モデルプレスのインタビューに応じた、ちぃぽぽ(C)モデルプレス

ちぃぽぽ、人気絶頂の裏にあった涙「今だから笑って言える」 22歳の今“目指すもの”とは<モデルプレスインタビュー前編>

2019.03.18 07:00

モデルの“ちぃぽぽ”こと吉木千沙都(よしき・ちさと/22)が18日、初のビューティーブック『吉木千沙都スタイルブック colorless』を発売した。書籍の発売は20歳の記念に発売した写真集『20th』以来約2年ぶり。15歳から『Ranzuki』で“ギャルのカリスマ”としてティーンに絶大な人気を誇った彼女も22歳になり、多くの女子が憧れる求心力のある顔立ちを武器に『LARME』『S Cawaii!!』と対極の魅力を放つ2誌で活躍し続けているが、意外なことにプライベートなことを発信するのは「恥ずかしい」から苦手だという。謙虚でストイックな彼女の知られざる胸の内に迫ったモデルプレスインタビュー前編。

ちぃぽぽ初のビューティーブックに込めた思い

『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
― 書籍の発売おめでとうございます。まずはタイトルの『colorless』に込めた意味を教えてください。こちらはご自身で考えられたんですか?

ちぃぽぽ:はい。自分で考えました。直訳すると“無色”という意味なんですけど、私はガーリーにもクールにもどっちにも染まれることが自分の強みだと思っていて。“色がないからこそ何色にでも染まれるよ”という意味を込めて、今回『colorless』と付けました。

― 今回いろんなタイプのメイクやヘアスタイル、ファッションなどが詰まっていますが、それもちぃぽぽさんから提案を?

ちぃぽぽ:そうですね。自分から「こういう髪型がやりたい」「こういうメイクがしたい」と伝えて、編集さんと一緒に相談しながら作っていきました。

― ちぃぽぽさんにとって3冊目の書籍になりますが、ビューティーブックは初めてですよね。

ちぃぽぽ:初めてです。私、今までSNSでもあんまりプライベートなことやスキンケアとかの美容事情は発信してこなかったので、ちょっと恥ずかしい。

― 発信してこなかったというのは意図的にですか?

ちぃぽぽ:いや、全然。一番の理由はただ恥ずかしいからです(笑)。マメじゃないのでSNSを元々そこまで更新しないタイプっていうのもありますけど。雑誌とかで聞かれたら答えますけど、自らプライベートなことを皆さんにお伝えするのは恥ずかしい。だからレアですよ(笑)。

ちぃぽぽ(C)モデルプレス
ちぃぽぽ(C)モデルプレス
― さきほどお話にも出たように『LARME』と『S Cawaii!!』のようにコンセプトが対極に近い雑誌を掛け持ちしている方は珍しいと思います。両立することの難しさや葛藤はありましたか?

ちぃぽぽ:最初は戸惑いました。どちらかというと、等身大の私服に近いのは『S Cawaii!!』みたいなクールな感じなので、髪型とか自分の好きな系統に寄せすぎると『LARME』の甘いテイストに合わなくなっちゃったり。でも、本の中にも書いたんですけど、モデルっていわば“マネキン”じゃないですか。『Ranzuki』の頃は個性を出すことが良いとされていたし、それが求められていたんですけど、大人になるにつれて逆に自分の色を消していくことが求められるということに気がついてからは、それほど悩まなくなりました。『LARME』の自分も自分だし、『S Cawaii!!』の自分も自分という感じです。

― ファンの方もそれを受け入れてくれていると。

ちぃぽぽ:そうですね。「甘めのちぃちゃんが好き」と言ってくれる子も「クールなちぃちゃんが好き」と言ってくれる子もいて好みは分かれてるのかもしれないですけど、「どっちかが好きじゃない」っていう子はいないかも。どっちの自分も受け入れてくれることも嬉しいですね。

ちぃぽぽ、ランジェリーショット挑戦でボディメイク

『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
― 今回の書籍は、まさにどちらのちぃぽぽさんも楽しめる一冊になっていますが、特にこだわったポイントを教えてください。

ちぃぽぽ:一番最初に本を出したのが18歳の時で、次が20歳の時。今回、22歳で3冊目になるんですけど。

― 2年刻みですね。

ちぃぽぽ:そうなんです(笑)。でも、前回は写真集で可愛い感じのテイストが多かったし、その前はまだ18歳だったので、今と比べると幼かったなって。なので、今回はメイクにしろページの作り方にしろ“大人っぽいちぃぽぽ”を見せることにこだわりました。

― “大人っぽい”というと、今回は素肌にオーバーオール1枚というスタイルやランジェリー姿などセクシーなカットもありますね。あんまりイメージになかったので、びっくりしました。

ちぃぽぽ:本当ですか?たしかにここまで脱いだことは今までなかったかも。今までにも雑誌では露出が多い服はたくさんあったんですけど、今回のような“着ない”スタイルにはすごい抵抗があって。

『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
― それはなぜですか?

ちぃぽぽ:なんでですかね。キャラじゃないかなって。

― セクシー担当ではないと。

ちぃぽぽ:そうです。担当じゃないなと思ってたんですけど、今回は“大人”がテーマだし、私のファンは女の子が多いので、脱いでもあんまりエロさは感じないかなと。この機会にやってみようと思いました。

― 撮影にあたって、体を絞ったりもされたんでしょうか?

ちぃぽぽ:絞りました。体脂肪は5%くらい減らしたのかな。1ヶ月くらいジムに通って食事制限もして。

― すごい!体重はどうですか?

ちぃぽぽ:体重は筋肉量を増やしてるのでそんなに減っていないんですけど、見た目は「結構変わったね」と言われます。

― ジムにはどのくらいのペースで通っているんですか?

ちぃぽぽ:週に1回は行くようにしています。基本4日に1回のペースです。

『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
― ジムではどんなことをするんですか?

ちぃぽぽ:筋トレですね。私はお腹がポニョポニョだったので、お腹を引き締めるトレーニングを中心に。元々の体の線が細いので、メリハリのある体にするためにお尻を大きくしています。

― 食事制限はどんなふうに?

ちぃぽぽ:撮影前は夜の炭水化物を抜いたりしてたんですけど、今はわりと普通にご飯は食べつつゆるくやっています。

― スタイルキープに気を配るようになったのはいつ頃からですか?お仕事を始めてからずっと?

ちぃぽぽ:今まではどちらかというとあんまり気にしないタイプでした。元々甘いものもそんなに好きじゃないし、飲み物もジュースとかは飲まないので。グルテンだけは太りやすいのでちょっと気をつけてたんですけど、年齢を重ねるごとにそうやって気にするだけじゃ足りなくなってきて。

― お酒も入ってきますし、大人になると誘惑が多いですよね(笑)。

ちぃぽぽ:そうなんですよ。なかなかキープしづらくなってきて「やばい」と感じたので、運動を取り入れるようになりました。それも今年入ってからなので最近なんですけど(笑)。

ちぃぽぽが振り返るこれまで…「今だから笑って言える」

ちぃぽぽ(C)モデルプレス
ちぃぽぽ(C)モデルプレス
― 巻末のロングインタビューの中には「モデルという肩書きがなければマジで何もない」というコメントもありました。ここまでキャリアを重ねられていますし、そんなことはないと思うんですが…。

ちぃぽぽ:自信が持てないんですよね。持たなきゃいけないっていうのはわかっているんですけど、仕事以外本当に何もないんですよ。仕事してなかったら本当に家に帰って寝てるだけなんで。

― 趣味とかもなく?

ちぃぽぽ:趣味もないんですよ。15歳からモデルしかやってこなかったので、高校は卒業しましたけど大学には行かなかったから勉強も得意なわけじゃないし。今のままでも十分充実してるんですけど、資格を取るとか本を読むとか旅行に行くとか、もっと自分の身になることもやっていきたいなって。例えばゲームとか映画を観るとかなんでもいいんですけど、自分から行動を起こすタイプではないので、基本的に誘われないとやらないんです。いろんな人と話していて、もっと教養を身につけて大人になりたいと最近思うようになりました。

ちぃぽぽ(C)モデルプレス
ちぃぽぽ(C)モデルプレス
― では、15歳でデビューされてからここまでを振り返って、一番大きな挫折を挙げるとしたら?

ちぃぽぽ:挫折というほど大きな挫折はないんですけど、学校と両立していた『Ranzuki』時代は、今だから笑えるなと思うような大変なことがめちゃくちゃありました。学校と撮影で睡眠時間が取れなくて、体調を崩して入院した時が一番大変だったかな。でも1冊目の本を出した時もサイン本書きながら泣いてました。

― それは追い詰められてますね。何があったんですか?

ちぃぽぽ:当時、スケジュールがすごくタイトで休みもないくらいだったんですけど、そのタイミングで熱が出ちゃったんです。イベントで地方もたくさん行かせていただいていたので、地方から帰ってきてまた次の日朝から撮影で、ずっと熱が下がらない…みたいな。

― 体力回復する時間もないと。

ちぃぽぽ:そうだったんでしょうね。あの時は本当に精神的にしんどかったなぁ。今だから笑って言えますけどね。

― その時はどうやって乗り越えたんですか?

ちぃぽぽ:とりあえずやるしかないので泣きながらサインを書いてました(笑)。あとは友達に助けられましたね。私、喋ったら結構スッキリして立ち直るタイプなので、友達に電話して「こういうことがあって…」ってひとしきり喋り終えたら「じゃ!」って感じで(笑)。電話を切ったら気持ちも切り替わってます。

― そんなことがあったんですね。そう考えたら今は大人になったなという感じですかね?

ちぃぽぽ:大人になりましたね。10代の頃のように、つらくて泣くようなことはなくなりました。

ちぃぽぽが語る“夢を叶える秘訣”

ちぃぽぽ(C)モデルプレス
ちぃぽぽ(C)モデルプレス
― 今、同世代のモデルさんはテレビに進出している方も多いじゃないですか。ちぃぽぽさんはその道を考えたことはないですか?

ちぃぽぽ:ないです。面白いこと喋れないんですよね(笑)。今みたいに聞かれたことに対して自分のことは答えられるんですけど、バラエティは面白い返しを求められるじゃないですか。私は見る方が好きなので見ているだけでいいです(笑)。面白い方はいっぱいいるのでお任せして、私はモデルの仕事を頑張ります。

― 今後の目標を教えて下さい。お仕事でもプライベートでもいいですよ。

ちぃぽぽ:プライベートだとさっきも話しましたけど、趣味を見つけることですね。お仕事の面では韓国が好きなので、最近「エチュードハウス(ETUDE HOUSE)」さんだったりとか韓国ブランドさんとお仕事させてもらうことがちょっとずつ増えてきているので、もっとできるようになったら嬉しいなと思います。

― では最後に、ちぃぽぽさんが考える「夢を叶える秘訣」を伺いたいです。以前、『Ranzuki』を卒業された時の2016年のインタビューでは、「言葉にすること」とおっしゃっていました。

ちぃぽぽ:懐かしいですね。言葉にすることか。それももちろんなんですけど、諦めないで継続すること、行動に移すことが大事だと思います。気づいたら私も15歳からモデルを始めて22歳になりましたけど、デビューのきっかけになったミスコンにスカウトされる前に『Ranzuki』の読者モデルに自分から応募しました。自分から行動して、それを続けること。頑張って続けていたら、何かのきっかけあれば私みたいに叶うかもしれないですし。

― 続けることって難しいですよね。

ちぃぽぽ:そうなんですよね。やっぱり諦めちゃったりするし。

― 続けることが難しくなった時、ちぃぽぽさんはどうやって乗り越えてきましたか?

ちぃぽぽ:一回休んでみる。「もう無理!」ってなった時は、逆に「何もしないことをする」とわりとリセットされる気がします。頭の中を空っぽにして考えるのを止めたら、そういうモヤモヤも意外とスーッとなくなってまた頑張ろうと思えます。

― ありがとうございました。

※インタビュー後編では皆が憧れる“ちぃぽぽ顔”になるポイント、注目のファッションやメイクを紹介!(modelpress編集部)

『吉木千沙都スタイルブック colorless』

『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
『吉木千沙都スタイルブック colorless』より(提供写真)
ちぃぽぽのスキンケア、ヘア、ボディ、メイク、食生活など日々の努力を初公開。ビューティー以外にも等身大の自分を語ったロングインタビューも収録されている。

ちぃぽぽ(吉木千沙都)プロフィール

1997年3月18日生まれ、東京都出身。身長158cm。「関東高1ミスコン」で準グランプリを受賞し、2012年にモデルデビュー。『Ranzuki』では12ヶ月連続表紙を飾るなど瞬く間にトップモデルへ。2016年7月より『LARME』のレギュラーモデルを務めながらもギャル向けである『S Cawaii!!』のモデルも兼任。10代の女子中高生から絶大な支持を集めている。

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