「あの家の子は塾にも行かせてもらえないの?」と哀れむ声→公立トップ校に合格した日、ご近所が沈黙した
公園で聞こえた声
息子が中学2年の春のことです。買い物帰りに公園のベンチのそばを通りかかったとき、ご近所のお母さんたちの声が耳に入りました。
「あの家の子は塾にも行かせてもらえないの?」
「かわいそうよね」
私のことだと、すぐにわかりました。立ち止まることもできず、足早にその場を離れました。塾に通わせていないのは、お金がないからではありません。息子自身が「自分のペースでやりたい」と言い、図書館で黙々と勉強する子だったからです。けれどその事情を知る人はおらず、同情の目だけがじわじわと積み重なっていきました。
信じると決めた背中
参観日のたびに「どこの塾ですか?」と聞かれました。「通っていないんです」と答えると、相手の表情がほんの一瞬だけ曇るのがわかります。
夫に相談しても「気にするな」の一言。でも、気にしないふりをすることと、本当に気にならないことは違います。息子は毎晩、自室の机に向かっていました。わからない問題は学校の先生に質問し、週末は図書館に通い続けていました。その背中を見るたびに、「この子のやり方を信じよう」と自分に言い聞かせていました。
合格発表の朝
中学3年の3月。息子が県内の公立トップ校に合格しました。「受かった」と息子が言った瞬間、唇が震えて、「おめでとう」と絞り出すのが精一杯でした。
数日後、ご近所のママ友に「お子さん、合格されたんですってね。おめでとうございます」と声をかけられました。「ありがとうございます」と返しながら、その笑顔がどこかぎこちないことに気づきました。あれほど聞こえていた哀れみの声が、ぱたりと止んでいたのです。
そして...
沈黙は、謝罪ではありませんでした。ただ話題が変わっただけ。「すごいわね」と言われるたびに、「かわいそうよね」と言われていた日々が胸をよぎります。
息子の努力を誇らしく思う気持ちと、あの言葉がまだ胸の奥に刺さっている感覚が、同じ場所にあるのです。でも、あの背中を信じてよかった。それだけは確かでした。
(40代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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