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舞台「ブロードキャスト」本日開幕、湊かなえの青春小説を初舞台化 主演・新正俊「笑って泣いて、楽しい夏を過ごしに来て」
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8月10日(土)から25日(日)まで、舞台「ブロードキャスト」が東京・恵比寿エコー劇場にて上演される。それに先立ち、8月9日に公開ゲネプロと取材会が開催された。
湊かなえの同名小説を初の舞台化
本作は湊かなえによる同名青春小説の初舞台化。主人公の町田圭祐(新正俊)は、中学時代に陸上部で全国大会を目指していたが、果たせないまま高校ではとある理由で陸上を諦めることに。同じ中学出身の同級生・宮本正也(木村来士)に誘われたことがきっかけで、なりゆきで放送部へと入部するが、そこで正也や同級生の久米咲楽(深尾あむ)、さらに先輩たちの熱意に触れ、徐々に放送部への想いを高めていく圭祐。そして高校放送コンテストのラジオドラマ部門で改めて全国大会を目指すことになる。脚本は三浦香と元吉庸泰、演出は元吉庸泰が務める。
和気あいあいとした稽古場を振り返る
取材会には主演の新正俊、木村来士、深尾あむが登壇。まずは開幕を前にした今の心境や意気込みを訪ねられると、新は「短い稽古期間だったんですけども、濃密にキャスト・スタッフ全員で創り上げたものを、やっと明日からお披露目できるということで、僕自身も舞台上で楽しくお芝居できたらと思っております」と自信のほどを見せた。
木村は「最初に脚本を見たとき、こんなに内容が濃くてメッセージ性のある作品を、これだけ短い稽古期間で完成させることができるのかな?という不安の方が大きかったんですけど、いざ始まってみると優しいスタッフさんや新さん、深尾さんをはじめとした皆さんに支えていただきながら、何とか初日を迎えることができて、今はもう楽しみしかないです」と語り、本作が初舞台となる深尾は「このチームはみんな和やかで、すごく仲良く、稽古中も笑いが絶えない現場だったので、その雰囲気が伝わるといいなと思います。皆さんにたくさん笑っていただけたらと思います」と期待を覗かせた。
続いて話題は和気あいあいとしていたという稽古場でのエピソードに。新が「稽古の前に2人1組になって、絵で(演出の)元吉さんからのお題を伝えるっていうゲームを毎回やったんですけども、それがすごく印象的で。それがあったおかげでキャストの仲も深まったのかなと思います」と振り返り、木村も「最初はみんな猫被ってたというか、固い感じだったんですけど、このお絵描きのおかげでみんなの仲が一気に深まって、稽古が楽しいものへと変わったような気がしますね」と同意した。深尾は「稽古中、皆さんいろんなシーンですごいボケるんですよ。毎回違うことをやってきたりとか、ボケた人にツッコんだりとか…特に新さんは(笑)。笑いをこらえるのが大変でした(笑)。だから私も躊躇なく芝居ができたので、本当に皆さんのおかげだなと思います」と感謝を語った。
主演・新正俊「自分で選択して決断して未来に進む姿が見どころ」
自身が演じる役の見どころを質問され、新は陸上を諦めて放送部で第2の夢を見つける主人公・圭祐について「何かしらを決める、選択する、決断が迫ってくる、そこを選択せずに生きてきた人間が放送部に入って、最終的には自分で選択して決断して未来に進むっていうところは、役の見どころだと感じます」と語った。木村は「お2人の役はどちらかというと迷いがあって放送部に入ってという役なんですけど、僕は最初から絶対に放送部に入って、2人を誘って大会に出るっていう、一度決めたことをなんとしてでも成し遂げる芯の強い役なので、そこに注目していただけたら」と述べ、深尾は「私の演じる役はアニメオタクなんですけど、いろんな箇所でそのアニオタムーブが爆発するところがあって、その中でもお気に入りは2人が放送部に勧誘してくれるシーン」と語った。
作中で圭祐が声の良さを買われて放送部に勧誘されるくだりから、自身のアピールポイントを尋ねられると、木村は「最年少なので、どれだけ芝居が上手い人にもフレッシュさだけは負けないかなって、現役高校生ならではの活発な、元気なフレッシュさがアピールポイントです!」とコメント。新は「僕はあんまり自信はないんですけども、いろんな方から声がいいと言っていただけるので、そこはアピールポイントと言ってもいいんじゃないかな?と最近思えるようになってきました」と語った。深尾は悩みながら「私は初舞台なんですけども、色んな人に助けていただいてすごく楽しめたので、フレッシュさで…」と被せるも、木村から「ダメです(笑)」と却下され、「誰よりも楽しんでますという姿をお見せできたらなと。そこがアピールポイントです」とまとめた。
開幕に向け、深尾は「面白いなと思ったら声に出して笑ったり、感動したら泣いていただいたり。お客さんも共演者として楽しんでいただけたらいいなと思います」とメッセージ。木村は「僕は、メインはアイドルとしての活動なんですけど、今後役者も力を入れていきたいなと思ってるので、まず第一歩として、この距離感を楽しんでいただきたいなと思います。他の舞台では感じられない、生のピアノ演奏だったり、キャストが奏でているSEの効果音だったり、この舞台ならではの、ラジオドラマならではの要素が多いと思うので。あとは夏の思い出作りに来ていただけたらという。まだ当日券もありますので」とアピールした。最後に新が「本当に短い期間で作った舞台なんですけども、最高の青春を今味わえてると思います。目で見て、耳で聞いて、いろんなものを感じていただける作品になっていると思いますので、ぜひ笑って泣いて、楽しい夏を過ごしに来ていただけたら」と総括し、取材会は終了した。
遊び心満載の効果音にも注目
舞台上に設置された「ON THE AIR」のランプやガラスの壁がラジオブースを彷彿とさせるセット。語りを交えながらテンポよく展開していく物語に、ピアノの生演奏による音楽が寄り添う。ラジオドラマ制作を題材とした本作ならではの、キャストがステージに設置されたマイクに向かってリアルタイムで効果音を鳴らしていく演出には、遊び心から笑いが起きるシーンもあり、五感を生かして楽しめる作品となっていた。
舞台「ブロードキャスト」は8月10日(土)から25日(日)まで、東京・恵比寿エコー劇場にて上演される。上演時間は約100分(休憩なし)。
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