『新・牡丹と薔薇』出演女優 美山加恋さん独占インタビュー
11月30日午後1時25分、フジテレビ系でドラマ『新・牡丹と薔薇』がスタートします。タイトルを目にして「おー!」となった方も多いのでは?
そうです、2004年に放映された『牡丹と薔薇』が、愛憎からまるドロドロのストーリーに加え「役立たずのブタ!」「財布ステーキ」など、インパクト大のセリフや小道具で話題を集め「ボタバラ現象」なるブームを巻き起こした、あの「牡丹と薔薇」が新しいドラマとなって帰ってくるのです。
そして「新・牡丹の薔薇」の序章、物語のすべての始まりとなる重要な役を演じるのは美山加恋さん。折しも前作OA時と同じ2004年、ドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」で草なぎ剛さんの娘・凛ちゃんを演じ、そのいたいけな演技で世のパパやママをとりこにした女優さんです。愛くるしい笑顔で「はい!」と返事をしていた少女は11年の時を経て、どのような演技を見せてくれるのでしょう。お話を聞いてみました。
―「新・牡丹の薔薇」、前作とは直接リンクはしていないものの、視聴者の方が期待するドロドロっぷりや名台詞はそのまま、あるいはさらなるヒートアップが期待できそうですが、これまでの美山さんのイメージとは結びつかない気がします。出演が決まったときは、どんな気持ちでしたか?
まず、またやるんだ! っていう驚きがありましたね。前作はすごく話題になりましたが、最近の昼ドラはそういう路線ではなかったですし。そして、そのドラマに私が出させていただくことへの驚きもありました
―美山さんは、伊藤かずえさん演じる小日向眞澄の若い時代(18歳~22歳)を担当。高校生での妊娠、出産、別れ、そして結婚、子育てと、その4年間に起きたことがすべての物語の始まりとなる重要なパートでの主役でもあります。演じるにあたって心がけたことは?
今18歳で、経験したことのないことばかりを演じるので、簡単ではないですが、同時にやる気にもなりました。周囲の、経験している人に聞いて少しずつ役に自分をなじませていきました。たとえば出産シーンは、お母さんに話を聞いたり、ドキュメンタリーを見たり。若いうちに子どもを産むことは、同じ系統の作品をいろいろ見て心情などを勉強しました
―前作に続き、脚本は中島丈博先生。ほかにも「たわしコロッケ」が鮮烈だった『真珠夫人』などを書かれた愛憎劇のオーソリティですが、独特のセリフなどは、すぐに慣れましたか。
私のところは残念ながら。「ザ!牡丹と薔薇!」みたいな激しいセリフはないんです(笑)。ただ『○○ですわ』とか『△△なのかしら』とか、日常使わない言葉遣いばかりで、そこは少し苦労しました
―強烈なセリフのドロドロ愛憎劇……とはいえ、美山さんのパートには憎しみや怒りは入れず、きれいに撮りたいと監督が話されてたそうです。
物語は、私(眞澄)が産んだ子どもたちが織り成す愛憎劇で、みなさんご期待の怒濤の展開になっています。でも、すべての始まりは愛だったのだということは伝えたい。人を愛し、その人の子どもを産み、愛しいと思う。物語の土台は愛情があったことを見てくださる方が感じられるように、心をこめて演じました
―たしかに、そういう序章があるとないとでは、物語の深みがまったくちがってきますね。短い時間ですが、美山さんの出演部分はドラマの根幹であり、良心なのかもしれません。
そんな難しい役どころを18歳にして演じた美山さんですが、凛ちゃんでブレイクしたのは7歳のとき。一般的に子役時代に有名になると、女優としての成長が難しいともいわれますが、美山さんはうまくシフトしているように思えます。どのように歩んでこられたのでしょう。
小さい頃は母がサポートしてくれていましたね。うちは飴とムチの使い分けがうまくて(笑)。悪いことをしたときはすごく怒られるのですが、母は『なぜいけないか』を私が納得するまで説明してくれるんです。逆にほめるときは「難しいセリフがんばったね」とか、具体的に示してくれる。それで安心してできていました。セリフ読みの相手をしてくれたり。姉もいるのですが、まったくちがう生活をしている二人を平等に育ててくれて、すごいなあと思っていました。ただ、4年生くらいからは、セリフもひとりで練習するようになって、芝居がわからなくなったんです。『どうやってたんだっけ?』って。同時に、微妙な年齢のとき、自分の成長と仕事が合わなくなったりして、悩んだ時期があります。3年間くらいですね
―小学校高学年から中学生くらいといえば、女優さんに限らず、だれもが自分の心と体のアンバランスを持て余す時期でもあります。さらにお仕事上、世の中のイメージやニーズとズレることもあったことでしょう。どう乗り越えたのでしょうか。辞めたいと思ったことは?
辞めたいと思ったことはありません。どうやったらうまくできるのか、それだけでした。だから周りの人……監督や先輩の役者さんに相談して、現場ごとに乗り切りました。大きな転機となったのは14歳のときの舞台『太陽に灼かれて』への出演ですね。栗山民也先生演出で、鹿賀丈史さんや水野美紀さんなど、一流の役者さんたちと共演させていただき、さまざまなことを学びました。役作りの方法など細かいことを教えていただき、メモをして家でまとめたり。いい経験になりました
―十代とはいえ、仕事の現場であらゆる経験を重ね、何かを吸収しながら、一歩ずつ前進してきた結果、いまがあるのですね。
でも、まだまだこれからです。今年高校を卒業するとき、女優としての意識をもう一度高めようと思いました。いろいろな役に挑戦して、お芝居の幅を広げていきたい、今はそのスタートを切ったばかりです
―未経験のことだらけを演じた『新・牡丹と薔薇』もそのひとつ。さらに今夏は夜ドラマ『ラーメン大好き小泉さん』でコメディにも挑戦しました。
コメディ大好きなんですよ。これまでどちらかというと深い役、思い詰める役が多かったんですが、コメディもやりたかったんです。だからすごく楽しくて
―大人の女優として、新しいスタートを切った美山さん。これからの活躍に目が離せませんね。
インタビュー終わり、「応援しています」と言うと「ありがとうございます」と笑顔で応えてくださいました。
凛ちゃんのときの瑞々しさはそのままに、11年分の自信と未来への強い意志が加わった美しい笑顔でした。
文=粟田佳織
スタイリスト=大石 裕介(DerGLANZ)
衣裳協力
トップス/スカート:ブランバスク(バスク)
ネックレス/イヤリング:グロッセ・グラッセ(グロッセ 青山本店)
画像提供
東海テレビ放送
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