加藤ミリヤ「結婚が視界に入ってくるのかも」30歳目前で感じる変化した恋愛観<モデルプレスインタビュー>
2018.05.11 19:55
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アーティストの加藤ミリヤ(29)がモデルプレスのインタビューに応じた。2004年のデビュー以降、同世代の女の子とともに歩き、歌で彼女たちの心に寄り添ってきたミリヤ。そんなミリヤも来月6月には30歳という節目を迎える。「女性が30歳を迎えるのは絶対に深い意味がある」というミリヤが今、感じていることとは―――。そして、女優の吉田羊主演映画「ラブ×ドック」の主題歌に起用された最新シングル「ROMANCE」(5月9日発売)についても語ってくれた。
加藤ミリヤの新曲「ROMANCE」とは
― 新曲「ROMANCE」とは、どのような楽曲なのでしょうか?ミリヤ:映画「ラブ×ドック」の主題歌のために書き下ろした曲です。この映画は、鈴木おさむさんにとって初監督作品で、主演の吉田羊さんが、野村周平くん、玉木宏さん、吉田鋼太郎さんと、三世代の男性と恋に落ちるストーリーが展開されます。私が主題歌をやらせていただけると決まったとき、台本を読んで監督といろいろ話し合いながら作りました。1年ほど前に制作したのですが、5~6回ぐらい書き直しました。映画の撮影前に曲を書いたのは初めてだったので、すごくいい経験でした。歌手がまだ台本しかできていない段階から関わらせていただくことはなかなかないので、監督の中での主題歌の音楽ってすごい意味があって、この映画のシンボルになるようにしたいと言ってくださったので、すごく嬉しかったです!
― 台本をいただき、想像しながら歌詞を書き上げたということですか?
ミリヤ:主人公の気持ちを汲み取りながらですが、自分がどう歌ったらいいのか、すごく考えました。
― “ダメでもまた頑張ろう”という歌詞なのかなと感じました。
ミリヤ:そうですね。仕事はうまく言っても、恋愛はうまくいかないという主人公に共感する人って絶対にいっぱいいると思いました。完璧なんてないんだから、不器用でもいいんだよって。あと、「私の未来の彼氏はどこにいるんだろう」って言っている子をよく聞くので、自分のロマンスはどこにあるのかという気持ちを切なく書きました。
― 映画と一緒に音楽も楽しめるってことですね!
ミリヤ:ほかにも私の楽曲が11曲もかかるんですよ。だから私のファンの子たち、同世代の子たちは「SAYONARAベイベー」や「Aitai」とかを聞いて、懐かしいと思いながら見てもらえると思います。
加藤ミリヤ、“仕事は完璧だけど恋愛は失敗続き”の映画「ラブ×ドック」主人公に共感できる?
― 映画「ラブ×ドック」は“仕事は完璧だけど恋愛は失敗続き”という主人公ですが、ミリヤさん自身も共感できますか?ミリヤ:自分の恋愛は失敗しているなんて思わないので、そこはあんまり共感できないかなって思うのですが、ぶつかっていく、自分から求めていく感じは(主人公と)共感できますね。
― 恋愛に一生懸命で、友達も仕事もうまくいかない時期も描かれていますが、その部分はいかがですか?
ミリヤ:女性だったら、そこはみんな共感するんじゃないのかな。やっぱりアップダウンって誰にでもあるから人生って楽しいわけで、ずっといいことばかりが続くわけではないと思う。いろんな感情があって、良いときも悪いときもあって、振り返ったときに「今がベストだね」って思えるのがいいんじゃないのかなって。思い出したくないこととか、なんであんなことしちゃったんだろうって思うことはありますが、それがあるから今がある。そう思える自分でいることがベストなのかなと思っています。
― 誰にだって思い出したくない経験ってありますもんね!
ミリヤ:ありますよね!よくあるのは、なんであの人と付き合っていたのかなとか、過去の人がずっと忘れられないなって言っている人いますが、私はそういうの全くなくて、今がベスト。ファッションとかも含めて全部(笑)
― あの恋愛のおかげで自分は強くなれたと感じることはありますか?
ミリヤ:日々鍛えられていると思いますけど、強くなったとはあんまり思わないかも。
― 鍛えられてるとは?
ミリヤ:やっぱり人と付き合うってことはそれなりに大変なことなので、自分がどういう人を選ぶのか、ってことだと思います。
― 映画「ラブ×ドック」の主人公のように恋愛で失敗ばかりしてしまう女性ってたくさんいると思います!そういった方にミリヤさんなりのアドバイスをお願いします。
ミリヤ:私はいつも行っちゃえタイプなので(笑)。みんな傷つくのは怖いし、でも時間って過ぎていっちゃうものだから…思ってる以上に早く。だから、できることならたくさんの人に会っておいた方がいい。みんなにはロマンスのある人生を送ってほしくて。でも、それって待っていても来ないし、探しに行ったところでないかもしれないけど、そんなことわからないから、好きになったら行くべきだと思う。誰かを愛して誰かに愛される人生がみんなにあったらいいなっていつも祈っています。
― ミリヤさんは自分から行くタイプなんですね。
ミリヤ:そうですね。どっちかって言えば、自分から行くことが多かったと思います。
加藤ミリヤの新曲「ROMANCE」の意味&ミュージックビデオについて
― タイトル「ROMANCE」の意味を教えてください。ミリヤ:恋愛をしようというより、もう少し深い感じの、深くて素敵な言葉がいいなと思ってロマンスにしました。恋より愛を求めている、愛に近い言葉を考えたときにロマンスが浮かんできました。
― ミュージックビデオでは、初めてコンテンポラリーダンスを取り入れたそうで、ダンサーさんたちが美しく踊っていましたね。
ミリヤ:普段自分がやるダンスMVとは全く違う雰囲気になっていると思います。監督からの提案だったのですが、そのアイディアを聞いたときすごくいいなと思って。自分はなにもすることがなくほぼ立っているだけだったのですが(笑)、すごくいい経験ができました。
― メリーゴーランドとの相性もいいなと思いました。
ミリヤ:ジャケット写真をメリーゴーランドで撮りたいと言っていて、MVでもそれを使いたいなと。カップルがデートする場所で撮影したいと思って、遊園地を選びました。
加藤ミリヤ、30歳の誕生日目前で思うこととは
― 来月30歳の誕生日を迎えるミリヤさん。女性にとって30歳ってとても大事な年齢だと思うのですが、いかがですか?ミリヤさん:そうですね。年齢に縛られている感があるのかなと思いますが、周りも変わってきて、結婚したいって思う人もいる。確かに30歳になる節目を感じているから、結婚が視界に入ってくるのかもしれません。でも、私は箔が付いていいんじゃないのかなと(笑)。20代よりも、30代の方が人としても、歌手としても、自分の迫力になればいいなって、自分の説得力になればいいなと思っているので、いろんな仕事がやりやすくなったらいいなと思っています。あとは、人並みに結婚したり、子どもを持ちたいというのはあります。
― 30代に近づくに連れて、結婚願望も強くなったみたいな。
ミリヤ:どうなんだろう…。いろんな人生があるので、どれが正解かなんてわからないし、囚われすぎないようにしたいのですが…。6月から始まるツアー「CELEBRATION」も30という節目だったので、母の結婚式をテーマにしています。20歳は子どもが大人になるけど、女性が30歳になるのは男性が30歳になるより絶対に深いなと思うんですよね。自分の母は自分が生まれたときにいろんな人からおめでとうと言われてきているわけで、でもその1番最初って母と父の結婚式があったからかなと思って。できちゃった結婚ではなかったけど、結婚式をして両親が祝福されて、そこから自分の人生が始まっているのかもと思って、結婚式をテーマにしてやろうと思いました。
― 30歳になるというネガティブな気持ちはあまりなかったのでしょうか?
ミリヤ:ないですね!体力も今が一番あるし、体も肌も今の方がキレイだと思う。それって手入れしているからですが、私は30歳の方がいいと思っています。あとは将来に向かってベストの自分をキープしたいなと。もっとよくなりたいと思っています。去年より、今のトレーニングの方が辛いことをしているので、すごくいい状態へと向かっていると思っています。
― 今までの努力がきちんと成果に出ているということですね。それをミリヤさん自身が受け止めて、認めている。
ミリヤ:そうですね。自分が認めてあげないと、こんなにやっているのにかわいそうだと思う。やったらやった分だけ返ってくると思うので、その瞬間はそうじゃなくても、コツコツと続けていれば未来に活かされるんだなと、未来の自分は良くなるんだなと思っています。だから、その瞬間、結果は求めすぎてはいけない。
― 今までも何度もインタビューさせていただいていますが、「周りにもう十分だよ」と言われてもやり続けるストイックな姿勢が印象的だったので、ミリヤさんの考えが少し変わったのかなと思いました。
ミリヤ:でもそれは今でも思っていますよ。もう十分というのは自分で決めるものだと思っていて、辛いなと思っても、その道を自分で選んでいる。周りからも「彼氏が~」「旦那が~」って嫌だなって愚痴とか聞きますが、結局みんな自分で選んでいるんですよ。仕事も同じ。だから最近全部自分で責任を持たなくちゃいけないと思っていて、やらなくちゃっていけないことが多すぎて焦っていたりします。
― そんなミリヤさんの今の原動力になっているものはなんでしょうか?
ミリヤ:自分の原動力は、自分を良くしたいと思うこと。自分の人生を良くしたい、そのためには自分自身をパワフルにしたい、見た目も中身も磨きたい、精神を鍛えたいって、自分を良くするためだと思いながら過ごしています。
加藤ミリヤの転機とは?「とにかく音楽を頑張ろうって」
― この30年を振り返って、自分の人生はなんだって言えますか?ミリヤ:パッションかな。パッションという言葉が好きなんです。「気持ちじゃん」ってすごくよく言っているから(笑)。「気持ちの問題だよ」「気持ちが弱いから風邪引くんだよ」みたいに思っているのかも(笑)。気持ちでなんとかしようと、思いながらやってきた30年だと思います。それが良いのか悪いのかはわかりませんが。
― なるほど。そんなミリヤさんにとって転機だなと思ったのはどの時期ですか?
ミリヤ:やっぱり20歳のときですね。19、20歳ぐらいのときに「Love Forever」「SAYONARAベイベー」「Aitai」を出した時期で、自分の周りがざわざわした感じがありました。18歳になるまでは仕事ができる時間も限られていて、18歳になったらとりあえずめっちゃ働こうって。さらに20歳になったときは、とにかく仕事だけを頑張ろうと思ったんですよね。そのときは音楽で成功したいという思いでした。だから、その時期が転機だったのかなと思います。
― 仕事だけに集中していた時期があったわけですね。
ミリヤ:マラソンしている感じでした。チームがそうなっていて、みんなもう止まらないでやろうという感じでした。そういう空気感もすごくよかったです。20歳だったときに毎日20個のヘビーな質問に答えるという企画をやっていて、それが本当に辛かった。たったの20日間だったのですが、内容が重くて(笑)
― 例えば?
ミリヤ:「不倫してますか」とか、「好きになっちゃいけない人を好きになっちゃった」「死にたい」とか、そういうのにガチで向き合って「20-CRY-」という曲を書いたり。当時mixiが流行っていたので、mixiでどんなお題でやるのか決めてて。そんな耐久レースみたいな仕事が超多い日々でした。でも、やってよかったと思っています。
― では、今後アーティスト加藤ミリヤはどういう人間になっていくのでしょうか?
ミリヤ:歌は作り続けると思うですが、そのためにも自分のライフスタイルも変わっていかなきゃいけなし、変わっていく中での音楽を求められていると思います。このままだと面白くないので、自分もいつかは家庭をもったりするだろうし、そこまでの自分の変化は見てみたいなと思っています。
― 結婚も真剣に考えているということですか?
ミリヤ:考えていますね!
― 結婚したら、曲も変わって同世代に響くのかなって思っています。
ミリヤ:そうですよね。結婚した子たちの相談って、結婚していないとわからないので、自分がそう変化すれば変わるのかもしれない。あとは単純に経験していないことを経験してみたいなと思っています。
加藤ミリヤ、同世代の女性に向けて…夢を叶える秘訣を語る
― 最後に夢を追いかけている同世代の女性のために、夢を叶える秘訣を教えてください。ミリヤ:やっぱり自信を持つこと。恋愛も仕事も自信がないとマイナスポイントになってしまう…。だからどうやって自信を持つのかといったら結局努力しかないんですよね。辛いなと思いながらでも自分を磨く努力を頑張る!夢があるってことはすごくいいことだと思うし、夢って言葉大好きで、「夢があります」って言えるのはすごく素敵なことだと思います。その夢に自信を持って、それを叶うって宣言する強さが大事なのではないのかなと思います。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
加藤ミリヤ プロフィール
1988年生まれのシンガーソングライター。2004年に「Never let go / 夜空」でデビューするとリアルで等身大な歌詞とメロディセンス、生きざまが支持され瞬く間に“女子高生のカリスマ”として注目を集めた。ファッションデザイナーとしても活躍する彼女の髪型やメイク、ファッションを真似する“ミリヤー”現象を巻き起こし、『VOGUE JAPAN WOMAN OF THE YEAR 2010』に選ばれる。現在は小説家としても才能を発揮。
デビュー10周年を経て、現在も現代女性の愛や葛藤を歌い続け、“時代の代弁者”と呼ばれている。
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