しで疲れてしまい、その後は自室でこれまでの生活を思い返しゆっくり過ごすのだった。
気づくと何もしないまま1ヶ月ほど過ごしてしまった翔太。するとバイクの音がアパートのすぐ下で止まったことに気づいた。このアパートには自分と蒔しか住んでいないことを思い出し、蒔が帰ってきたのかと急いで様子を見に下へ降りた翔太は、バイクにまたがるワイルドな蒔を目撃するのだった。
傷と泥にまみれた蒔は別人のように見え、翔太は衝撃を受ける。どこへ行っていたのか聞くと、バイクでシベリアまで行っていたという蒔。そしてバイクの魅力や旅先でのトラブルを饒舌に、かつ生き生きと語るのだった。
そんな強い蒔を見て、何もしていなかった自分に落ち込む翔太。蒔は落ち込んでいる翔太に、全部教えてあげるからバイクに乗らないか、と誘うのだった…。
作品を読んだ読者からは、「森村さんの変貌具合が凄くお気に入り!」「随所にフェチズム溢れていて良かった」など、反響の声が多く寄せられている。
作者・端坂梨海さん「読む人が自由に楽しみを見つけられるバランスの良い作品を…」
――『バイクが趣味の地味子の日常』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
元々は、第一印象と性格や趣味にギャップのある女の子を主人公にしたショート漫画をオムニバス形式で幾つか描いてみよう、と思って考えた案のうちの一つなんです。
私は大学在学時に、福井県内で活動する地域づくりアートプロジェクトのメンバーでした。そのプロジェクトの後輩の一人に、運転免許を取ってたった一週間後に北海道ツーリングに出かけた女の子が居たのを思い出し、その時のやり取りを大げさにしてショート漫画にしてみようと思ったのがきっかけです。
あまり何も考えずに1ページだけ描き上げた漫画だったので、正直、50人ぐらいが読めばいいや、と思っていたのですが想像をはるかに上回る反響があって驚きました。
あれ?面白いのかな?と思い、ストーリーやキャラクターのバックグラウンドを肉付けし、私自身が普段バイクに乗って感じていることや、同じようにバイクに乗っている親族や友人のエピソードを盛り込みながら続編を描き続けたところ、さらに大きな反響があり、結果的に商業連載の企画をいただいた、という経緯になります。
商業連載するにあたり、Twitter(X)バージョンのままではドラマ性が足りないと感じたので、設定を小変更したりさらに肉付けを加えております。
――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。
バイクのことを何も知らない人でも楽しめるストーリーを作ることを、一番大切にしていますね。マニアックな話はあまりせず、読む人が自由に楽しみを見つけられる作品を作ることを心がけています。バイク、観光、ラブコメ、日常・・・このバランス感を最後まで大切にしていきたいなと考えています。もちろん、ライダーの方たちから共感をいただくことは本当に嬉しいですし、バイク特有の生々しい体験談のようなものを描写することはとても重要なことだと思っております。
――今回の作品のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
まだ連載版が2~3話しか公開されていないのでちょっと難しいですね(笑
第1話でシベリアツーリングから帰ってきたばかりで、テンションがおかしくなっているヒロインの森村さんが、主人公の近藤先輩に「私とバイク乗りませんか?」と前のめりになって勧誘するシーンですかね。
私自身、行動力とバイタリティに溢れる女性に振り回されるのが好きなので・・・・(笑
――端坂梨海さんには主人公の森村さんのような「他人が知らない意外な一面」はおありですか?お差支えなければどのような一面があるのか教えていただけますでしょうか。
う〜ん・・・。私がこういった形で漫画を描いてることを一部の家族と友人にしか知らせていないので、そこかもしれないですね。周りに秘密で創作活動をするってなぜかめちゃくちゃ楽しいんですよ。前世がなんかの地下組織のメンバーだったのかもしれません(笑
昔からずっとこんな感じなんです・・・・・。
――端坂梨海さんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。
まずは『バイクが趣味の地味子の日常』を今後もしっかりとできるだけ長く描き続けること。今はとにかくこれが一番重要ですね。
実はけっこう先までのストーリーはある程度決まっていて、この先、登場人物も増えていきますし人間関係も複雑に深化していきます。そして、ヒロインの森村さんと主人公の近藤先輩はお互いから多くのことを学びあうでしょう。2人の移動・行動範囲もだんだんと広くなっていくので、北陸を中心に日本各地の様々な地域を描写していくことになります。その中でも、前述のとおり、読む人が自由に楽しみを見つけられるバランスの良い作品を作っていきたいです。
しかし並行して、別の様々なストーリーやアイディアが頭の中に詰まっているので、それをできるだけ試していきたいですね。自動車メインのストーリー、乗り物がテーマではない純粋なアオハルもの、歴史もの・・・。使い物になるかは別として、それぞれ構想があります。独りよがりにならないように、少しずつ世の中に出していきたいですね。
今回はバイクをテーマにした漫画を描いているわけですが、ジャンルや作品傾向にこだわらず、柔軟に「面白い漫画」をドシドシ描きていきたいと思っております。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
いつも『バイクが趣味の地味子の日常』を読んでくださり、誠にありがとうございます!
Twitter(X)投稿時代からSNSやブログにて非常に多くの感想や励ましの言葉をいただき、大変励みになっております。
これからも皆様に大いに楽しんでいただける作品を生み出せるように、日々努めてまいります!
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
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