![](https://img-mdpr.freetls.fastly.net/common/web/common/img_protect.png?quality=40&auto=webp)
![](https://img-mdpr.freetls.fastly.net/article/hmz9/nm/hmz9X_XJUu1eB8xnZipg7yuaVJ28biNkU1W-jV1D6JQ.jpg?width=1400&disable=upscale&auto=webp&quality=75)
アクセスするほど劣化してくウェブサイト、一体なぜ… 制作者が明かす「開発秘話」に感動
アクセスするたび、劣化するウェブサイト。気になる仕組みを制作者に聞いた。
年季が入って色褪せた表紙、前の持ち主の痕跡...。古本には独特の味があり、古書店でお気に入りの一冊に出会った瞬間は格別だ。
Xでは、そんな古本のような感覚を味わえるウェブサイトが話題を呼んで...。
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古本のような仕掛けが施されたサイト
今回紹介するのは、「みんながアクセスすると劣化する記事」。同記事は、2017年に「変なWEBメディア」で公開された。
![ウェブサイト](https://img-mdpr.freetls.fastly.net/article/hmz9/nm/hmz9X_XJUu1eB8xnZipg7yuaVJ28biNkU1W-jV1D6JQ.jpg?auto=webp&quality=80)
アクセスすると、サイト全体がかなり色褪せており、古書のような年季を感じる。同サイトは、アクセス数に応じて文字がかすれ、時間の経過と共に色調が黄ばむ仕掛けが施されている。
つまり、多くの人がアクセスすればするだけ、紙の本のように経年劣化するということ。
「こういう発想好き」ネットで称賛の声
公開当初は真っ白だった記事も7年経って、すっかり年季が入っている。ユニークな仕掛けが施されたサイトは定期的にXで話題にあがる。
![ウェブサイト](https://img-mdpr.freetls.fastly.net/article/1ZTU/nm/1ZTUv1Exv_A8fMvCngGFmp_DHTxny-hDTcVU4tLPP4s.jpg?auto=webp&quality=80)
ネット上では、「おもしろ視点だ」「これいいなあ。こういう発想好き」「面白いので私も汚してきた」など、魅了される人が続出。
また、「前こんなに茶色だったっけ?」「ちょっと黄ばんだ辺りまでは見てたんですがまさか今こんなになってたとは...」「年1定期巡回してるけど、かすれるのがなかなか......」といった、定期的に経過観察する人の声も見受けられる。
アクセスするたびに劣化するサイトはいかにして生まれたのか。制作者に取材したところ、何とも胸熱なエピソードが明らかになったのだ...。
制作者は「賞味期限の長いコンテンツに」
取材に応じてくれたのは、制作者でプランナーの佐藤ねじさん。サイトを立ち上げた経緯に関して、佐藤さんは「日頃、企業のブランドのPRをやっているのですが、時々バズるものがあります。ただ、話題になってもすぐ消費されていきます。そうした状況に虚しさを覚えました。ウェブは寿命が短くなりがちなので、賞味期限の長いコンテンツになればと思い作りました」と、説明する。
公開当初から、佐藤さんの予想を遥かに上回る反響があったようだ。
佐藤さんからは、「リリース直後に話題になり、出した翌日くらいにはかなりかすれていました。1~2年に1回、Xで定点観測のようにポストする方がいて、定期的に話題になります」というコメントが得られた。
気になる劣化する仕掛けは...
件のサイトには、時間が経つにつれてサイトが黄ばんでいくのと、アクセス数が増えるとかすれる2種類の仕掛けが施されているという。
佐藤さんは、「2017年に5年で黄ばみが完了するように設定し、アクセス数に応じてかすれる仕掛けを継続しました。もっとかすれるような設定にもできますが、一度設定したものを変えるのはずるいと思い、当時の仕組みを維持しています。ずっと劣化していくわけではありません」と、話す。
黄ばむ設定は22年で終了しているため、これ以上黄ばむことはないが、今後もアクセスする人がいる限りサイトのかすれ具合は増していくということだ。
ネット社会の昨今、我々は朝から晩まで多くの情報に触れる。たくさんのサイトを訪れるが、数カ月後、印象に残っているサイトはどれくらいあるだろうか。こうした時代だからこそ、数年経っても人々の興味をひく「劣化するサイト」は必要なのかもしれない。
執筆者プロフィール
斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。旧ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。
今期の推しは、『夫の家庭を壊すまで』(テレビ東京系)、『しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~』(同系)、『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)。
(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)
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