松岡広大、コロナ禍で噛み締めた“奇跡の公演”とは「ハンサム」の未来への思いも<インタビュー>
2020.12.10 12:00
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俳優・松岡広大(まつおか・こうだい)が12月5日に、「松岡広大 2021年カレンダー」の発売を記念してオンラインイベントを開催。モデルプレスでは、松岡自身初となるオンラインでのイベント、“オンライン個別お話し会”を行った直後の松岡にインタビュー。今年1年を振り返っての思いを尋ねた。
「キャンバスとアート」をテーマに、様々な色やギミック、自身の身体能力を活かしたシチュエーションなどを多く取り入れ、デザイン性あふれる作品となった今回のカレンダー。色鮮やかに松岡をアートすることで“新たな一面”を表現した。
また、1月17日に行われる予定だった対面式イベントは、新型コロナ感染再拡大を受け、参加者の体調や環境を考慮し断念。12月に行われたお話し会に続き、再びオンラインでの実施となり、松岡本人も「皆さまとオンラインでも楽しめることをできたら」と語る。
そんな“オンラインお話会”では、長時間にわたりファンとの久々のコミュニケーションを楽しんだ松岡。ファン1人1人の想いと向き合い、「充実していた」と振り返る。
松岡:そんなに長時間やった感覚はないくらい充実していました。コロナ禍でファンの方の生の声を聞くことがほぼないような状態だったので、直接対面はできなかったものの、電波を通じて久々にお話ができたことが良い機会でした。
― 今回のカレンダーのこだわりはどのようなところですか?
松岡:何より写真は1つの作品だと思うので、ある種の飛び抜けた芸術性のようなものは突き詰めたかったんです。日常にふと置いておくものですが、しっかりインテリアになる作品にするというところは工夫しました。間接照明のように、置いておくだけで、その周りが明るくなるようなものになったのではないかと思います。
― 一番のお気に入りカットは?
松岡:正直1つに絞るのはとても難しくて(笑)。その中でも花と共に額に入っている4月のカットはすごく綺麗だなと思います。花と一体化して、決して二分せず額の中で一つに収まっているなと。絵画のようでもあるので好きですね。
松岡:そうですね…上半期は舞台やミュージカルがいくつも上演できなくなってしまい、1人で自粛期間を経験する中で、「見えないものと闘うのってこんなに怖いんだな」と思わされました。一時は絶望的な気持ちにもなったのですが、自粛期間が明けて、俳優も含めどの職業の方も「できることをまずやっていかなきゃ」と変わっていったのではないかと思います。舞台でも映像でも対策がしっかりできてきて、お客様との信頼関係ができて、また復活できたと思います。
― 松岡さん自身、お芝居が再びできるようになったことは希望ですか?
松岡:希望ですね。表現することは止めちゃいけないという思いが自分の中にあって。正直自分はマグロのような回遊魚だと思っているので、動き続けていないといけないのだなと実感しました。
松岡:「こんなことは奇跡に近いな」と思ったのが、先月29日に東京公演を終えたばかりの『迷子の時間 ―語る室2020―』です。29公演、1人も感染者を出さずに全て務め上げることができたことが何よりも嬉しくて。このような状況ではどの選択も間違いではないと思うのですが、そんな中皆さんが舞台という芸術を楽しみに、自ら足を運んでくださったことに本当に感謝したいです。本当に奇跡だと感じたし、これを超えることはないんじゃないかと思うくらい印象的でした。
― 人生の中でも印象に残る作品になったのですね。加えて今月1日にはアミューズの若手俳優プロジェクト“チーム・ハンサム!”としてチャリティイベント「Act Against Anything」にも出演されましたがいかがでしたか?
松岡:正直に言うとスケジュール的にはバタバタだったのですが、「無観客でも踊れる場所があるなら、表現ができる場所があるならやる!」という気力で立っていたと思います(笑)。
― 練習の時間も限られていたのでしょうか。
松岡:実は2時間くらいしかなかったんです。幸い「ハンサム」で何度も踊っていた曲だったので恥ずかしくない程度にはなったのですが、正直自分がどこまでできるか、プツンと切れてしまわないか怖い部分もありました。それでも先輩方とかと顔を合わせてやっていくうちに「できるぞ」と思えてきて、仲間に助けられながら支えられながら終えることができた素晴らしいライブでした。
松岡:まず第一に「僕たちは“チーム・ハンサム!”です」という誇りを持ってやりたいです。1人でも自主性が無かったり、なあなあでやっている人はいないと思っているし、1人1人がちゃんと自覚を持っているグループであってほしいですね。そういうところはやはり「ハンサム」として歴史が受け継がれていくと思います。
ただ継承すべきなのはそういった内面の部分だと思っていて、パフォーマンスや表現の仕方は年々変わっていくものだと思います。何が時代に求められるのかは変化していきますし、見せ方はずっと同じままだったら寂しいのではないかと。例えばこれからはデジタルと融合したり、演出や衣装なども工夫できたらと思います。
― 演出面についても考えられているのですね。
松岡:演出面や衣装、照明など、すごく興味があって。
― 具体的に“こういうことがやりたい”というものはありますか?
松岡:本当に想像ですが、花道と大きいセンターステージを作りたいですね。後は、お客様との距離が近くなるようにゴンドラとかに乗りたいなと思うんです。雨を降らせて濡れながら踊るとか、そういったこともやりたいですね。いくらお金がかかるかわからないですが…構想はあります(笑)。衣装の案とかも考えています。
松岡:来年は何よりも高望みをしないこと、無理をしないことを目標にしたいと思います。高望みをしてしまうと、自分では分からない間に求めている理想の像、芯から外れてしまうので。自分は今の立ち位置で何を最大限に生かせて、どういうふれ幅があるのかを大切に、心も体も無理はしないことをモットーにしたいです。かといってこれまでの野心がなくなったわけではなくて、考え方が変わったのだと思います。根底にあるものは一緒だけど、それに行きつく考え方が変わったと思って頂ければ。それだけ今年は自分と向き合う1年でしたし、自分の器を自分で持とうと思えた年でした。
― ありがとうございました。
なお、1月17日のオンラインイベントの詳細については後日発表される。(modelpress編集部)
出身地:東京都
2012年、俳優としてデビュー。2015年にはライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」で主人公のうずまきナルト 役として初主演を果たすほか、舞台・映像・CMなどで活躍中。主な出演作品にドラマFOD「ファイブ」(2017年)、TBS「兄友」(2018年)、映画「兄友」(2018年)、「引っ越し大名!」(2019年)、「いなくなれ、群青」(2019年)、舞台「FROGS」(2013年)、ミュージカル「テニスの王子様」(2013~2014年)、「髑髏城の七人~Season月《下弦の月》」(2017年)、浪漫活劇「るろうに剣心」(2018年)、「恐るべき子供たち」(2019年)、「ねじまき鳥クロニクル」(2020年)、「迷子の時間-語る室2020-」(2020年)など。今後は舞台「INSPIRE 陰陽師」(12月31日~)、ミュージカル「スリル・ミー」(2021年4月上演)などが控える。
また、1月17日に行われる予定だった対面式イベントは、新型コロナ感染再拡大を受け、参加者の体調や環境を考慮し断念。12月に行われたお話し会に続き、再びオンラインでの実施となり、松岡本人も「皆さまとオンラインでも楽しめることをできたら」と語る。
そんな“オンラインお話会”では、長時間にわたりファンとの久々のコミュニケーションを楽しんだ松岡。ファン1人1人の想いと向き合い、「充実していた」と振り返る。
ファンとの久々対話「充実していました」
― オンラインでのお話会はいかがでしたか?松岡:そんなに長時間やった感覚はないくらい充実していました。コロナ禍でファンの方の生の声を聞くことがほぼないような状態だったので、直接対面はできなかったものの、電波を通じて久々にお話ができたことが良い機会でした。
― 今回のカレンダーのこだわりはどのようなところですか?
松岡:何より写真は1つの作品だと思うので、ある種の飛び抜けた芸術性のようなものは突き詰めたかったんです。日常にふと置いておくものですが、しっかりインテリアになる作品にするというところは工夫しました。間接照明のように、置いておくだけで、その周りが明るくなるようなものになったのではないかと思います。
#松岡広大 2021年カレンダー🗓
— 松岡広大&STAFF (@koudai_official) 2020年12月5日
オンライン個別お話し会
ご参加頂いた皆様、ありがとうございました🙇♂️
来年はこのカレンダーと共に、
1年を過ごして頂けると幸いです✨
因みに、松岡の特にお気に入りカットはこちらだそうです😊
スタッフ#只今カレンダーサイン書き中 pic.twitter.com/ogszuXR5kz
松岡:正直1つに絞るのはとても難しくて(笑)。その中でも花と共に額に入っている4月のカットはすごく綺麗だなと思います。花と一体化して、決して二分せず額の中で一つに収まっているなと。絵画のようでもあるので好きですね。
松岡広大、未曾有の2020年を振り返って
― 来年のカレンダーを出すような時期になりましたが、今年1年を振り返っていかがでしたか?松岡:そうですね…上半期は舞台やミュージカルがいくつも上演できなくなってしまい、1人で自粛期間を経験する中で、「見えないものと闘うのってこんなに怖いんだな」と思わされました。一時は絶望的な気持ちにもなったのですが、自粛期間が明けて、俳優も含めどの職業の方も「できることをまずやっていかなきゃ」と変わっていったのではないかと思います。舞台でも映像でも対策がしっかりできてきて、お客様との信頼関係ができて、また復活できたと思います。
― 松岡さん自身、お芝居が再びできるようになったことは希望ですか?
松岡:希望ですね。表現することは止めちゃいけないという思いが自分の中にあって。正直自分はマグロのような回遊魚だと思っているので、動き続けていないといけないのだなと実感しました。
コロナ禍で感じた“奇跡”とは
― コロナ禍になる以前や、下半期はステージに立たれたと思います。1年を通じて印象に残っている舞台はありますか?松岡:「こんなことは奇跡に近いな」と思ったのが、先月29日に東京公演を終えたばかりの『迷子の時間 ―語る室2020―』です。29公演、1人も感染者を出さずに全て務め上げることができたことが何よりも嬉しくて。このような状況ではどの選択も間違いではないと思うのですが、そんな中皆さんが舞台という芸術を楽しみに、自ら足を運んでくださったことに本当に感謝したいです。本当に奇跡だと感じたし、これを超えることはないんじゃないかと思うくらい印象的でした。
― 人生の中でも印象に残る作品になったのですね。加えて今月1日にはアミューズの若手俳優プロジェクト“チーム・ハンサム!”としてチャリティイベント「Act Against Anything」にも出演されましたがいかがでしたか?
松岡:正直に言うとスケジュール的にはバタバタだったのですが、「無観客でも踊れる場所があるなら、表現ができる場所があるならやる!」という気力で立っていたと思います(笑)。
― 練習の時間も限られていたのでしょうか。
松岡:実は2時間くらいしかなかったんです。幸い「ハンサム」で何度も踊っていた曲だったので恥ずかしくない程度にはなったのですが、正直自分がどこまでできるか、プツンと切れてしまわないか怖い部分もありました。それでも先輩方とかと顔を合わせてやっていくうちに「できるぞ」と思えてきて、仲間に助けられながら支えられながら終えることができた素晴らしいライブでした。
松岡広大「ハンサム」の未来へ向けて
― 「ハンサム」に関しては、2月に開催された15周年記念イベントで「先輩の意志を継いで頑張っていきたい」と熱い思いも語られていました。引っ張っていく立場になられると思いますが、どのように伝承していきたいですか?松岡:まず第一に「僕たちは“チーム・ハンサム!”です」という誇りを持ってやりたいです。1人でも自主性が無かったり、なあなあでやっている人はいないと思っているし、1人1人がちゃんと自覚を持っているグループであってほしいですね。そういうところはやはり「ハンサム」として歴史が受け継がれていくと思います。
ただ継承すべきなのはそういった内面の部分だと思っていて、パフォーマンスや表現の仕方は年々変わっていくものだと思います。何が時代に求められるのかは変化していきますし、見せ方はずっと同じままだったら寂しいのではないかと。例えばこれからはデジタルと融合したり、演出や衣装なども工夫できたらと思います。
― 演出面についても考えられているのですね。
松岡:演出面や衣装、照明など、すごく興味があって。
― 具体的に“こういうことがやりたい”というものはありますか?
松岡:本当に想像ですが、花道と大きいセンターステージを作りたいですね。後は、お客様との距離が近くなるようにゴンドラとかに乗りたいなと思うんです。雨を降らせて濡れながら踊るとか、そういったこともやりたいですね。いくらお金がかかるかわからないですが…構想はあります(笑)。衣装の案とかも考えています。
来年の目標は「高望みをしない、無理をしないこと」
― 最後に、来年の目標、意気込みをお願いします。松岡:来年は何よりも高望みをしないこと、無理をしないことを目標にしたいと思います。高望みをしてしまうと、自分では分からない間に求めている理想の像、芯から外れてしまうので。自分は今の立ち位置で何を最大限に生かせて、どういうふれ幅があるのかを大切に、心も体も無理はしないことをモットーにしたいです。かといってこれまでの野心がなくなったわけではなくて、考え方が変わったのだと思います。根底にあるものは一緒だけど、それに行きつく考え方が変わったと思って頂ければ。それだけ今年は自分と向き合う1年でしたし、自分の器を自分で持とうと思えた年でした。
― ありがとうございました。
なお、1月17日のオンラインイベントの詳細については後日発表される。(modelpress編集部)
松岡広大(まつおか・こうだい)プロフィール
生年月日:1997年8月9日出身地:東京都
2012年、俳優としてデビュー。2015年にはライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」で主人公のうずまきナルト 役として初主演を果たすほか、舞台・映像・CMなどで活躍中。主な出演作品にドラマFOD「ファイブ」(2017年)、TBS「兄友」(2018年)、映画「兄友」(2018年)、「引っ越し大名!」(2019年)、「いなくなれ、群青」(2019年)、舞台「FROGS」(2013年)、ミュージカル「テニスの王子様」(2013~2014年)、「髑髏城の七人~Season月《下弦の月》」(2017年)、浪漫活劇「るろうに剣心」(2018年)、「恐るべき子供たち」(2019年)、「ねじまき鳥クロニクル」(2020年)、「迷子の時間-語る室2020-」(2020年)など。今後は舞台「INSPIRE 陰陽師」(12月31日~)、ミュージカル「スリル・ミー」(2021年4月上演)などが控える。
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