なにわ男子・高橋恭平、救世主は“自分”「変わらずに自分らしくいたい」 恋愛作品に意欲<「メタモルフォーゼの縁側」インタビュー>
2022.06.15 07:00
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6月17日公開の映画『メタモルフォーゼの縁側』に出演するなにわ男子の高橋恭平(たかはし・きょうへい/22)に、モデルプレスがインタビュー。CDデビュー後映画初出演となる今作への思いや、芦田愛菜との初共演、今後の展望などについて聞いた。
映画「メタモルフォーゼの縁側」
原作は、2017年に連載が始まって以降、じわじわと話題を呼び「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理の漫画「メタモルフォーゼの縁側」。主人公の佐山うらら(芦田)は、周囲に馴染めずひとりこっそりとBL漫画を読むことを毎日の楽しみにしている17歳の女子高生。もうひとりの主人公・市野井雪(宮本信子)は、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳の老婦人。雪がキレイな表紙に惹かれて買った漫画がBLだったことをきっかけに出会ったふたりが、一緒に漫画を読んで、一緒に笑って、一緒に泣いて、時には激論を交わし、BLで繋がったふたりが育む年の差58歳の友情と挑戦が描かれる。高橋はうららの幼馴染・河村紡を演じる。
高橋恭平、芦田愛菜は「貫禄があった」 “救世主”を語る
― 高橋さんは、今作がCDデビュー後初の映画出演となりますが(※撮影はデビュー前)、出来上がった作品を観ていかがでしたか?高橋:すごく平和な映画だなと感じました。こんな映画に僕が出ていいのかな?と思ったんですけど、クスッと笑えるようなところもあって、久々に青春を感じることができました。こういうキュンキュンも、新しいキュンキュンでいいですね。ストーリーはもちろんなんですけど、最後に流れる愛菜ちゃんと宮本さんの歌が僕のイチオシです。2人が歌っているのがいい締めで、感動しました。
― 芦田さんとは初共演で幼なじみ役を演じましたが、いかがでしたか?
高橋:現場にいる時の愛菜ちゃんの立ち振る舞いは、やっぱりさすがやな、と思うことが多かったです。僕のほうが年上なんですけど、ほんまに17歳なのかな?と思うくらい僕よりもすごく大人で、ドンと構えていて、貫禄がありました。他愛もない話をしている時に、僕が変なことを言うと愛菜ちゃんが笑ってくれて、そんな僕たちを見て監督も笑っていて、誰かしら笑っているような楽しい現場でした。
― 変なことというのは?(笑)
高橋:僕は変なことを言ったつもりはないんですけど、関西人なのに標準語で話していたのが変な感じだったんだと思います(笑)。愛菜ちゃんも関西出身ですし、スタッフさんも関西出身の方が多かったので、イジりあったりして常に笑っていました。
― 青春を感じたとのことですが、特に青春らしさを感じたシーンはどこですか?
高橋:まず学ランを着れたことが、懐かしくてエモかったですね。僕はブレザーより学ラン派なので、役を通して着れて嬉しかったです。シーンで言うと、うららが同人誌のイベントで心細くなっているところに現れるというあの救世主感は素晴らしいなと思いました。
― 素敵でしたね。高橋さんにとって救世主のような存在はいますか?
高橋:僕の救世主は、自分ですね。自分のこのマインドの素晴らしさです。ポジティブで何を言われてもめげず、マイナスなことを言われても違う考え方でプラスに変えられるので、この思考は自分でもほんまにすごいなと思います。
高橋恭平「ジャニーズになるまでは熱くなれるものがなかった」
― 高橋さんの高校時代は、なにわ男子結成前でしたが、関西ジャニーズJr.としてすでに活動されていましたね。劇中では主人公がBLに夢中というお話ですが、高橋さん自身が高校時代に熱くなっていたものは何ですか?高橋:僕は中3の終わりにジャニーズ事務所に入ったので、高校の時はちょうどジャニーズの仕事が楽しいなと思い始めたくらいの時でした。入って1、2年くらいはほんまに何も思わずやっていたというか、言われたことを言われるがままやっているような感覚だったんですけど、誰もができないようなことを経験させてもらえてるんやと思えるようになった時期が高2の終わりとか高3くらいだったので、この仕事と向き合うことに熱くなっていました。
― その後はなにわ男子としてデビューしましたが、今夢中になっているものや熱くなれるものは何ですか?
高橋:僕が今熱くなれるものと言ったら、やっぱりゲームです。YouTubeでも「Johnny’s Gaming Room」チャンネルをやらせていただいているんですけど、今回の映画がBLで繋がったように、僕自身、年の差関係なくゲームから繋がった出会いや交友関係があります。
それこそ「Johnny’s Gaming Room」を通して仲良くなった先輩もいて、おさがりをいただいたり、僕が勧めたゲームを始めてくれたり、逆に先輩方がハマっているものでまだ自分がやったことのないゲームだったらやってみたりして、どんどん会話が広がっていきます。僕は先輩の懐に入っていくのが好きなほうなんですけど、会話のきっかけとして「ゲーム好きですか?」「どんなゲームしてますか?」と聞くことが多いです。
― 高橋さんは高校時代に熱くなれるものを見つけましたが、紡は「熱くなれるものがない」という役柄です。そんな紡のことをどう思いましたか?
高橋:紡は、ほんまに誰が見てもめちゃめちゃいい人で、めちゃめちゃモテるんやろうなと、演じていて思いました。でも「ザ・かっこいい」というよりは、さりげないかっこよさが魅力な人だと思うんです。僕もジャニーズになるまではそこまで熱くなれるものがなかったので、その時の自分に置き換えてみると、ちょっと重なるところもあって、お芝居はすごくやりやすかったです。やりたいことが見つかっていない、人に尽くしちゃうあの感じが紡なのかなと思います。
― 紡が熱くなれるものと出会うためにはどうすればいいでしょうか?
高橋:続編いきましょう!
― (笑)。
高橋:続編があったら、何が起こるかわからないですから。続編では紡にとって熱くなれるものが見つかっているかもしれません。
― うららとの関係性もすごく素敵だなと感じました。高橋さん自身は、おふたりの関係性をどう捉えましたか?
高橋:僕自身は幼馴染がいないので、役を演じるうえでそこが一番難しいところでした。なので実際に幼馴染がいる友達にどんな感じなのかを聞いたり、自分の想像で考えたりしたんですけど、恋人同士でもなく好き同士でもなく、だけど気を遣わず何でも話せて相談できる、ああいう関係ってなんかいいですよね。あまり話したくないことでも、うららにだったら話せる、そんな幼馴染という関係性に僕もすごく憧れます。
― うららと紡が幼馴染以上の関係に発展する可能性について考えたりはしますか?
高橋:紡は多分そういうことに疎いタイプなので、うららにそういう気持ちが芽生えてきたとしても、紡は自分じゃない誰かを勧めたりして、一生助けているだけかもしれないですね。それが結果的に助けていない方向に行っちゃうという、憎めない鈍感さが出ちゃうかもしれないです(笑)。
高橋恭平、恋愛作品に意欲 BLも「全然ウェルカム」
― 昨年、メンバーの道枝駿佑さんがドラマ『消えた初恋』でBLに挑戦していましたが、高橋さんも今回の作品に出演して、同性同士が恋愛する役に挑戦してみたいと感じることはありましたか?高橋:そうですね。僕とみっちーは少女漫画がもともと好きなので、BLにも特に抵抗はないですし、僕もやってみたい作品の一つです。全然ウェルカムです!
― 今回、道枝さんから何かアドバイスなどはありましたか?
高橋:アドバイスではないんですけど、とりあえずメンバーから言われたのは、「愛菜ちゃんに迷惑をかけないように」です。
― (笑)。
高橋:あとは「頑張れよ!」と言ってもらいました。
― 王道な少女漫画原作の恋愛作品にも挑戦してみたいですか?
高橋:少女漫画を読むのはもちろん、少女漫画原作の映画も好きでよく観ているので、やりたいですね!ただそういう作品をやると、恥ずかしくなるようなシーンが多いので、メンバーの反応が怖いです(笑)。キスシーンとかがあると、絶対にイジるんですよ。観てくれるのは嬉しいけど、感想は大丈夫ですって感じですね(笑)。個人で言ってくれるならありがたいけど、なにわ男子はみんなで観たりするので、本当ハズいです…(照)。
― みんなで盛り上がるんですね(笑)。演じてみたい憧れのシーンはありますか?
高橋:少女漫画の主人公キャラなら、みんな一度はなってみたい憧れがありますよね。現実では絶対にできないので、ぜひ役でやってみたいです!でも意外と僕は、何でもできる王道なキャラより、何も取り柄がない男の子をやりたいです。取り柄がなくて不器用だけどなんかかっこよくて、メガネをかけているようなタイプの男の子。陽キャより陰キャ。
― 意外です!地味なほうがいいんですね。
高橋:地味なほうがいいです。地味なイケメンのほうが、ギャップがあって女性に受けそう(笑)。
― (笑)。高橋さんは以前、少女漫画のセリフを鏡の前で練習しているというエピソードもありましたね。
高橋:懐かしいですね(笑)。そんな時期もありました。練習というか、ノリですけど(笑)。多分実際に僕が演じたら、10回は絶対にNGを出します(笑)。やってみたい願望はあるんですけど、絶対に恥ずかしいし難しいだろうなって思います。
― 女優さんとやりとりするのはまだあまり慣れませんか?
高橋:そうですね。だからもし僕が演じることになったら、メンバーに練習に付き合ってもらいたいです。真剣に練習するならみっちーで、ふざけて練習するなら大橋(和也)くん。大橋くんの前なら笑って練習できそうです(笑)。
― メンバーの感想はあまり聞きたくないとのことですが、今作を誰かに観てもらうとしたら誰に一番オススメしたいですか?
高橋:みっちーかな。みっちーはイジらないし、ちゃんとした感想が返ってきそう。それ以外は気恥ずかしいです(笑)。聞いてないことまで返ってきそう。僕も基本、作品を観た感想を言うのはみっちーなんですよ。みっちーには1個言うと1個返ってくる感じなのでちょうどいいんですけど、藤原氏(丈一郎)とかに1個言うと10個くらい返ってくるので「そんなにいらん」ってなるんです(笑)。
― (笑)。道枝さんも7月に映画が公開されますね。
高橋:そうですね。めちゃめちゃ気になっているので、楽しみです。観に行きます!
高橋恭平、役を「演じない」ことへの挑戦「メンズ校」狩山俊輔監督と再タッグ
― 狩山俊輔監督とは『メンズ校』でもご一緒していましたが、求められることの違いや、お芝居に関して感じたことはありますか?高橋:自分の性格的に、初めましての方だと緊張するし、恥ずかしくてあまり話せないんですけど、監督とは2回目ということで、お互いどういう人なのかある程度わかっていたので、気軽に話せてとてもよかったです。僕が少し緊張していると、よく話しかけてくれて緊張をほぐしてくれたので、お芝居に対しても心に余裕が持てた作品でした。小さいことなんですけど、リュックの背負い方を相談したり、泣くシーンは一番感情が変化するシーンだったので、そこも相談したりしました。
― 今回の役で、一番自分にとって挑戦だと感じたことは何ですか?
高橋:僕の中で、お芝居というものは「演じる」ということなんですけど、今回の役は自分と重なるところがあり、監督からは「演じるよりも恭平っぽさを出してほしい。恭平らしさがほしい」と言われていたので、「演じない難しさ」が僕にとって挑戦でした。『メンズ校』の時は台本を読みすぎて「固くなってる」と言われていたので、自然体でいるように意識しました。
― 一番大変だったシーンはどこですか?
高橋:やっぱり泣くシーンですね。あまり喋らずに、最後にポロっと言葉を発して去っていく感じだったので、セリフが少ない分、難しかったです。何回かテイクを重ねて、掴んでいきました。
― 高橋さんがこれまでお芝居をしてきた中で、役者としてメタモルフォーゼ(変身、変化)できたと感じている時期はありますか?
高橋:それこそ『メタモルフォーゼの縁側』に出演することが決まった時に、自分の中で変化を感じました。デビューして、個人で映画に出演するのは初めてだったので、そこでひとつさらに気が引き締まりましたし、お芝居というものをもう一回改めようという気持ちにもなりました。なのでこの映画は僕にとってメタモルフォーゼのきっかけの一つだったと思います。
― 今作を通じて、改めて見えてきた役者としての自分の魅力や持ち味、武器となるものがあれば教えてください。
高橋:僕は自分の長所を見つけることに鈍感なタイプなので、相手に言われて気づくことが多いんですけど、今回監督や周りの方に言っていただけて嬉しかったのは「自然な演技が上手」という言葉です。なので、それは自分のいいところなのかなと思っています。
― 高橋さんが普段、お仕事やプライベートで大切にしていることは何ですか?
高橋:“自分らしさ”です。服や考え方など、何に対しても人と被ることが嫌なので、「お前、ほんまに変人やな」「変わってるな」って言われるのがめっちゃ好きなんです(笑)。なので僕は、人とは違う考え方でいることを大切にしています。あとは変わらない大切さ。人ってみんな変わりたがるじゃないですか。もちろん変えなきゃいけないところもあると思うけど、なるべく僕は変わらずに、自分らしくいたいです。
― 素敵ですね。では最後に、見どころをお聞かせください。
高橋:友達関係は、複雑で難しかったりもすると思うんですけど、今回はBLがきっかけで繋がったように、年の差は関係ないんだなと改めて気づかされるきっかけになりました。友達や親友の関係性というのものが、広く深く描かれていると思います。もう本当に「はぁ~」ってなるくらい心温まるいい話なので、皆さんぜひ観てください!
― ありがとうございました。
インタビューこぼれ話
4月下旬に実施した今回のインタビュー。たまたま同じ場所で別仕事をしていたメンバーの長尾謙杜が現れ、「いっぱい聞いてやってください!多分めっちゃおもろい答えが返ってくると思います」と茶々を入れる場面も。高橋は「俺めっちゃちゃんと答えてますよね!?グループにはないぐらいの高橋恭平を出してるわ」と返し、現場は笑いで包まれた。突然の仲間の登場に「すみません、邪魔者が入りました」という高橋だったが、「いつもこんなふうに和気あいあいな感じです!」とその顔は嬉しそうだった。22歳。まだまだ制服が似合う眩しさと初々しさ、そして決してブレないありのままの自分らしさを持ち合わせた高橋の、デビュー後初出演となる今作を劇場で見届けてほしい。
(modelpress編集部)
「メタモルフォーゼの縁側」あらすじ
17歳の女子高生と75歳の老婦人。ふたりをつないだのはボーイズ・ラブ。最初の青春と最後の青春が紡ぐ歳の差58歳の友情と青春の物語。うらら、17歳。毎晩こっそりBL漫画を楽しむ女子高生。雪、75歳。夫に先立たれたひとり暮らしの老婦人。
ある日、ふたりは同じ本屋にいた。うららはレジでバイト。雪はきれいな表紙に惹かれて漫画を手にとっていた。それがBLだった。
初めての世界に驚きつつも、男子たちが繰り広げる恋物語にすっかり魅了されてしまう雪。そんなふたりがBLコーナーで出会ったとき、それぞれ閉じ込めていたBL愛が次から次へと湧き出した。
それからは雪の家の縁側にあつまり、読んでは語りを繰り返すことに。そしてふたりはある挑戦を決意する。
高橋恭平(たかはし・きょうへい)プロフィール
2000年2月28日生まれ、大阪府出身。2014年11月23日にジャニーズ事務所に入所。2018年10月より結成されたなにわ男子のメンバーに選ばれ、2021年11月12日に『初心LOVE(うぶらぶ)』でCDデビューを果たす。2019年8月24日放送の、24時間テレビドラマスペシャル『絆のペダル』でドラマ初出演。
【Not Sponsored 記事】
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