齋藤飛鳥、実写化作品で感じた難しさ 共演者の“寄り添い”に感激「すごく嬉しかった」<「マイホームヒーロー」インタビュー>
2023.10.21 18:00
views
元乃木坂46の齋藤飛鳥(さいとう・あすか/25)が、俳優の佐々木蔵之介が主演を務める『マイホームヒーロー』(10月24日よりMBS24時59分~、TBS25時28分~ドラマイズムにてスタート/2024年3月映画公開)に出演。“サラリーマンVS半グレ組織”という過激なテーマの本作で、齋藤はどう演じるのか。オファーを受けたときの心境や作品への思い、共演者とのエピソードなどについて聞いた。<インタビュー前編>
佐々木蔵之介主演「マイホームヒーロー」
原作は2017年から「ヤングマガジン」(講談社)で連載中の同名漫画(原作:山川直輝、漫画:朝基まさし)。平凡なサラリーマンが、愛するひとり娘の<彼氏>を殺害し、その死体を隠蔽するという衝撃的な“ノンストップファミリーサスペンス”となっている。2023年4月にはテレビアニメ化され、ドラマ放送後の2024年3月8日には映画版の公開も決定している本作。実写版のキャストは主人公・鳥栖哲雄を演じる佐々木、鳥栖家の一人娘・鳥栖零花を演じる齋藤のほか、哲雄の妻で、良き理解者・鳥栖歌仙役に木村多江、哲雄を殺人犯と疑い執拗に追及する半グレ集団のリーダー格・間島恭一役に高橋恭平(なにわ男子)などのキャスト陣が揃っている。
齋藤飛鳥、オファー受けたときの心境語る
― まずは、齋藤さんが演じる女子大生・鳥栖零花の役柄から教えてください。齋藤:零花ちゃんは普通の大学生で、ちょっと生意気なところもありますが、可愛らしく愛くるしい女の子です!
― オファーを受けたときは、どのような心境でしたか。
齋藤:原作漫画がすごく人気だとお聞きしたのですが、実際に周りにいたスタッフさんの中にもハマっている方が結構いらっしゃって「絶対やった方が良いよ!」と言われたんです。その後しっかり原作を読み込んだときに「私が好きな感じの作品だな」と感じました。
ただ、あくまでフィクションの話ではあるので、脚本を読んでからも「これをどうやって映像にするのかな」「現実的に見せるためにどういう方法を取るんだろう」と想像がつかなくて。それがよりワクワクしましたし、現場で“血のり”などをつけている皆さんを見てシーンを想像することも楽しかったです。
― どういった部分が「私が好きな感じの作品だな」と感じたのでしょうか。
齋藤:これは昔から言わせてもらっているんですけど、私はダークな作品が好きなので(笑)。今回“犯罪組織”の人と付き合っている役と聞いて「これはやるべきだ」と思いました。
― 実際に完成した作品を見ていかがでしたか?
齋藤:「このシーンどうやってやるんだろう」と思っていた部分が見事に再現されているなと感じました。すごい俳優の方々が集まっているので、絵で見る良さもありますけど、実際に動いている哲雄さんなどを見ると迫力がすごいんです。血が出ると思わず「うわっ」となってしまうような、引き込まれる映像になっていると思います。
齋藤飛鳥、役作りで意識したこととは
― 今回、零花の役作りをする上で意識したことはありますか?齋藤:この作品には「サスペンス」や「ミステリー」など色んな要素があると思うんですけど、どんなシーンも根底には必ず愛があります。零花ちゃんは両親からの愛をすごくたくさん受けて育っている女の子なので、「愛を忘れず、自分が家族を愛していることも忘れない」ということは意識しました。
― 齋藤さんご自身と零花の共通点があれば教えてください。
齋藤:気分屋なところですかね。零花ちゃんはお父さんの帰りが遅いとお母さんに文句を言ったり、「先にご飯食べようよ」と言ったり、結構自分の気分を優先して生きている子な気がします。私もあまり待つのが好きではないので(笑)、セリフの1つ1つが「私もよく使う言葉だな」と思っていました。
― 先程役の印象について“愛くるしい”とおっしゃっていましたが、そういった部分も齋藤さんと重なるのではないですか?
齋藤:たぶん皆さんの知っている齋藤飛鳥は全く愛くるしくないと思うので、そこはちょっとかけ離れているのかなと…(笑)。これから私も人として努力をして、“愛くるしい”と思っていただけるように、零花ちゃんのように頑張ります(笑)。
齋藤飛鳥、実写化で難しいと感じたシーンは?
― 演じてみて、難しいと感じたシーンはありますか?齋藤:ずっと重たい雰囲気が漂っていたり、「哲雄さんどうなっちゃうの…」という展開が多かったりする作品なのですが、零花ちゃんが出てくるシーンはほっこりしたり、クスッと笑えたりすることが多いんです。なので「作品の空気を軽くするような役割になれたらな」と思っていたのですが、私はそんなにお芝居をやってきたわけではないので、会話のテンポなど初歩的なことが身についていなくて、難しい部分もありました。でも、蔵之介さんが教えてくださったり、監督が細かく指示をくださったりしたおかげで、あまりつまずくことなく終えることができました。
それに、零花ちゃんは「自分の父親が人を殺した」とは知らずに生活していますが、私は知っている上で知らないお芝居をしないといけないですし、視聴者の方も知りながら観ているので、ちょっと抜けている零花ちゃんなりに「空気を読みながら演じる」ということも心掛けていました。あまりに零花ちゃんが間抜けすぎると、たぶんイライラしちゃうと思うので(笑)、その塩梅は気をつけました。
齋藤飛鳥、佐々木蔵之介&木村多江の印象は
― 佐々木さん演じる父・哲雄と、木村さん演じる母・歌仙の印象を教えてください。齋藤:哲雄さんは“威厳のある父”というタイプではありませんが、実はものすごく冷静で頭の回転も速いので、“こういうお父さんだったらいいな”と思うような人です。博識なのに隠しているところも人としてすごく素敵だなと思います。歌仙さんは冷静で賢い印象がありますが、実は抜けているし、突拍子もないことを言い出すこともあります(笑)。そして、それが哲雄さんの助けになることもあるんです。
哲雄さんと歌仙さんのバランスはすごく抜群だと思いますし、漫画もそうですが、蔵之介さんと多江さんが並んだときの絵やお話しているときの空気感もピタッとハマっている感じがするので、お2人が演じたということも含めてすごく素敵な夫婦だなと思います。
― 共演者の方とは、撮影現場でどのようなお話をしましたか?
齋藤:蔵之介さんとは初めてご一緒したのですが、事前に私のことをすごく調べてくださっていたんです。私に寄り添いながら色々な質問を投げかけてくださって、たくさん会話をしてくださったので、それがすごく嬉しかったです。
― “齋藤さんに寄り添った話”というのは、どのような内容が多かったのでしょうか。
齋藤:私の母がミャンマー人という情報を調べてくださっていたのですが、蔵之介さんは過去に1人でミャンマー旅に行ったことがあるみたいで…!実は、私はミャンマーに1~2回しか行ったことがなくて、知識も全然ないのですが、蔵之介さんはご自身でミャンマーを選んで旅をしただけあって、知識量がすごすぎて…とても驚きました(笑)。蔵之介さんとはセットチェンジの合間などちょっとした時間にお話することが多かったのですが、終始和やかな空気で話すことができました。
― お母さん役の木村多江さんとは、何かお話しましたか?
齋藤:最初から私のことを「飛鳥」と呼んでくださったり、スタッフさんに「私の娘はすごいのよ」と言ってくださったりと、すごく可愛がってくださりました。多江さんはすごく近い距離感で接してくださったので温かい気持ちになりましたし、そのおかげでスッと役に入ることができました。
齋藤飛鳥、視聴者へ「色々な感情を抱いていただけたら嬉しい」
― 視聴者へ向けて、作品の見どころを教えてください。齋藤:この作品はどの役柄の人に感情移入できるかによって全く違うと思います。でも、どの視点で見ても色々な楽しみ方ができる。巧妙なトリックを見て「なるほど」という発見ができたりとサスペンス的な要素もありますし、愛のある作品でもあるので「家族愛」も実感できると思います。とにかく色々な楽しみ方ができる作品なので、1つの感情を持っていただくというよりは、色々な感情を抱いていただけたら嬉しいなと思います!
― 本作はドラマと映画の同時制作ということでも話題を呼んでいますが、映画化で楽しみにしていることはありますか?
齋藤:ファンの方も「どこまで描かれるのか」というのをすごく楽しみにしていると思うのですが、ドラマはすごくこだわって作られていますし、映像自体も原作に近い感じで作られているので「それが大きなスクリーンでどれくらいの迫力になるのか」というのはすごく楽しみです。サスペンスではありますが、別に怖い作品ではないので、映画館で観終わった後にどんな感情になるんだろうなというのは、私自身も今からすごくワクワクしています。
― 劇場公開も楽しみにしています!ありがとうございました。
(modelpress編集部)
齋藤飛鳥(さいとう・あすか)プロフィール
齋藤は1998年8月10日生まれ、東京都出身。身長は158cm。2011年「乃木坂46」のオーディションに合格し、第1期生最年少メンバーとしてグループに加入。2023年5月に東京ドームにて開催された「乃木坂46齋藤飛鳥卒業コンサート」をもって、乃木坂46の活動に終止符を打った。さらに、ドラマ『少女のみる夢』(2016年/テレビ朝日系)で本格的ドラマ初出演にして、初主演を果たすなど、幅広いジャンルで才能を発揮。2017年には乃木坂46出演の舞台『あさひなぐ』で主演を務めたほか、翌年には映画『あの頃、君を追いかけた』(2018年)でヒロインを演じた。そして、2023年10月期には『マイホームヒーロー』に加えて、フジテレビ系木曜劇場『いちばんすきな花』にも出演。卒業後も活躍の場を広げている。
【Not Sponsored 記事】
関連ドラマ
関連記事
「インタビュー」カテゴリーの最新記事
-
TWICEナヨンの夢を叶える秘訣 “自分を信じる大切さ”語る【モデルプレスインタビュー】モデルプレス
-
櫻井海音&齊藤なぎさ【推しの子】実写化への“プレッシャーを上回った感情” 互いの呼び方&信頼も明かす【モデルプレスインタビュー】モデルプレス
-
【TWICEサナ インタビュー】夢を叶えるためには「勢い」が大事 中学時代のデビュー前から繋がる考えモデルプレス
-
BUDDiiS小川史記、“暗黒時代”支えとなった友の存在 後悔なしの20代振り返る【インタビュー後編】モデルプレス
-
「今日好き」こおめいカップルインタビュー、交際後は毎日寝落ち電話 意外だったスキンシップ事情「もっとしようかなと」モデルプレス
-
“奇跡の29歳”BUDDiiS小川史記、代名詞が思わぬ広がり 1st写真集で新たな自分も発見【インタビュー前編】モデルプレス
-
“怪演”話題の片岡凜、ブレイク中の心境語る デビューから2年――女優の夢叶えるために起こした行動「突っ走ることが大切」【「海に眠るダイヤモンド」インタビューVol.3】モデルプレス
-
「海に眠るダイヤモンド」いづみの正体・今後の展開は?千景役・片岡凜が気になる伏線ポイント明かす【インタビューVol.2】モデルプレス
-
片岡凜、日曜劇場初出演は「すごく光栄」“ドラマデビュー作ぶり”新井順子Pとの再会で贈られたアドバイスとは【「海に眠るダイヤモンド」インタビューVol.1】モデルプレス