「生理中はコーヒーを飲んではいけない」って本当?【管理栄養士が回答】
【管理栄養士が解説】生理中にコーヒーを飲むのは避けたほうがいいのでしょうか? コーヒーのデメリットと、生理中の食生活の考え方を、分かりやすく解説します。
Q. 「生理中はコーヒーを飲んではいけない」って本当ですか?
Q. 「コーヒーが好きで、毎日3杯以上は飲んでいます。生理中はコーヒーを飲まないほうがいいと言われたのですが、本当でしょうか?」
A. 生理痛などのつらい症状がある場合は、控えたほうがいいでしょう
生理中はホルモンバランスや体の状態が変化するため、さまざまな心身の不調が起きやすくなります。なるべくストレスを減らして、リラックスして過ごせるのが理想ですが、忙しい毎日の中では難しいこともあるでしょう。それならば、少しでも快適に過ごせるように工夫していくしかありません。
食生活の面で言うと、ご質問の「コーヒー」は、生理痛を悪化させる可能性があると報告されています。生理痛のメカニズムは諸説ありますが、コーヒーが問題視されるのは「カフェインを多く含んでいる」点です。
カフェインには血管を収縮させる作用があるため、血液の流れを滞らせ、体を冷やしてしまいます。体の冷えは、生理痛の大敵です。経血がうまく排出しにくくなり、結果的に生理痛が悪化する可能性があります。生理痛がつらい人は、コーヒーはもちろん、濃い緑茶、紅茶、エナジードリンクなどカフェインを多く含む飲み物は避けましょう。
とはいえ、もし生理痛などの悩みがなく、コーヒーを飲むことがいい気分転換になっているのであれば、必ずしもがまんする必要はありません。
カフェインの取り過ぎには注意が必要ですが、人によって体質も悩みも異なります。特に困っている症状もないのに、「生理中だから」と好きな食べ物や飲み物を全て控えるのは、不要なストレスにつながります。
自分自身の心身の状態を見て、生理中も食生活を上手に楽しんでください。
メタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。
執筆者:平井 千里(管理栄養士)
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